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SharePoint 統合モードの Analysis Services (PowerPivot for SharePoint)

SharePoint 統合モードの Analysis Services は、PowerPivot データのクエリに対する応答としてリアルタイムで計算されたデータを圧縮してメモリ内に格納できる、Analysis Services サーバー インスタンスです。SQL Server 2008 R2 では、PowerPivot for SharePoint のインストールでのみ SharePoint 統合モードを使用できます。このインスタンスは、PowerPivot for SharePoint のインストールでは、SQL Server Analysis Services (PowerPivot) Windows サービスとして管理ツールの [サービス] コンソール アプリケーションの一覧に表示されます。

重要な注意事項重要

SharePoint 統合モードでは、従来の OLAP ストレージ オプションはサポートされません。そのため、SharePoint 統合モードの Analysis Services で MOLAP、HOLAP、または ROLAP のキューブ データベースを作成したり実行したりすることはできません。ただし、SharePoint 統合モードの Analysis Services インスタンスとネイティブ モードの Analysis Services インスタンスを両方配置すれば、同じコンピューターでサイド バイ サイドで実行できます。ネイティブ モードの Analysis Services インスタンスと SharePoint 統合モードのインスタンスを同じコンピューターにインストールした場合、ファームと統合されるのは SharePoint 統合インスタンスだけです。

PowerPivot for SharePoint を介してインストールされる Analysis Services サーバー インスタンスでは、ファームの PowerPivot データの読み込みやアンロード、およびローカルの PowerPivot System サービスからの PowerPivot データのクエリに対する応答を行います。SharePoint ファーム内の Analysis Services サーバー インスタンスでは、同じコンピューターに一緒にインストールされたローカルの PowerPivot System サービスからの承認された要求の受け取りのみを行います。

Analysis Services で読み込まれる PowerPivot データは、ブックのデータ視覚化オブジェクトに対するユーザー操作に応じて動的に再編成される生の未集計データとして使用されます。このデータは、サーバーのパフォーマンスを高めるために高度に圧縮されます。読み込みイベントは、クエリ処理のオンデマンド要求によって、またはデータ更新操作を定義するスケジュールによってトリガーされます。どちらの場合でも、ローカルの PowerPivot System サービスは、.xlsx ファイルの読み取り専用コピーを取得し、読み込み要求を Analysis Services に発行します。Analysis Services は、ブックを開き、PowerPivot データを抽出して、メモリに読み込みます。

クエリを受け取らなかった場合、または新しいバージョンのデータが使用可能になった場合、Analysis Services はデータをアンロードします。サーバーでメモリ不足が発生していない場合、または読み込む新しいバージョンがない場合、データは 48 時間、サーバーのメモリに保持され、その後アンロードされてメモリが解放されます。システムのメモリが不足している場合は、他の PowerPivot データ ファイル用の領域を確保するために、既定の時間を待たずにデータがアンロードされます。この場合、以降の要求で簡単に使用できるようにファイルがキャッシュされます。データは常に最初にファイル キャッシュにアンロードされます。キャッシュされたファイルは 3 日後に自動的に削除されますが、コンピューターのハード ドライブの領域を解放する必要がある場合は、特定のファイルを手動で削除できます。キャッシュの詳細については、「PowerPivot System サービス」を参照してください。

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サービスの構成と管理

サービスの依存関係と要件

サービスの構成と管理

SharePoint 統合モードの Analysis Services インスタンスは、'PowerPivot' という名前付き SQL Server Analysis Services インスタンスとしてインストールされます。このインスタンスは、インストール時に指定した Analysis Services のサービス アカウントを使用して SQL Server セットアップによって提供されます。

SharePoint 統合モードの Analysis Services インスタンスでは、メモリ内でデータを格納および圧縮する方法が採用されています。MOLAP、ROLAP、または HOLAP のストレージ モードをサポートするように SharePoint 統合モードの Analysis Services インスタンスを再構成することはサポートされていません。

サーバーの管理には、SharePoint サーバーの全体管理と PowerPivot 管理ダッシュボードを使用する必要があります。[サービス] コンソール アプリケーションや SQL Server 構成マネージャーを使用してサービス アカウントを変更しないでください。サーバーの全体管理を使用することで、サーバーの構成の変更がファーム内の他のサーバーにブロードキャストされます。SharePoint で管理されている権限とログインも、ファームで実行されているサービスを SharePoint ツールで構成および管理するときに更新されます。また、サーバーの全体管理では、実行する必要があると考えられるサービスを再起動するために、[1 つ以上のサービスが開始または停止されています] というタイマー ジョブが使用されます。SharePoint 以外のツールを使用して Analysis Services を停止した場合は、タイマー ジョブの実行時にサービスが再起動されます。

サーバーの全体管理を使用すると、以下の項目を構成できます。

PowerPivot 管理ダッシュボードを使用すると、次の操作を実行できます。

  • サーバーの状態や利用状況のレポートを表示して、サーバーのパフォーマンスを確認できます。このダッシュボードのレポートおよび Web パーツは、PowerPivot for SharePoint インスタンスを他のコンピューターに追加または移動する必要があるかどうかを判断する場合に役立ちます。詳細については、「PowerPivot 管理ダッシュボード」および「SharePoint ファームへの PowerPivot サーバーの追加」を参照してください。

サービスの依存関係と要件

Analysis Services サービスは、アプリケーション サーバーでバックエンド サービスとして実行されます。サービスとの間でやり取りされる要求と応答はすべて、同じコンピューターで実行されているローカルの PowerPivot System サービス インスタンスを介して行われます。

重要な注意事項重要

SQL Server Analysis Services (PowerPivot) は、同じコンピューター上のローカルの PowerPivot System サービスと緊密に連携します。特定の問題のトラブルシューティングを行う場合を除き、Analysis Services サーバー インスタンスと PowerPivot System サービスは一緒に開始および停止するようにしてください。詳細については、「PowerPivot for SharePoint インスタンスでのサービスの開始または停止」を参照してください。

PowerPivot System サービス インスタンスのアプリケーション プールは、PowerPivot サービス アプリケーションから提供されます。アプリケーション プール ID には、サーバーに対してデータの読み込みとアンロードの要求を発行するために、Analysis Services インスタンスに対する Analysis Services の管理権限が必要です。これらの権限は自動的に付与され、サーバーの全体管理を使用してサービス アカウントやパスワードを変更した場合にも自動的に更新されます。詳細については、「サービス アカウントとパスワードの変更 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。