SQL Server と Analysis Services を構成する (Project Server 2010)

 

適用先: Project Server 2010

トピックの最終更新日: 2011-07-21

Microsoft SharePoint Server 2010 および Microsoft Project Server 2010 をインストールする前に、まず Microsoft SQL Server と Analysis Services を構成する必要があります。

注意

Project Server 2010 を既存の SharePoint Server ファームにインストールする場合は、次の手順のいくつかは既に完了している可能性があります。

次の各セクションの手順を完了させます。

  • SQL Server のネットワーク設定を構成する

  • ファーム管理者アカウントのログインを追加する

  • 共通言語ランタイムを有効にする

  • Analysis Services を構成する

さらに、組織のニーズに応じて、以下を実行することもできます。

  • Project Server データベースの作成

  • 追加の TempDB ファイルの作成

また、SharePoint Server データベースが置かれている SQL Server のインスタンスで SQLSERVERAGENT サービスを開始することもお勧めします。SharePoint Server と Project Server 2010 では、SQL Server エージェント サービスを使用して各種のデータベース クリーンアップ処理が実行されます。

SQL Server と Analysis Services の構成が完了したら、次の記事「SharePoint Server 2010 をインストールする (Project Server 2010)」に進みます。

SQL Server のネットワーク設定を構成する

Microsoft Project Server 2010 を正常に動作させるには、SQL Server の関連付けられたインスタンスが TCP/IP を使用したリモート接続を行えるように構成する必要があります。これは、SQL Server の既定の構成ですが、Project Server 2010 をインストールする前に、正しく構成されていることを確認することをお勧めします。

お使いの SQL Server のバージョンに応じて、次の 2 つの手順のどちらかを使用します。

SQL Server 2005 のネットワーク設定を構成するには

  1. [スタート] ボタン、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server 2005]、[構成ツール]、[SQL Server セキュリティ構成] の順にクリックします。

  2. [SQL Server 2005 セキュリティ構成] ダイアログ ボックスで、[サービスと接続のセキュリティ構成] をクリックします。

  3. ツリー ビューで SQL Server のインスタンスのノードを展開し、[Database Engine] ノードを展開してから、[リモート接続] をクリックします。

  4. [ローカル接続およびリモート接続] をクリックし、[TCP/IP のみを使用する] をクリックします。

    注意

    [TCP/IP および名前付きパイプを使用する] オプションでも機能します。目的の SQL Server のインスタンスが、既に TCP/IP および名前付きパイプを使用するように構成されている場合は、その設定を保持してもかまいません。

  5. [OK] をクリックします。

SQL Server 2008 のネットワーク設定を構成するには

  1. [スタート] ボタン、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server 2008]、[構成ツール]、[SQL Server 構成マネージャー] の順にクリックします。

  2. 左側のウィンドウで、[SQL Server ネットワークの構成] を展開して、Project Server 2010 のデータベースをインストールする SQL Serverのインスタンスを選択します。

  3. 右側のウィンドウで、[TCP/IP] の [状態] が [有効] になっていることを確認します。

ファーム管理者アカウントのログインを追加する

Project Server 2010 のセットアップと構成が機能するためには、ファーム管理者のドメイン アカウント用の SQL Server ログインを作成して、必要なサーバー ロールをそのログインに付与します。

SQL Server ログインを作成するには

  1. SQL Server Management Studio を開きます。

  2. Project Server 2010 で使用する SQL Server のインスタンスのデータベース エンジンに接続します。

  3. [セキュリティ] ノードを展開します。

  4. [ログイン] を右クリックし、[新しいログイン] をクリックします。

  5. [ログイン - 新規作成] ページの [ログイン名] ボックスに、ファーム管理者用に作成したドメイン アカウントを入力します。

  6. [ページの選択] の一覧の [サーバー ロール] をクリックします。

  7. [サーバー ロール] の一覧で、[dbcreator]、[public]、[securityadmin]、[sysadmin] の各チェック ボックスをオンにします。

  8. [OK] をクリックします。

共通言語ランタイムを有効にする

共通言語ランタイムは、Project Server 2010 展開のパフォーマンスを向上します。共通言語ランタイムを有効にするには、次のクエリを実行します。

sp_configure 'clr enabled', 1
go
reconfigure
go

共通言語ランタイムを有効にすると、ユーザー設定フィールドを操作する際のパフォーマンスが顕著に向上します。

Analysis Services を構成する

Project Server 2010 で使用する Analysis Services のインスタンスについては、次の 2 つの構成手順に従う必要があります。

  • ファーム管理者アカウントを OLAP ユーザーのローカル グループに追加します。

  • ファーム管理者アカウントを SQL Server Analysis Services の管理アクセス許可を持つように構成します。

ファーム管理者アカウントを OLAP ユーザーのローカル グループに追加するには

  1. Analysis Services を実行しているコンピューターにログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[管理ツール] をポイントし、[コンピューターの管理] をクリックします。

  3. [コンピューターの管理] ページで、左側のウィンドウの [システム ツール] の下にある [ローカル ユーザーとグループ] を展開します。次に、[グループ] フォルダーをクリックします。

  4. 右側のウィンドウの [名前] の一覧で、[SQLServer2005MSOLAPUser$<SERVERNAME>$MSSQLSERVER] (SQL Server 2005) または [SQLServerMSASUser$<SERVERNAME>$MSSQLSERVER] (SQL Server 2008) をダブルクリックします。

  5. プロパティ ページで、[追加] をクリックします。

  6. [ユーザー または グループ の選択] ページで、ファーム管理者アカウントの名前を入力します。

  7. [OK] をクリックします。ファーム管理者アカウントが、所属するメンバ ボックスの一覧に表示されます。

  8. [OK] をクリックします。

ファーム管理者を Analysis Services サーバーの管理者として追加するには

  1. SQL Server Management Studio を開きます。[サーバーへの接続] ウィンドウで、Project Server 2010 で使用する予定の SQL Server 2005 Analysis Services のインスタンスに接続します。UNRESOLVED_TOKEN_VAL()

  2. SQL Server Management Studio の [オブジェクト エクスプローラー] で、目的の SQL Server 2005 Analysis Services のインスタンス名を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  3. [分析サーバーのプロパティ] ページの [ページの選択] ウィンドウで、[セキュリティ] をクリックします。

  4. [追加] をクリックします。

  5. [ユーザー または グループ の選択] ページで、ファーム管理者アカウントの名前を入力します。

  6. [OK] をクリックします。ファーム管理者アカウントが、所属するメンバ ボックスの一覧に表示されます。

  7. [OK] をクリックします。

Project Server データベースを作成する

Microsoft Project Web App (PWA) サイトを作成すると、Project Server データベースが自動的に作成されます。PWA サイトを作成する前に、これらのデータベースを手動で作成することもできます。データベースを特定の場所 (特定の LUN 上など) に配置する場合、または、PWA サイトを作成する管理者に SQL Server でデータベースを作成するための十分なアクセス権がない場合は、事前に手動で作成することをお勧めします。

SQL Server で Project Server データベースを作成する場合は、照合順序 SQL_Latin1_General_CP1_CI_AS を使用して、下書き、発行済み、アーカイブ、およびレポートの各データベース用の空のデータベースを作成します。作成する PWA のインスタンスごとにデータベースの完全なセットを作成します。

追加の TempDB ファイルを作成する

Project Server 2010 と Microsoft SharePoint Server 2010 のどちらも、SQL トランザクション中に、TempDB を頻繁に使用します。パフォーマンスを最適化するために、追加の TempDB ファイルを作成します。

通常は、SQL Server を実行しているコンピューターのプロセッサ (コア) ごとに追加の TempDB ファイルを作成します。ファイルは、他のデータベース ファイルとは別のパーティションに作成します。