エンタープライズ Wiki の概要 (SharePoint Server 2010)

適用先: SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

エンタープライズ Wiki は、企業内で大量の情報の共有と更新を行うための発行サイトです。会社全体で情報の保存と共有の両方を行うために設計された、大規模な中央管理ナレッジ リポジトリが必要な場合、エンタープライズ Wiki の使用を検討してください。

ここでは、エンタープライズ Wiki サイトとチーム サイトを比較します。エンタープライズ Wiki の計画方法または設定方法については説明しません。詳細については、「エンタープライズ Wiki の計画 (SharePoint Server 2010)」および「エンタープライズ Wiki を作成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

この記事の内容

エンタープライズ Wiki とチーム サイトの比較

エンタープライズ Wiki の使用と利点

エンタープライズ Wiki の制限

例: 新入社員用のエンタープライズ Wiki

エンタープライズ Wiki とチーム サイトの比較

チーム サイト テンプレートは、コンテンツを作成する柔軟な方法を提供します。このテンプレートには、クロス ブラウザーのリッチ テキスト エディターおよびインライン オートコンプリートが含まれます。チーム サイト テンプレートを使用すると、組織内のチーム間で、または組織間で、グループ作業を行うことができます。チーム サイトは、組織のコンテンツの整合性の保証に関する 2 つの重要な考慮事項に対応しています。

• **編集の制御   **チーム サイトの管理者、またはチーム サイトのフル コントロール権限を持つユーザーは、ユーザーの一部のみにエントリの編集を許可したり、すべてのユーザーにエントリの閲覧を許可したりできます。

• **バージョンの制御   **ユーザーはエントリの以前のバージョンを参照し、変更の日時と変更したユーザーを確認できます。変更に誤りや不適切な点があれば、エントリを前のバージョンにロールバックできます。

SharePoint Server 2010 では、チーム サイト テンプレートのホーム ページは Wiki ページです。エンタープライズ Wiki テンプレートは、SharePoint Server 2010 の発行機能を使用して、ページの評価、管理されたメタデータ、およびカスタマイズ機能を追加します。Microsoft SharePoint Designer 2010 に統合されているので、ページ レイアウトを変更してコンテンツの表示を調整したり、マスター ページを変更して一貫したブランド化を実装することが簡単に行えます。詳細については、「サイトとサイト コレクションの概要 (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

次の表では、チーム サイト テンプレートとエンタープライズ Wiki テンプレートのどちらかを選択するときに考慮するいくつかの条件を示します。詳細については、「エンタープライズ Wiki の計画 (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

エンタープライズ Wiki の使用と利点

エンタープライズ Wiki は、組織が情報を収集し、整理して、配布するのに役立ちます。エンタープライズ Wiki は、しばしば、他の方法ではどこにも格納されないような組織の暗黙の知識に対するリポジトリになります。エンタープライズ Wiki を使用すると、ユーザー間での非公式な学習やヒントの共有が促進され、公式なトレーニングや継続的な IT サポートの必要性を減らすことができます。

エンタープライズ Wiki の制限

エンタープライズ Wiki の使用によって大量のネットワーク トラフィックが発生する可能性があるため、単一のサイト コレクションと単一の専用 Microsoft SQL Server データベースの構成が必要になる場合があります。Microsoft SQL Server データベースを共有すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。詳細については、「エンタープライズ Wiki の計画 (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

エンタープライズ Wiki ページをチーム サイトのページに変換または移行するには、ユーザー設定コードを使用する必要があります。エンタープライズ Wiki は SharePoint Server 2010 の発行機能と共に使用するので、エンタープライズ Wiki サイトとチーム サイトの間には大きな違いがあります。

例: Fabrikam 社のエンタープライズ Wiki

Fabrikam 社では、会社全体で使用できるエンタープライズ Wiki を管理し、社員が自社の事業、収益、およびサービスに関する最新の網羅的な情報を参照したり投稿できるようにしています。エンタープライズ Wiki を導入すると、従業員はソーシャル タグとメモを使用して、他の従業員がコンテンツを発見し安くできます。たとえば、人事部門のある従業員が、未成年の扶養家族のいる一部の従業員に影響する可能性のある税法の変更に関するページを投稿します。この従業員は、"税金"、"扶養家族"、"未成年"、"控除" といった複数のキーワードでページにタグを設定します。納税の時期になり、営業部門のある従業員は、"扶養家族" と "控除" というキーワードで検索を行い、人事部門の従業員によって投稿されたページを見つけます。