Exchange Server 2007 SP2 用の更新プログラムのロールアップ 2 をインストールした後の "TimeSpan オーバーフロー" エラー

 

適用先: Exchange Server 2007 SP2

トピックの最終更新日: 2010-02-03

このトピックでは、Exchange Server 2007 組織でパブリック フォルダを使用し、かつパブリック フォルダ データベースでの保存期間を 123 日より長い期間に設定している場合に生じる問題を解決する方法について説明します。Exchange Server 2007 Service Pack 2 (SP2) 用の更新プログラムのロールアップ 2 をインストールした後に、Exchange 管理コンソールを使用してパブリック フォルダ データベースにアクセスしようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

期間が長すぎるため、TimeSpan がオーバーフローしました

Outlook Web Access を使用して Exchange にアクセスしようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

例外の種類 : Microsoft.Exchange.Clients.Owa.Core.OwaInvalidConfigurationException 例外メッセージ : 期間が長すぎるため、TimeSpan がオーバーフローしました。

この問題は、Exchange Server 2007 の既存の問題が原因で発生します。この場合、Active Directory でのパブリック フォルダに対するデータベース アイテム保存期限の値は、日数ではなく秒数で構成されます。Exchange ストアは、この値が日数であると判断します。このため、メッセージがいつまでも期限切れにならない場合があります。

この問題は、Exchange Server 2007 SP2 用の更新プログラムのロールアップ 2 で、秒数の代わりに日数を使うようにすることで修正されています。ただし、パブリック フォルダ データベースの保存期限が Exchange Server 2007 で 123 日より長い期間に設定されている場合に、Exchange Server 2007 用の更新プログラムのロールアップ 2 を適用すると、例外エラーが発生します。このエラーは、Exchange 管理コンソールまたは Outlook Web Access を使用してパブリック フォルダ ストアにアクセスしようとすると発生します。

パブリック フォルダを使用している場合に、パブリック フォルダ データベースでの保存期間を 123 日以下に設定していると、警告メッセージが表示されます。ただし、Exchange Server 2007 は引き続き正常に機能します。

このエラー メッセージまたは警告メッセージが表示された場合は、値の設定にかかわらず、以下の「手順」セクションの手順を使用して問題を解決できます。

手順

この問題を解決するには、ADSIEdit を使用して msExchOverallAgeLimit の値を変更します。

Change the msExchOverallAgeLimit の値を変更するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[検索の開始] ボックスに「adsiedit.msc」と入力して、Enter キーを押します。

  2. ADSIEdit スナップインで、[操作] をクリックし、[接続先] をクリックします。

  3. [既知の名前付けコンテキスト] の一覧から、[構成] を選択します。

  4. 以下の一覧項目とサブ項目を順番に展開します。

    • CN=Configuration,DC=Domain,DC=com
    • CN=Services|CN=Microsoft Exchange
    • CN=OrgName
    • CN=Administrative Groups
    • CN=Servers
    • CN=ServerName
    • CN=Information Store
    • CN= Second Storage Group
  5. [CN=Public Folder Database] をダブルクリックします。

  6. [msExchOverallAgeLimit] をダブルクリックします。

  7. 既存の値を 86,400 で除算することで、秒数を日数に変更します。

note注 :
上記の手順を、Exchange 2007 環境内のすべてのパブリック フォルダ データベースで繰り返す必要があります。

詳細

Exchange Server 2007 SP2 用の更新プログラムのロールアップ 2 の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 2 用の更新プログラムのロールアップ 2についてのマイクロソフト サポート技術情報の記事 972076 を参照してください。

この問題の詳細については、Exchange Server 2007 環境でパブリック フォルダの "保存期間" 機能が予期したとおりに動作しない件についてのマイクロソフト サポート技術情報の記事 969230 を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。