レプリカの定義

適用対象: System Center Data Protection Manager 2010

Data Protection Manager (DPM) において "レプリカ" とは、DPM サーバー上の 1 つのボリュームにある保護されたデータの完全なコピーを意味します。レプリカは、保護される各データ ソースが保護グループに追加された後に作成されます。データ コロケーションでは、複数のデータ ソースのレプリカが同じレプリカ ボリュームに存在することがあります。レプリカには、ローカルの回復ポイント設定、セキュリティ設定、共有など、ボリュームのプロパティがすべて含まれます。

注意

マウント ポイントを含むデータ ソースを保護すると、マウント ポイント自体はレプリケートされないので、データ回復時にマウント ポイントを手動で作成し直す必要があります。

DPM で保護グループのデータ ソースの保護を開始するには、データのレプリカが作成されている必要があります。保護された各ボリュームのレプリカが作成されると、設定した同期スケジュールに従って、保護されたデータへの変更の増分が DPM に転送されます。

DPM サーバーにレプリカを作成するには、DPM を使用してネットワーク経由で保護されたコンピューターからデータをコピーするか、バックアップ テープまたはその他のリムーバブル記憶メディアから手動でレプリカを作成します。ネットワーク経由でデータをレプリケートする場合、ユーザーによる操作は必要ありませんが、ネットワークの帯域幅およびデータ サイズによって、数時間かかる場合があります。ネットワークの帯域幅への影響を最小限に抑えるには、ネットワーク トラフィックが混雑していない時間帯にレプリケーションをスケジュールすることをお勧めします。

注意

WAN (広域ネットワーク) 上でデータをレプリケートする場合、作業時間中に WAN に負荷がかからないように、DPM でネットワークの使用帯域幅の調整を有効にします。

データがテープにバックアップされている場合、テープから DPM サーバー上に手動でレプリカを作成することができます。この方法を使用すると、大量のデータを転送する場合でもネットワークの帯域幅への影響がなく、時間を節約することができます。ただし、この場合、スケジュールされた同期ジョブおよび回復ポイント ジョブが正常に完了されるようにするには、手動で DPM サーバーにデータをコピーして、整合性チェック付きでレプリカを同期する必要があります。詳細については、「レプリカを同期する方法」を参照してください。

参照:

タスク

手動でレプリカを作成する方法
レプリカを同期する方法

概念

整合性チェックの定義
回復ポイントの定義
同期の定義