Visio 2010 のカスタマイズとオプションを計画する
適用先: Office 2010
トピックの最終更新日: 2015-03-09
この記事では、Microsoft Visio 2010 で設定できるいくつかのカスタマイズとオプションについて説明します。
この記事の内容
アプリケーション設定
図のテンプレート
クイック図形をカスタマイズする
信頼済みドキュメント
SharePoint とリポジトリ
アプリケーション設定
Visio 2013 には、アプリケーションの外観と動作から、作成する図面の管理に役立つルールまで、操作するアプリケーション設定をカスタマイズするためのさまざまな方法があります。
背景ギャラリーおよび図面枠と表題欄ギャラリー
[デザイン] タブの背景ギャラリーおよび図面枠と表題欄ギャラリーには、組み込みのステンシルからの図形が取り込まれます。ただし、ユーザーの個人用図形フォルダー (ドキュメント フォルダーまたはマイ ドキュメント フォルダーにあります) にステンシルを配置することで、ギャラリーをカスタマイズできます。
ステンシルには次の名前を付ける必要があります。
背景ギャラリーの場合は _BCKGRND.VSS
図面枠と表題欄ギャラリーの場合は _BORDERS.VSS
注意
ファイル名の先頭はアンダースコアにする必要があります。
Visio では、このファイル名 (すべての言語で同じファイル名を使用する必要があります) が付いたステンシルが個人用図形フォルダーに存在すると、Visio 2013 に付属するステンシルの代わりに、その個人用図形フォルダーのステンシルを使用してギャラリーに図形が取り込まれます。
警告
これらのギャラリーの図形には特別な動作が設定されており、複製するには Visio シェイプシートの知識が必要です。
カスタマイズされたギャラリー コンテンツの基礎を取得するには、次の手順を実行します。
Visio 2013 に付属するステンシルを見つけます。英語版では \Program Files\Microsoft Office\Office14\Visio Content\1033 にあります。
次のファイルを \My Shapes フォルダーに移動します。
背景 (米国単位とメートル法)
BCKGRN_U.VSS
BCKGRN_M.VSS
図面枠と表題欄 (米国単位とメートル法)
BORDRS_U.VSS
BORDRS_M.VSS
ファイルの名前を変更してカスタマイズします。
ユーザー設定のテーマ
Microsoft Office Visio 2007 でテーマ機能が導入されたことにより、本格的なデザインの外観を簡単に図に適用できるようになりました。Visio 2013 では、テーマ機能で Microsoft Office Fluent ユーザー インターフェイス (UI) が利用されており、リアルタイムのプレビュー表示機能を示す機能の 1 つになっています。
Visio のユーザー設定のテーマは、外部ファイルではなくドキュメントに格納されます。ユーザー設定のテーマを展開するには、Visio 図面でテーマを定義して、それを組織で使用するテンプレート (*.vst) として保存します。Visio 2013 でテンプレートを作成する方法は、Office Visio 2007 やそれ以前のバージョンから変更ありません。
テンプレートとして格納されるユーザー設定のテーマを作成するには、次の手順を実行します。
[デザイン] タブをクリックします。
[配色] をクリックします。
[新しいテーマの色を作成] をクリックします。
テーマの名前と色を選択し、[OK] をクリックします。
[効果] をクリックします。
[新しいテーマの効果を作成] をクリックします。
目的の効果を選択し、[OK] をクリックします。
ユーザー設定のテーマを使用するには、すべてのユーザーがそのテンプレートから新しい図面を開始する必要があります。
カスタム検証ルール
Visio 2013 では、図が会社の特定の基準を満たしているかどうかを確認するための検証ルール セットとルールが含まれるカスタム テンプレートを展開できます。図で従う必要がある 1 種類の要件が 1 つの検証ルールで表されます。ユーザーが検証を実行すると、満たされていない要件の問題のリストが Visio に表示されます。
検証ルールでは、図の内容に対して実行される論理テストが定義されます。複数の検証ルールはまとめてルール セットにパッケージ化されます。1 つのドキュメントで複数のルール セットを使用できます。個々のルール セットをアクティブまたは非アクティブ (オフ) にすることや、複数のセットを同時にアクティブにすることができます。ドキュメント内の各ルール セットには独自の名前が付けられます。1 つのドキュメントの複数のルール セットで同じルールが定義されることや、アプリケーションを使用する複数のドキュメント内で同じルール セットが使用されることがあります。Microsoft Visio Premium 2010 では、基本フローチャート、部門連係フローチャート、シックス シグマ図、Microsoft SharePoint ワークフロー、BPMN 図の各テンプレートでルールが提供されます。カスタム ルールとルール セットはどのテンプレートにも追加できます。
検証が実行されると、Visio はドキュメント内にあるすべての対象を、ドキュメントでアクティブになっている各ルールに照らしてチェックします。ルールで規定された要件を満たしていない対象ごとに、Visio は検証の問題を作成します。検証中に見つかったすべての問題が 1 つのリストでユーザーに表示されます。
検証は、ユーザーが各自のドキュメントに問題がないかどうかをチェックする必要があるときに、リボンのコマンド ボタンから開始できます。問題は未解決のままにすることも、明示的に無視することもできます。無視した場合は、それ以降に検証を実行しても、その問題は表示されません。
検証機能を利用するには、次の手順を実行します。
[プロセス] タブで、[問題ウィンドウ] を選択します。この操作を行うと、図面の下に検証ウィンドウが開きます。
次に、[プロセス] タブで、[図のチェック] ボタンをクリックします。
検証を起動したときに、ルールや図形が処理される順序に決まりはありません。ただし、処理時間が 3 秒を超えると進行状況バーが表示されます。処理は途中で停止でき、Visio にはその時点までに見つかった問題が表示されます。
ドキュメントで見つかったエラーの数が、Visio の [問題] ウィンドウに表示できる数 (現時点では 32,767 件) を超えると、検証は自動的に停止します。ダイアログ ボックスに "問題の数が多すぎて Visio で管理できないため、図面の検証が停止されました。" というメッセージが表示されます。
検証が停止して (完了でも未完了でも)、問題が見つかった場合は、Visio の [問題] ウィンドウが (まだ開いていなければ) 開いて、問題が表示されます。
図のテンプレート
Visio 2013 を起動したときに最初に表示されるのは、Microsoft Office Backstage ビューの新規作成画面です。この画面で、作成する図のテンプレートを選択できます。これは Office Visio 2007 の [作業の開始] 画面に似ています。Visio 2013 図面は、米国単位またはメートル法で作成します。米国単位とメートル法の両方が含まれる SKU は en-us、つまり英語 (米国) のみです。この SKU を使用して、新しい図を作成するときは、どちらの単位を使用するかを選択できます。単位が使用可能で、インストールが en-us の場合は、設定およびグループ ポリシーをカスタマイズして、どちらか一方の単位を既定値に指定できます。
クイック図形をカスタマイズする
Visio 2013 では [図形] ウィンドウのデザインが新しくなっています。[図形] ウィンドウ内にはクイック図形という名前のグループがあります。クイック図形は、特定のステンシルで頻繁に使用される図形のサブセットです。
クイック図形はユーザー インターフェイスを使用してカスタマイズでき、カスタマイズ内容はレジストリに格納されます。ステンシルのクイック図形カウント情報は、発行済みのコンポーネント テーブルに格納され、既定で使用されるカウントになります。
ユーザーが UI を使用してステンシルをカスタマイズすると、Visio はクイック図形カウントとマスター並べ替え順序をレジストリの HKCU\Software\Microsoft\Office\14.0\Visio\Quick Shapes に次の形式で保存します。
名前: |
ステンシル ファイルの完全なファイル パス |
種類: |
REG_BINARY |
データ: |
バイナリ形式で表されるクイック図形カウントと一連のマスター ID。クイック図形カウントと各マスター ID は 4 バイトで表されます。 |
信頼済みドキュメント
信頼済みドキュメントは Office 2010 で強化された機能で、ドキュメントのセキュリティ機能を操作します。この機能によって、ドキュメント内のアクティブ コンテンツ (マクロ、ActiveX コントロールなど) がファイルの信頼性に関する判断に基づいて有効になり、ドキュメントを開くたびに以前の選択を適用できるようになります。2007 Office system より前のバージョンの Office では、毎回ドキュメントを開く前に、マクロやその他のアクティブ コンテンツについて確認を求めるメッセージが表示されていました。
Office 2010 では、マクロを含むドキュメントを作成したり開いたりする場合、または信頼されたサーバーへのデータ接続を使用するドキュメントを受信する場合で、そのコンテンツをセキュリティ レコードで有効にしている場合は、コンテンツのセキュリティに関する通知が表示されなくなります。信頼済みドキュメントを使用すると、信頼に関する情報がファイルごとに記録されます。セキュリティ レコードがローカル レジストリの Current User セクションに追加され、ファイルの完全なパスと、ドキュメントの作成時刻などのその他のデータが格納されます。
注意
セキュリティ レコードは個々のコンピューターに格納されるので、別のコンピューターでファイルを開くと通知が再び表示されます。
ドキュメントを信頼済みにするには 2 種類のエントリ ポイントがあります。ドキュメントを信頼済みにするには、次の手順を実行します。
メッセージ バーで、[コンテンツの有効化] をクリックします。
メッセージ バーをクリックして詳細を表示します。Backstage ビューが開きます。
Backstage ビューで、[コンテンツの有効化] をクリックします。次の 2 種類の追加オプションが表示されます。
すべてのコンテンツを有効にして、信頼済みドキュメントにします。
[詳細オプション] ボタンをクリックし、コンテンツを一時的に有効にします (2007 Office system と同様です)。
ネットワーク共有にあるドキュメントを信頼することは、ローカルのハード ディスク ドライブにあるドキュメントを信頼するよりも危険です。ネットワークの場所にアクセスできる他のユーザーがファイルのコンテンツを変更できるからです。このため、ネットワークの場所にあるドキュメントを最初に信頼しようとするときに、セキュリティの警告が表示されます。セキュリティ センターでは、ネットワークの場所にあるドキュメントを信頼できないように設定できます。このように設定すると、ネットワークの場所にあるドキュメントを Office で開くたびにセキュリティの通知が表示されます。
セキュリティ センターでは、設定を変更して、ネットワークにあるドキュメントに対する信頼を許可または禁止すること、信頼済みドキュメントの機能を無効にすること、または信頼済みドキュメントをすべてリセットして信頼を解除できます。これらのすべての設定は、管理者がグループ ポリシーを使用して構成できます。
SharePoint とリポジトリ
Visio 2013 では、Backstage ビューを使用してファイルを Microsoft SharePoint 2010 製品に保存できます。ファイルを保存するには、次の手順を実行します。
[ファイル] タブをクリックします。
[保存して送信] をクリックします。
[SharePoint に保存] をクリックします。
図面を次の形式で保存します。
図面 (*.vsd) または Web 図面 (*.vdw)
[名前を付けて保存] ダイアログ ボックスで、選択を確認または変更できます。
Web 図面 (*.vdw) を選択する場合は、ブラウザーで図を表示するための SharePoint 2010 Productsと Visio Services があることを確認してください。