Exchange 2010 SP1 での新しいメッセージング ポリシーと準拠に関する機能

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適用先: Exchange Server 2010 SP1

トピックの最終更新日: 2011-01-26

Microsoft Exchange Server 2010 Service Pack 1 (SP1) には、新機能および RTM (Release To Manufacturing) 版の Exchange 2010 で導入された機能の拡張が組み込まれています。

ここでは、Exchange 2010 SP1 における、既存の機能に追加された新機能の概要と、メッセージング ポリシーおよび準拠に関する新機能の情報について説明します。

個人用アーカイブ機能

Exchange 2010 SP1 の個人用アーカイブ機能には、以下が含まれています。

  • 別のメールボックス データベース上の個人用アーカイブの準備   ユーザーの個人用アーカイブを、ユーザーのプライマリ メールボックスが存在するデータベースとは別のメールボックス データベース上に準備します。この機能により、階層化されたストレージ トポロジを実装することができます。

  • 通常のメールボックスのアーカイブへのインポート   シェルで New-MailboxImportRequest コマンドレットを使用して、通常のメールボックスのデータを .pst ファイルからユーザーの個人用アーカイブに直接インポートできます。 .pst ファイルのデータは、ユーザーのプライマリ メールボックスにインポートすることもできます。個人用アーカイブとプライマリ メールボックスは、いずれも New-MailboxExportRequest コマンドレットを使用して .pst ファイルにエクスポートできます。

  • 代理人によるアーカイブへのアクセス   代理人は、Microsoft OfficeOutlook 2010 を使用して、代理しているユーザーのプライマリ メールボックスに加えて、アーカイブ メールボックスにもアクセスできます。

    詳細については、「個人アーカイブについて」を参照してください。

メッセージング レコード管理機能

Exchange 2010 SP1 のメッセージング レコード管理機能には、以下が含まれています。

  • EMC の新しいアイテム保持ポリシー機能   Exchange 管理コンソール (EMC) の新しいアイテム保持ポリシー タグおよび新しいアイテム保持ポリシー ウィザードを使用して、アイテム保持タグおよびアイテム保持ポリシーを管理できます。

  • 既定の [メモ] フォルダーのサポート   既定の [メモ] フォルダーに対しても、アイテム保持ポリシー タグを作成できます。

  • 既定のアイテム保持およびアーカイブ ポリシー   既定のアーカイブ ポリシーおよびアイテム保持ポリシーには、メッセージをアーカイブに移動して一定期間後にメールボックスから削除するアイテム保持タグが含まれます。 ポリシーは、ユーザーの個人用アーカイブを準備した時点で、自動的にメールボックスのユーザーに適用されます。

  • オプトイン個人タグ   アイテム保持ポリシーが割り当てられたユーザーは、Exchange コントロール パネル (ECP) を使用して、アイテム保持ポリシーに含まれない個人タグを選択できます。 ユーザーは、これらの個人タグをメールボックス アイテムおよびカスタム フォルダーに適用することができます。

詳細については、「保持タグおよびアイテム保持ポリシーについて」を参照してください。

複数のメールボックスの検索機能

Exchange 2010 SP1 の複数のメールボックスの検索機能には、以下が含まれています。

  • 複数のメールボックスの検索プレビュー   Exchange 2010 SP1 では、探索マネージャー ("Discovery Management/探索の管理" 管理役割グループのメンバーであるユーザー) は、アイテムが選択した探索メールボックスにコピーされる前に、探索検索によって返される推定アイテム数を取得できます。 この機能によって、探索マネージャーは指定したキーワードで返されるヒット数を確認し、検索により返されたメッセージが探索メールボックスにコピーされる前に、必要に応じて検索クエリを変更することができます。

  • コメント   探索マネージャーは、探索検索によって返されたメッセージにコメントを追加できます。

  • データ重複除外   複数のメールボックスの検索には、オプションのデータ重複除外機能が含まれます。 選択した場合、複数のメールボックスの検索では、同一メールボックス内または異なるメールボックスにまたがる複数のフォルダー全体で返されるメッセージの単一インスタンスのみがコピーされます。

詳細については、「複数のメールボックスの検索について」を参照してください。

Information Rights Management 機能

Exchange 2010 SP1 の Information Rights Management (IRM) 機能には、以下が含まれています。

  • IRM 保護された添付ファイルの WebReady ドキュメント表示   Exchange 2010 SP1 では、Microsoft OfficeOutlook Web App の IRM により、サポート対象の IRM 保護された添付ファイルの WebReady ドキュメント表示をサポートし、ユーザーが IRM 保護された添付ファイルをダウンロードすることなく表示できるようになっています。ユーザーは、IRM 保護されたドキュメントを、Microsoft Office がインストールされていないコンピューター上でプレビューすることができます。 この機能は、Outlook Web App のブラウザーおよびプラットフォームに依存しないサポートと共に、IRM の範囲をさまざまなブラウザーやオペレーティング システムに広げます。 詳細については、「Outlook Web App の Information Rights Management について」を参照してください。

  • Exchange ActiveSync の IRM   Exchange ActiveSync の IRM により、サポート対象のデバイスを使用しているユーザーは、先に IRM 用のデバイスをコンピューターに接続してアクティブ化する必要なしに、IRM 保護されたメッセージにアクセスできます。 詳細については、「Understanding Information Rights Management in Exchange ActiveSync」を参照してください。

  • 組織間のサポート   Exchange 2010 SP1 の IRM 機能は、OWA を介した 2 つの組織の間のコラボレーションを容易にするために、組織間のトポロジでサポートされています。

  • IRM ログ   Exchange 2010 SP1 では、メールボックス、ハブ トランスポート、クライアント アクセス、およびユニファイド メッセージングの各サーバーの役割における IRM 機能のログ記録を有効にすることができます。 IRM ログには、トランザクションおよびエラーに関する詳細情報が含まれ、管理者が容易に IRM 機能の監視およびトラブルシューティングを行えるようになっています。 詳細については、「Information Rights Management のログ出力について」を参照してください。

メールボックス監査ログ機能

Exchange 2010 SP1 には、メールボックスに対するアクセスのログ記録を有効にできる新しいログ機能が含まれています。 メールボックス監査ログにより、管理者、代理人、およびメールボックス所有者によるメールボックスへのアクセスをログに記録できます。 メッセージやフォルダーへのアクセス、コピー、メッセージの委任など、メールボックス アイテムに対する操作をログに記録できます。 Exchange コントロール パネルから、あるメールボックスのメールボックス監査ログを検索したり、メールボックスへの所有者以外によるアクセスのレポートを生成したりすることもできます。

詳細については、「メールボックス監査ログについて」を参照してください。

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