ダッシュボード デザイナーを使用して KPI を作成および構成する

 

適用先: SharePoint Server 2010 Enterprise

トピックの最終更新日: 2015-03-09

Microsoft SharePoint Server 2010 の PerformancePoint Services では、主要業績評価指標 (KPI) は、業績が特定の測定基準について目標どおりか、そうでないかが一目でわかるスコアカード要素です。KPI の外観や複雑さは大きく異なる場合がありますが、一般に、KPI は実績値と目標値の比較を計算し、画像マークを使用して業績を示します。

PerformancePoint ダッシュボード デザイナーを使用すると、ダッシュボード用の基本的な KPI を簡単に作成して構成できます。その後は、計算された指標、ディメンション フィルター、傾向インジケーターなどの追加機能を使用して構成することで、KPI を拡張できます。詳細については、「PerformancePoint KPI を拡張する」を参照してください。

この記事の内容

  • KPI を作成する

  • 基本的な KPI を構成する

KPI を作成する

PerformancePoint ダッシュボード デザイナーを使用すると、SQL Server Analysis Services などのデータベースから KPI をインポートして、または ダッシュボード デザイナーの KPI の作成ウィザードを使用して作成できます。使用する方法の選択については、次の表を参照してください。

方法 説明

KPI をインポートする

KPI をインポートするときは、ダッシュボード デザイナーのスコアカードの作成ウィザードを使用します。このウィザードを使用すると、1 つ以上の KPI をデータベース サーバーから ダッシュボード デザイナーにコピーした後、その KPI を構成できます。

ウィザードを使用してスコアカードを作成している場合、または既存の KPI をデータ ソースからインポートする場合は、この方法を選択します。

注意

ダッシュボード デザイナーを使用してスコアカードを作成および構成する方法はいくつもあります。この記事で説明する手順は、KPI のインポートに固有の作業を中心としたものです。スコアカードの作成方法の詳細については、「PerformancePoint ダッシュボード デザイナーを使用してスコアカードを作成する」を参照してください。

KPI を作成する

KPI を作成するときは、ダッシュボード デザイナーの KPI の作成ウィザードを使用します。

スコアカードの作成とは別に KPI を作成する場合、または新しい KPI を自分で定義して作成および構成する場合は、この方法を選択します。

スコアカードの作成ウィザードを使用して KPI をインポートするには

  1. ダッシュボード デザイナー で、[ワークスペース ブラウザー] の [PerformancePoint コンテンツ] をクリックします。

  2. リボンで、[作成] タブをクリックします。

  3. リボンの [ダッシュボード アイテム] グループで、[スコアカード] をクリックします。

    [スコアカード テンプレートを選択します] ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. [カテゴリ] ウィンドウで [すべて] をクリックします。次に、[テンプレート] ウィンドウで次のいずれかのテンプレートをクリックします。

    • Analysis Services

    • Excel Services

    • Excel ブック

    • SharePoint リスト

    • SQL Server テーブル

    選択するテンプレートは、スコアカードで使用する予定のデータ ソースの種類に対応したものです。たとえば、Analysis Services データベースに格納されている KPI をインポートする場合は、[Analysis Services] テンプレートを選択します。

    注意

    [空のスコアカード] または [固定値スコアカード] は選択しないでください。これらのテンプレートには KPI が含まれません。

    使用するテンプレートを選択したら、[OK] をクリックします。

  5. [データ ソースの選択] ページで、[SharePoint サイト] タブおよび [ワークスペース] タブのデータ ソースの一覧を確認します。使用するデータ ソースを選択し、[次へ] をクリックします。

    注意

    使用する KPI を含むデータ ソースが一覧に表示されない場合は、データ接続の作成が必要な場合があります。「データ接続を作成する (PerformancePoint Services)」を参照してください。

  6. [Analysis Services] スコアカード テンプレートを選択した場合は、[KPI ソースの選択] ページが表示されます (表示されない場合は手順 7. に進みます)。

    [SQL Server Analysis Services メジャーから KPI を作成する] オプションを選択して、[次へ] をクリックします。

  7. [インポートする KPI の選択] ページで、次の手順に従って、使用する KPI (1 つまたは複数) を選択します。

    1. [KPI の追加] をクリックします。

      スコアカード用に選択したデータ ソースの KPI が表示されます。

    2. 使用する KPI が表示されるまで、[KPI の追加] のクリックを続けます。

    3. 一覧から KPI を削除するには、KPI を選択して [選択された KPI の削除] をクリックします。

      ヒント

      複数の KPI を選択するには、Ctrl キーを押しながら、一覧の各 KPI をクリックします。

    4. [次へ] をクリックします。

  8. [メジャー フィルターの追加] ページで、[次へ] をクリックします。

  9. [メンバー列の追加] ページで、[次へ] をクリックします。

  10. [場所] ページの [次の中に KPI を作成] ボックスの一覧で正しい場所が指定されていることを確認し、[完了] をクリックします。

インポートした KPI が構成できるようになります。

KPI の作成ウィザードを使用して KPI を作成するには

  1. ダッシュボード デザイナー で、[ワークスペース ブラウザー] の [PerformancePoint コンテンツ] をクリックします。

  2. リボンで、[作成] タブをクリックします。

  3. リボンの [ダッシュボード アイテム] グループで、[KPI] をクリックします。

    [KPI テンプレートを選択します] ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. [テンプレート] ウィンドウで、[空の KPI] または [目標] テンプレートを選択して、[OK] をクリックします。

    • 単一の KPI を作成する場合は、[空の KPI] を選択します。

    • 他の KPI のグループの見出しとして使用する KPI を作成する場合は、[目標] を選択します。

    ヒント

    2 つの KPI テンプレートの最大の違いは既定の計算方法です。既定では、[目標] KPI は計算を使用せず、[空の KPI] は正規化されて重み付けされたスコア計算を使用します。ただし、どちらのテンプレートを選択しても、KPI で使用する計算方法を指定できます。

作成した KPI が編集用にワークスペースに開き、そこで KPI を構成できます。

基本的な KPI を構成する

KPI を作成またはインポートしたら、次に業績を測定するように KPI を構成します。KPI を編集用に開き、[エディター] タブを使用して構成します。

編集用に KPI を開くには

  1. ダッシュボード デザイナー で、ウィンドウの左側にある [ワークスペース ブラウザー] の [PerformancePoint コンテンツ] をクリックします。中央の作業ウィンドウに [SharePoint] タブと [ワークスペース] タブが表示されます。

  2. 構成する KPI を探します。

  3. 構成する KPI をダブルクリックして、編集用に開きます。

基本的な KPI を構成するには

  1. 中央の作業ウィンドウの [エディター] タブには、[実績およびターゲット] と [しきい値] という 2 つのセクションがあります。

    • [実績およびターゲット] セクションでは、測定基準の名前、数値の書式、インジケーターの種類、データ ソース、および KPI で使用する計算の設定を構成します。

    • [しきい値] セクションでは、KPI で使用するインジケーターとスコアの設定を構成します。

      [しきい値] セクションは、[ターゲット] 値の列をクリックすると有効になります。

  2. 値の名前、数値書式、データ マッピング、計算設定を指定することで、基本的な KPI の実績値を構成します。

    基本的な KPI の実績値を構成するには

    1. 実績値の名前を編集するには、[名前] 列で値の現在の名前をクリックして強調表示にし、その値の新しい名前を入力します。

    2. スコアカードでの数値の表示方法を指定するには、次の手順を実行します。

      1. [数値形式] 列で、ハイパーテキストをクリックして [数値の書式設定] ダイアログ ボックスを表示します。

      2. KPI の値に使用する書式およびその他の設定を指定します。

      3. [OK] をクリックして、[数値の書式設定] ダイアログ ボックスを閉じます。

    3. 実績値に使用するデータ ソースを指定するには、次の手順を実行します。

      1. [データ マッピング] 列で、ハイパーテキストをクリックします。[データ ソース マッピング] ダイアログ ボックスが表示されます。

        KPI の作成方法により、[データ ソース マッピング] ダイアログ ボックスは次のいずれかになります。

        • [固定値データ ソース マッピング] ダイアログ ボックス

        • [ディメンション データ ソース マッピング] ダイアログ ボックス。

      2. [リンク元の変更] をクリックして [データ ソースの選択] ダイアログ ボックスを開きます。

      3. 使用するデータ ソースを選択し、[OK] をクリックします。

    4. 実績値の計算設定を指定するには、次の手順を実行します。

      1. [計算] 列で、ハイパーテキストをクリックして [計算] ダイアログ ボックスを表示します。

      2. 使用する計算の種類を選択し、[OK] をクリックします。

  3. 値の名前、数値書式、データ マッピング、インジケーター、計算設定を指定することで、基本的な KPI のターゲット値を構成します。

    基本的な KPI のターゲット値を構成するには

    1. ターゲット値の名前を編集するには、[名前] 列で値の現在の名前をクリックして強調表示にし、その値の新しい名前を入力します。

    2. ターゲット値と比較する値を指定するには、[比較対象] ボックスの一覧を使用して実績値を選択します。

    3. スコアカードでの数値の表示方法を指定するには、次の手順を実行します。

      1. ターゲット値を含む行の [数値形式] 列で、ハイパーテキストをクリックして [数値の書式設定] ダイアログ ボックスを表示します。

      2. KPI の値に使用する書式およびその他の設定を指定します。

      3. [OK] をクリックして、[数値の書式設定] ダイアログ ボックスを閉じます。

    4. [ターゲット] の各値で使用するインジケーターおよびスコアの設定を構成するには、次の手順を実行します。

      1. [ターゲット] 行で、[インジケーター] 列のセルをクリックします。

        [しきい値] ウィンドウが有効になります。

      2. [しきい値] ウィンドウで、さまざまなしきい値に正しい設定が使用されていることを確認します。

      3. インジケーターとスコアの設定を変更するには、[スコア パターンとインジケーターの設定] をクリックして、[バンド設定の編集] ウィザードを開きます。

      4. ウィザードを使用して、KPI のスコア パターン、インジケーター、および最低値を指定します。

    5. ターゲット値に使用するデータ ソースを指定するには、次の手順を実行します。

      1. [データ マッピング] 列で、ハイパーテキストをクリックします。[データ ソース マッピング] ダイアログ ボックスが表示されます。

        KPI の作成方法により、[データ ソース マッピング] ダイアログ ボックスは次のいずれかになります。

        • [固定値データ ソース マッピング] ダイアログ ボックス

        • [ディメンション データ ソース マッピング] ダイアログ ボックス

      2. [リンク元の変更] をクリックして [データ ソースの選択] ダイアログ ボックスを開きます。

      3. 使用するデータ ソースを選択し、[OK] をクリックします。

    6. ターゲット値の計算設定を指定するには、次の手順を実行します。

      1. [計算] 列で、ハイパーテキストをクリックして [計算] ダイアログ ボックスを表示します。

      2. 使用する計算の種類を選択し、[OK] をクリックします。

  4. KPI の名前を指定して保存します。

    KPI の名前を指定して保存するには

    1. 中央の作業ウィンドウで、[プロパティ] タブをクリックします。

    2. [名前] ボックスに、KPI に使用する名前を入力します。

    3. (省略可能) KPI の場所を指定するには、[ 表示フォルダー ] をクリックしてから、フォルダーを選択または作成します。

    4. [ワークスペース ブラウザー] で KPI を右クリックし、[保存] をクリックします。

ダッシュボード作成者がその KPI を PerformancePoint スコアカードで使用できるようになります。さらに KPI を構成して拡張することもできます。詳細については、「PerformancePoint KPI を拡張する」を参照してください。

See Also

Concepts

PerformancePoint KPI を拡張する
ダッシュボード デザイナーを使用してスコアボードを作成する