更新プログラムのロールアップのインストールのトラブルシューティング

 

トピックの最終更新日: 2010-06-29

Microsoft Exchange Server 2007 のリリース以降、Microsoft は Exchange ソフトウェアの更新プログラムに関するサービスの方針を変更しました。更新プログラム (別名、更新プログラムのロールアップ パッケージ) は、累積修正プログラムの主要なロールアップとしてリリースするようになりました。このサービスの方針の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 937194「Exchange Server 2007 の製品サービスの方針」を参照してください。

通常、Exchange の更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールしたときに問題は発生しません。ただし、問題が発生した場合に失敗の原因をトラブルシューティングするのは容易なことではありません。ここでは、更新プログラムのロールアップのインストールに失敗する場合のよくある原因をいくつか説明します。また、インストールの失敗をトラブルシューティングする方法についても説明します。

更新プログラムのロールアップをインストールするときによく起きる問題

以下のセクションでは、更新プログラムのロールアップのインストールに失敗する場合のよくある原因をいくつか説明します。

誤ったバージョンの更新プログラムのロールアップが使用されている

Exchange 管理コンソールが 32 ビット オペレーティング システムで実行されている可能性があるため、またテスト用に 32 ビット バージョンの Microsoft Exchange が使用されている可能性があるため、誤ったバージョンの更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールしていることが考えられます。このシナリオでは、特定の更新プログラムのロールアップをインストールしようとすると、次の警告メッセージが表示されます。

このファイルのバージョンは、実行中の Exchange Server 2007 のバージョンとは互換性がありません。コンピュータで x64 (64 ビット) または x86 (32 ビット) のどちらのファイルが必要であるかを確認してください。

この問題を解決するには、適切なバージョンの更新プログラムのロールアップ パッケージを取得します。

中間更新プログラムがインストールされている

Microsoft は、更新プログラムのロールアップのリリース スケジュールとは関係なく、Microsoft Exchange 用の重要な中間更新プログラムをリリースしています。中間更新プログラムをインストールした場合は、中間更新プログラムと同じ修正プログラムが含まれている更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールする前に、中間更新プログラムを削除する必要があります。中間更新プログラムがインストールされている場合は、特定の更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールすると、次の警告メッセージが表示されます。

Microsoft Exchange の以前の中間更新プログラムがインストールされているため、インストールできません。[プログラムの追加と削除] を使用して中間更新プログラムをアンインストールしてから、このセットアップをもう一度実行してください。

[プログラムの追加と削除] (Windows 2003) または [プログラムと機能] (Windows Vista、Windows Server 2008) で既存の IU をすべて削除してから、ロールアップをもう一度インストールしてください。

この問題は、更新プログラムのロールアップを削除するときに発生する場合もあります。中間更新プログラムがインストールされている場合は、更新プログラムのロールアップを削除する前に中間更新プログラムを削除する必要があります。このシナリオでは、中間更新プログラムを削除する前に更新プログラムのロールアップを削除しようとすると、次の警告メッセージが表示されます。

続行できません。<ウィザード名> は、中間更新プログラムがインストールされていることを確認しました。この更新プログラムのロールアップは、中間更新プログラムがアンインストールされるまでアンインストールできません。

インストールしようとしている更新プログラムのロールアップが、現在インストールされている更新プログラムのロールアップより古いバージョンの場合も、同様の問題が発生する可能性があります。このシナリオでは、古い更新プログラムのロールアップをインストールしようとすると、次の警告メッセージが表示されます。

インストールを続行できません。<ウィザード名> は、この更新プログラムのロールアップが、現在インストールされている更新プログラムのロールアップよりも古いことを確認しました。この更新プログラムのロールアップのインストールは不要です。

これらの問題を解決するには、中間更新プログラムを削除してから、実行しているバージョンの Microsoft Exchange 用の最新の更新プログラムのロールアップをインストールします。

インターネット接続を利用できない

更新プログラムのロールアップをインストールしようとしたときに, .NET Framework が証明書の失効処理を実行しようとしていると、インストールの応答が停止 (ハング) する場合があります。この問題を解決するには、証明書の失効を一時的に無効にします。そのためには、以下のいずれかの方法を使用します。

方法 1 : レジストリで State エントリを設定する

レジストリで証明書失効チェックを無効にするには、以下の手順を実行します。

  1. レジストリ エディタで、次のレジストリ サブキーを見つけます。
    HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Wintrust\Trust Providers\Software Publishing\State
  2. 次のレジストリの値を設定します: 名前 : State種類 : REG_DWORDデータ : 0x00023e00
  3. レジストリ エディタを終了し、更新プログラムのロールアップをインストールしてみます。
  4. 更新プログラムのロールアップが正常にインストールされたら、State レジストリ値を 0x00023c00 に設定します。

方法 2 : Internet Explorer を構成する

Internet Explorer で証明書失効チェックを無効にするには、以下の手順を実行します。

  1. Internet Explorer を起動します。
  2. [ツール] メニューの [インターネット オプション] をクリックします。
  3. [インターネット オプション] ダイアログ ボックスで、[詳細設定] タブをクリックします。
  4. [セキュリティ] で次のチェック ボックスをオフにします。
    • 発行元証明書の取り消しを確認する
    • サーバーの証明書失効を確認する
  5. Internet Explorer を終了し、更新プログラムのロールアップをインストールしてみます。
  6. 更新プログラムのロールアップが正常にインストールされたら、Internet Explorer のプロパティを変更して、証明書失効を有効に戻します。

Microsoft Exchange での証明書失効の詳細については、Exchange Server チーム ブログの記事「Exchange 2007 managed services might time out during certificate revocation checks」を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange のサービスが自動的に再起動しない

更新プログラムのロールアップのインストール後に Microsoft Exchange 関連のサービスが再起動しない場合には、マイクロソフト サポート技術情報の記事 944752「Exchange Server 2007 用更新プログラムのロールアップをインストールすると Exchange Server 2007 マネージ コード サービスが開始されない」を参照してください。

その他の問題

更新プログラムのロールアップをインストールしたときには、以下の問題が発生する場合もあります。

  • Windows Update を使用して更新プログラムのロールアップをインストールしたら、一部のサービスが無効になった。
  • Outlook Web Access が動作しない。

この問題は、%SYSTEMDRIVE%\ExchangeSetupLogs フォルダを削除するか、または名前を変更した場合に発生することがあります。詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 930809「Exchange Server 2007 用の更新プログラムのロールアップ 1 について」を参照してください。

インストール時に発生する問題のトラブルシューティング

更新プログラムのロールアップをインストールするときには、このトピックの今までのセクションで説明していない問題が発生する場合があります。ここでは、更新プログラムのロールアップのインストールが失敗する場合の、その他の原因をトラブルシューティングするときに役立つ情報について説明します。

アプリケーション イベント ログを調べる

場合によっては、Microsoft Exchange の更新プログラムのロールアップのセットアップが突然終了することがあります。または、セットアップが途中で終了したと報告されることもあります。この場合は、次のエラー メッセージが表示されます。

エラーのため、Exchange Server 2007 Service Pack 1用の更新プログラムのロールアップ 5 (KB953467) のセットアップ ウィザードが完了前に終了されました。このシステムは変更されていません。このプログラムを後でインストールするには、インストールを再実行してください。

この問題をトラブルシューティングするには、影響を受けるサーバーのアプリケーション ログを調べます。Windows インストーラは、インストールのエラーをアプリケーション ログに記録します。たとえば、Windows インストーラは、エラー コード 1603 の場合、以下のエントリを記録します。

イベントの種類: エラー

イベント ソース: MsiInstaller

イベント カテゴリ: なし

イベント ID: 1024

説明: 製品: Microsoft Exchange Server - 更新 'Update Rollup 4 for Exchange Server 2007 Service Pack 1 (KB952580) 8.1.311.3' をインストールできませんでした。エラー コードは 1603 です。

Windows インストーラでは、ログを作成してソフトウェア パッケージのインストール中に発生した問題の解決に役立てることができます。インストーラのログの記録を有効にする方法については、次のリンクを参照してください:

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=23127

Windows インストーラのエラーをトラブルシューティングするには、詳細な MSI ログを有効化します。

詳細な MSI ログを有効化する

Microsoft Exchange では更新に Windows インストーラが使用されるため、影響を受ける更新プログラムのロールアップ用に MSI ログを増やす必要があります。MSI または MSP のパッケージ用に詳細なログを生成するには、以下のいずれかの方法を使用します。

方法 1 : コマンドライン オプションを使用する

特定のインストールの試行時にインストール ログ ファイルを生成するには、ログ オプションを指定して更新プログラムのロールアップ パッケージを実行することができます。たとえば、更新プログラムのロールアップをインストールするときにログ ファイルを作成するには、次のコマンドを実行します。

Exchange2007-KB<RollupPackageNumber>-x64-EN.msp /lxv* c:\<path>\<filename>.log

方法 2 : レジストリの値を設定する

MSI 更新プログラムのすべてに詳細なログを生成するよう、レジストリ エントリを設定できます。そのためには、次の手順を実行します。

  1. コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力します。
    net stop msiserver

  2. レジストリ エディタ (regedit.exe) を起動し、次のレジストリ サブキーを見つけます。
    HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Policies\Microsoft\Windows\Installer

  3. Installer サブキーで以下のレジストリ エントリを作成します。
    名前 : logging、種類 : REG_SZ
    データ : voicewarmup!

    名前 : debug
    種類 : REG_DWORD
    データ : 7

  4. レジストリ エディタを終了し、Windows インストーラ サービスを起動します。このためには、コマンド プロンプトで次のコマンドを実行します。
    net start msiserver

詳細なログを有効にすると、[プログラムの追加と削除] を使用するたびに、Msi*.log ファイルが新規作成されます。

note注 :
詳細なログを有効にしたままにしないことをお勧めします。詳細なログは、システムのパフォーマンスに影響を与え、大量のディスク領域を使用する可能性があります。

Windows インストーラのログを有効にする方法の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 223300「Windows インストーラのログを有効にする方法」を参照してください。

MSI ログ ファイルで Return value 3 を検索

Windows インストーラの詳細なログを構成したら、MSI ログ ファイルで以下の文字列を検索します。

Return value 3

一般的に、Return value 3 の最初のインスタンスは、インストールの問題の原因を示します。インストールの問題をトラブルシューティングするには、Return value 3 のエントリの直前にあるエントリを調べます。この手順の詳細については、Microsoft Exchange Server チーム ブログの記事「How to locate the cause of error code 1603 in a verbose MSI log file」を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

以降のセクションでは、Windows インストーラの詳細なログで記録される可能性のある問題について説明します。これらのセクションで記述する情報は、現実に発生し、Microsoft Enterprise Communications Support の技術者が扱ったことのある問題から抜粋したものです。

ケース 1 : 不適切な ExecutionPolicy が設定されている

不適切な ExecutionPolicy が設定されている場合には、Microsoft Exchange の更新プログラムのロールアップを Windows Server 2008 にインストールできなくなることがあります。

以下に示すのは、Return value 3 の最初のインスタンスの直前にあるログ ファイル エントリの抜粋です。

MSI (s) (DC!BC) [06:51:04:902]:PROPERTY CHANGE:Deleting QtExecCmdLine property.

Its current value is '"C:\Program Files\Microsoft\Exchange

Server\\bin\QuietExe.exe"

"C:\WINDOWS\system32\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe" " -command .

'C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\\bin\servicecontrol.ps1'

BeforePatch"'.

MSI (s) (DC!BC) [06:51:06:355]:Creating MSIHANDLE (4) of type 790531 for thread 4540

CAQuietExec:Error 0x80070001:Command line returned an error.

MSI (s) (DC!BC) [06:51:06:355]:Closing MSIHANDLE (4) of type 790531 for thread 4540

MSI (s) (DC!BC) [06:51:06:355]:Creating MSIHANDLE (5) of type 790531 for thread 4540

CAQuietExec:Error 0x80070001:CAQuietExec Failed

MSI (s) (DC!BC) [06:51:06:355]:Closing MSIHANDLE (5) of type 790531 for thread 4540

MSI (s) (DC!BC) [06:51:06:355]:Closing MSIHANDLE (2) of type 790541 for thread 4540

MSI (s) (DC:C8) [06:51:06:355]:Closing MSIHANDLE (1) of type 790542 for thread 6776

Action ended 6:51:06:CA_SAVEDATA_STOP_SERVICES.Return value 3.

このログ ファイルの抜粋では、Return value 3CA_SAVEDATA_STOP_SERVICES の横に表示されています。

Microsoft Exchange では、Windows インストーラ エンジンを使用して更新プログラムのロールアップ パッケージをインストールするときに、カスタム動作 (CA) を使用します。カスタム動作 CA_SAVEDATA_STOP_SERVICES では、Microsoft Exchange は、servicecontrol.ps1 という名前の PowerShell スクリプトを、BeforePatch オプションを使用して実行しようとします。

この場合、PowerShell での ExecutionPolicy の設定が不適切なため、このスクリプトは実行されませんでした。PowerShell の現在の実行ポリシーを確認するには、Get-ExecutionPolicy コマンドレットを実行します。既定では、PowerShell の実行ポリシーは RemoteSigned に設定されています。

この問題を解決するには、ExecutionPolicy を RemoteSigned または Unrestricted に設定します。次に、更新プログラムのロールアップを再度インストールしてみます。更新プログラムのロールアップがインストールされたら、ExecutionPolicy を RemoteSigned に設定します。

この問題の詳細については、以下のトピックを参照してください。

ケース 2 : 更新プログラムのロールアップをインストールしても一時ファイルが削除されない

更新プログラムのロールアップをインストールするとき、インストール処理中に一時ファイル .msp が削除も変更もされないと、1603 エラーが発生することがあります。以下に示すのは、このエラーが発生したときの MSI ログ ファイルの抜粋です。

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:744]:Windows Installer installed an update.Product

Name:Microsoft Exchange Server.Product Version: 8.1.240.6.Product Language:

1033. Update Name:Update Rollup 4 for Exchange Server 2007 Service Pack 1

(KB952580) 8.1.311.3.Installation success or error status: 1603.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:744]:Note: 1: 1729

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:745]:Note:1: 2262 2: Error 3: -2147287038

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:756]:Transforming table Error.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:758]:Transforming table Error.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:758]:Note:1: 2262 2: Error 3: -2147287038

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:758]:Note:1: 2262 2: Error 3: -2147287038

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:769]:Transforming table Error.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:772]:Transforming table Error.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:772]:Note:1: 2262 2: Error 3: -2147287038

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:772]:Product:Microsoft Exchange Server -- Configuration failed.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:773]:Windows Installer reconfigured the product.Product

Name:Microsoft Exchange Server.Product Version: 8.1.240.6.Product Language:

1033. Reconfiguration success or error status: 1603.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:775]:Attempting to delete file

C:\Users\<user alias>\AppData\Local\Temp\2\3b396.msp

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:775]:Unable to delete the file.LastError = 32

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:781]:Grabbed execution mutex.

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:781]:Cleaning up uninstalled install packages, if any exist

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:781]:Attempting to delete file

C:\Users\<user alias>\AppData\Local\Temp\2\3b396.msp

MSI (c) (E8:F0) [08:54:18:784]:MainEngineThread is returning 1603

このエラーは、Windows Server 2008 でユーザー アカウント制御を実行しているときに発生する場合があります。この問題を解決するには、更新プログラムのロールアップのインストールが管理者特権でのコマンド プロンプトから実行されていることを確認します。そのためには、cmd.exe ショートカットを右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。次に、更新プログラムのロールアップを再度インストールしてみます。

ケース 3 : Windows インストーラのディレクトリに、以前のインストールにあった .msp ファイルも .msi ファイルも含まれていない

更新プログラムのロールアップのインストールが失敗すると、次のようなエラー メッセージが表示されます。

この修正プログラム パッケージを開くことができませんでした。修正プログラム パッケージが存在し、アクセスできることを確認してください。またはアプリケーション ベンダに問い合わせ、Windows インストーラの修正プログラム パッケージが有効であることを確認してください。

このエラーが発生すると、MSI ログ ファイルに、次のようなエントリが記録されます。

=== Verbose logging started:8/27/2007 13:12:59 Build type:SHIP UNICODE

3.01.4000.4042 Calling process:C:\WINDOWS\System32\msiexec.exe ===

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:Resetting cached policy values

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:Machine policy value 'Debug' is 0

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:******* RunEngine:

******* Product:{24B2C164-DE66-44FE-B468-A46D9D5E6B31}

******* Action:

******* CommandLine: **********

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:Machine policy value 'DisableUserInstalls' is 0

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:Warning:Local cached package

'C:\WINDOWS\Installer\380f45.msi' is missing.

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:User policy value 'SearchOrder' is 'nmu'

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:User policy value 'DisableMedia' is 0

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:Machine policy value 'AllowLockdownMedia' is 0

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:SOURCEMGMT:Media enabled only if package is

safe.

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:SOURCEMGMT:Looking for sourcelist for product {24B2C164-DE66-44FE-B468-A46D9D5E6B31}

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:SOURCEMGMT:Adding

{24B2C164-DE66-44FE-B468-A46D9D5E6B31}; to potential sourcelist list (pcode;disk;relpath).

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:SOURCEMGMT:Now checking product

{24B2C164-DE66-44FE-B468-A46D9D5E6B31}

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:SOURCEMGMT:Media is enabled for product.

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:SOURCEMGMT:Attempting to use LastUsedSource from source list.

MSI (c) (58:50) [13:12:59:838]:SOURCEMGMT:Trying source C:\Documents and

Settings\Administrator\Desktop\.

MSI (c) (58:50) [13:12:59:853]:Cloaking enabled.

MSI (c) (58:50) [13:12:59:853]:Attempting to enable all disabled priveleges before calling Install on Server

MSI (c) (58:50) [13:12:59:853]:SOURCEMGMT:Resolved source to:'C:\Documents and Settings\Administrator\Desktop\'

MSI (c) (58:50) [13:12:59:885]:SOFTWARE RESTRICTION POLICY:Verifying package -->

'C:\Documents and Settings\Administrator\Desktop\EXCHANGESERVER.msi' against

software restriction policy

MSI (c) (58:50) [13:12:59:885]:SOFTWARE RESTRICTION POLICY:C:\Documents and

Settings\Administrator\Desktop\EXCHANGESERVER.msi has a digital signature

MSI (c) (58:50) [13:13:00:010]:SOFTWARE RESTRICTION POLICY:C:\Documents and

Settings\Administrator\Desktop\EXCHANGESERVER.msi is permitted to run at the

'unrestricted' authorization level.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:010]:Cloaking enabled.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:010]:Attempting to enable all disabled privileges before calling Install on Server

MSI (c) (58:50) [13:13:00:010]:End dialog not enabled

MSI (c) (58:50) [13:13:00:010]:Original package ==> C:\Documents and

Settings\Administrator\Desktop\EXCHANGESERVER.msi

MSI (c) (58:50) [13:13:00:010]:Package we're running from ==>

C:\DOCUME~1\ADMINI~1 \LOCALS~1\Temp\2\1d700e29.msi

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:APPCOMPAT:looking for appcompat database entry with ProductCode '{24B2C164-DE66-44FE-B468-A46D9D5E6B31}'.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:APPCOMPAT:no matching ProductCode found in

database.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:MSCOREE not loaded loading copy from system32

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Opening existing patch

'C:\WINDOWS\Installer\5c321.msp'.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Note:1: 2203 2: C:\WINDOWS\Installer\5c321.msp 3: -2147287038

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Couldn't find local patch

'C:\WINDOWS\Installer\5c321.msp'.Looking for it at its source.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Resolving Patch source.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:User policy value 'SearchOrder' is 'nmu'

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Media enabled only if package is

safe.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Looking for sourcelist for product {09679EB4-B32D-4F10-88C9-34299B366C5B}

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Adding

{09679EB4-B32D-4F10-88C9-34299B366C5B}; to potential sourcelist list

(pcode;disk;relpath).

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Now checking product

{09679EB4-B32D-4F10-88C9-34299B366C5B}

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Media is enabled for product.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Attempting to use LastUsedSource from source list.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Processing net source list.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Note:1: 1402 2: UNKNOWN\Net 3: 2

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Note: 1: 1706 2: -2147483647 3:

Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Processing media source list.

MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:SOURCEMGMT:Resolved source to:

'Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP'

MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:Note:1: 1314 2: Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP

MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:Unable to create a temp copy of patch

'Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP'.

This patch package could not be opened.Verify that the patch package exists and that you can access it, or contact the application vendor to verify that this is a valid Windows Installer patch package.

C:\Documents and Settings\Administrator\Desktop\EXCHANGESERVER.msi

MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:Note: 1: 1708

MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:Note: 1: 2729

MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:Product:Microsoft Exchange Server -- Installation failed.

この場合、Exchange 2007 SP1 用の更新プログラムのロールアップ 4 のインストールは、以前の更新プログラムのロールアップのインストール時にあった .msp ファイルがないために失敗しました。具体的には、Exchange 2007 SP1 用の更新プログラムのロールアップ 2 にあった .msp ファイルがありません。

この問題は、以下のようなログ ファイル エントリを調べることによって判明しました。

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Couldn't find local patch 'C:\WINDOWS\Installer\5c321.msp'.Looking for it at its source.

このエントリは、Windows インストーラが 5c321.msp を見つけようとしたことを示しています。Windows インストーラはこのファイルを見つけることができなかったため、そのソース エントリで見つけようとしました。

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Looking for sourcelist for product {09679EB4-B32D-4F10-88C9-34299B366C5B}

このエントリは、欠落している .msp ファイルのソースが GUID {09679EB4-B32D-4F10-88C9-34299B366C5B} であることを示しています。このログ ファイルの後続のエントリによって、製品 GUID が特定のパッケージ名に解決されます。

MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:Note:1: 1706 2: -2147483647 3: Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP MSI (c) (58:50) [13:13:00:041]:SOURCEMGMT:Processing media source list.MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:SOURCEMGMT:Resolved source to:'Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP'MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:Note:1: 1314 2: Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP

このエントリは、影響を受けるパッケージが Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP であることを示しています。次のエントリは、Windows インストーラが修正プログラムの一時コピーを作成できないことを示しています。

MSI (c) (58:50) [13:13:00:056]:Unable to create a temp copy of patch 'Exchange2007-KB935490-x64-EN.MSP'.This patch package could not be opened.Verify that the patch package exists and that you can access it, or contact the application vendor to verify that this is a valid Windows Installer patch package.

B935490 は、Exchange 2007 SP1 用の更新プログラムのロールアップ 2 を表しています。このシナリオでは、Exchange 2007 SP1 用の更新プログラムのロールアップ 4 をインストールしていても、Windows インストーラが以前の更新プログラムのロールアップを見つけようとしています。

この問題が発生するのは、更新プログラムのロールアップ パッケージに、Microsoft Exchange コードに対する累積更新プログラムが含まれていても、Windows インストーラが以下の操作を実行するためです。

  • 更新プログラムのロールアップ パッケージが事前にインストールされていないかどうかを調べる。
  • 更新プログラムのロールアップ パッケージが事前にインストールされている場合には、その .msi ファイルを見つける。

Windows インストーラは、事前にインストールされているファイルを使用してインストール セット一式を作成し、現在の更新プログラムのロールアップに使用します。Windows インストーラが、以前の更新プログラムのロールアップがインストールされていることは確認しても、それに対応する .msp ファイルを見つけられない場合は、現在の更新プログラムのロールアップのインストールは失敗します。

この問題を解決するには、ログ ファイルで指定されている更新プログラムのロールアップのファイルのコピーを作成し、そのファイルの名前を、ログ ファイルで参照されている名前と同じものに変更します。この例では、Exchange 2007 SP1 用の更新プログラムのロールアップ 2 のファイルのコピーを作成し、そのファイルの名前を 5c321.msp に変更します。次に、名前を変更したこのファイルを C:\Windows\Installer ディレクトリにコピーします。

このエラーから、Windows インストーラのファイルについて、以下の点に注意する必要があることがわかります。

  • C:\Windows\Installer ディレクトリに格納されているファイルは、変更も削除もしないでください。
  • Windows インストーラでは、すべての修正プログラムが製品名および GUID によって追跡されます。また、Windows インストーラのファイルのコピーが C:\Windows\Installer ディレクトリに保持されます。これらのファイルの名前は、ランダムな 16 進数のファイル名を使用して変更されています。これらのファイル名は一意であり、レジストリの中で参照されます。そのため、C:\Windows\Installer ディレクトリに格納されているファイルをサーバー間でコピーすることはできません。
    レジストリには、Microsoft Exchange の基本製品にインストールされている修正プログラムに関する情報が記載されています。これらのレジストリ エントリは、C:\Windows\Installer ディレクトリに格納されている .msp ファイルおよび .msi ファイルを示しています。また、セットアップ ソース ファイルの元の場所も示しています。たとえば、Microsoft Exchange の基本製品には、HKEY_CLASSES_ROOT\Installer\Products\ 461C2B4266EDEF444B864AD6D9E5B613 というレジストリ サブキーがあります。このサブキーの下に表示されている Patches サブキーには、インストールされている更新プログラムのロールアップのすべてに対する参照が含まれています。これらの更新プログラムのロールアップは、サブキー HKEY_CLASSES_ROOT\Installer\Patches、および
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\Installer\Patches でも参照されています。
note注 :
これらのレジストリ エントリは、参照目的で用意されています。これらのレジストリ エントリは、変更も削除もしないことをお勧めします。

ケース 4 : レジストリまたはファイル システムの破損

レジストリまたはファイル システム (特に Windows インストーラのコンポーネント) が破損すると、更新プログラムのロールアップのインストールに関する問題のトラブルシューティングが難しくなる場合があります。発生頻度は低いですが、レジストリまたはファイル システムが破損すると、サーバーの再構築が必要となります。このシナリオでは、オペレーティング システムを再インストールし、/recoverserver オプションを使用して Microsoft Exchange の新規インストールを共に実行してから、該当する更新プログラムのロールアップをインストールします。

ケース 5 : 誤検知

Windows インストーラの詳細なログは、インストールに関して発生したエラーのトラブルシューティングに役立ちますが、ログに記録されるエラー メッセージの中には、インストールに問題があることを示していないものもあります。

次のエラーは一般的に、Windows インストーラの詳細なログに記録されています。ただし、このエラーは、更新プログラムのロールアップのインストールに問題があることは示していません。このエラーが生成されるのは、問題があるからではなく、詳細なログが有効になっているからに過ぎません。

SI (c) (E8:E4) [13:22:15:847]:Note:1: 2262 2: Error 3: -2147287038

DEBUG:Error 2826:Control BottomLine on dialog ErrorDlg extends beyond the boundaries of the dialog to the right by 5 pixels

The installer has encountered an unexpected error installing this package.This may indicate a problem with this package.The error code is 2826. The arguments are: ErrorDlg, BottomLine, to the right

詳細なログ機能で生成される、一般的なエラー状況を示す文字列も、誤検知エラーの一種であり、MSI ログ ファイルに表示される場合があります。これらのエラー状況は、ログ ファイルの末尾に近い Property セクションに表示されます。たとえば、以下のエントリが MSI ログ ファイルに表示される場合があります。

Property(C):msgRequiresProc = The version of this file is not compatible with the version of Exchange Server 2007 that you're running.Check your computer to see whether you need an x64 (64-bit) or x86 (32-bit) version of this file.

Property(C):msgINTERIMUPDATEDETECTED = Unable to install because a previous Interim Update for Exchange Server 2007 has been installed.Please use Add/Remove Programs to uninstall the Interim Update before running this setup again.

Property(C):msgInterimIncorrectRollup = Installation cannot continue.The [Wizard] has determined that this Interim Update is incompatible with the current Exchange Server 2007 configuration.

Property(C):msgUninstallTargetRollupBeforeInterim = Uninstall cannot continue.The [Wizard] has determined that an Interim Update has been installed.This Update Rollup cannot be uninstalled until the Interim Update has been uninstalled.

Property(C):msgOlderInstallOnNewerRollupIncorrectRollup = Installation cannot continue.The [Wizard] has determined that this Update Rollup has been superseded by the currently installed Update Rollup.Installation of this Update Rollup is unnecessary.

これらのエラー状況は, .msp パッケージで公開されて Windows インストーラ エンジン Msiexec.exe で使用可能なプロパティを表しています。これらのエラーは、インストールに問題があるとは示していません。インストールの問題が発生した場合のトラブルシューティングとしては、ログ ファイルの Return value 3 文字列に注目することをお勧めします。インストールの問題が発生した場合のトラブルシューティングの詳細については、ご購入元に問い合わせてください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。