SQL Azure の課金情報

Windows Azure Platform

Microsoft SQL Azure データベースを使用すると、ビジネスの規模とニーズに応じた最適な方法でデータを保存できます。SQL Azure の課金は使用量とデータベース エディションに基づいているため、少額の投資から開始し、ビジネスの成長に伴って容量を追加できます。SQL Azure では、Business Edition と Web Edition の 2 種類のデータベース エディションが提供されています。エディションの機能が個々のインスタンスに適用されるオンプレミス SQL Server とは異なり、SQL Azure のエディションの機能は個々のデータベースに適用されます。そのため、同じ SQL Azure サーバー上で異なるデータベース エディションを混在させて組み合わせることが可能です。

SQL Azure のエディション

SQL Azure データベースには、Web Edition Database と Business Edition Database の 2 つのエディションが用意されています。どちらのエディションでも、スケーラビリティ、自動化された高可用性、自己プロビジョニングが提供されます。

  • Web Edition Database は、小規模な Web アプリケーションやワークグループ/部門アプリケーションに最も適しています。このエディションは、最大 1 GB または 5 GB のデータを格納できるデータベースをサポートします。
  • Business Edition Database は、独立系ソフトウェア ベンダー (ISV)、基幹業務 (LOB) アプリケーション、エンタープライズ アプリケーションなどに最も適しています。このエディションは、10 GB 単位で最大 50 GB までのデータを格納できるデータベースをサポートします。

どちらのエディションでも、データの転送に Windows Azure Platform 以外または SQL Azure データベース領域外のクライアントが含まれる場合は、帯域幅ベースの追加料金が課金されます。

データベースを作成するときは、データベースのエディションと最大サイズを指定します。エディションと最大サイズは、作成後に変更することもできます。Transact-SQL を使用して新しいデータベースを作成すると、CREATE DATABASE ステートメントの MAXSIZE 句によってデータベースのサイズの上限が設定されます。データベースのサイズが上限 MAXSIZE に達すると、エラーが発生し、データを削除するか MAXSIZE を増やさない限り、データベースにデータを追加することはできません。

作成後にデータベースのエディションまたは MAXSIZE を変更する場合は、ALTER DATABASE ステートメントの MODIFY 句を使用します。変更後は、新しいエディションタイプ (およびデータベースの毎日のピーク サイズ) に基づいて課金されます。

課金

月額料金は、各 SQL Azure ユーザー データベースに対して課金されます (マスター データベースに対する課金は発生しません)。データベース使用料は、月単位に分割され、日割りで課金されます。日額料金は、各データベースの日ごとのピーク サイズ、各データベースのエディション (Web Edition または Business Edition)、使用した最大データベース数に基づいて決まります。料金の計算は、Business Edition データベースでは 10 GB、Web Edition データベースでは 1 GB または 5 GB を単位として使用します。使用したデータベースに対して、使用した日数分の料金をお支払いいただきます。各月の請求額は、1 日あたりの料金の合計です。データベースを Web Edition から Business Edition にアップグレードした後、同日中に Web Edition にダウングレードした場合、その日については Business Edition に対して課金されます。

たとえば、Business Edition データベースを 1 つ所有しており、ある日のピーク サイズが 25 GB に達したとします。10 GB が単位なので、25 GB の Business Edition データベースは、1 か月あたり 10 GB の Business Edition データベース 3 個分に相当します。1 日あたりの料金を得るには、月の平均日数で割ります。1 か月を 30 日とすると、(月あたり使用量 3 x 10 GB/月あたり日数 30 日) = 1 GB/日という計算から、その日の 1 日あたりデータ使用量は、Business Edition データベース 1 GB 分になります。

SQL Azure サブスクリプションを購入する

マイクロソフト オンライン サービスのカスタマー ポータルでは、SQL Azure プラットフォームや他の Microsoft Online Services のサブスクリプションを購入できます。購入手続きが完了すると、SQL Azure プラットフォーム アカウントにアクセスする方法が記載された確認電子メールが送信されます。

Microsoft Online Services カスタマー ポータルでサービスのサブスクリプションを購入すると、アカウント所有者のプロファイルを作成するように求められます。アカウント所有者、つまりアカウント管理者は、SQL Azure プラットフォームなどの Microsoft Online Services にサインアップするユーザーです。アカウント所有者が Microsoft と課金契約を結びます。アカウント所有者は、マイクロソフト オンライン サービスのカスタマー ポータルにログインしてサブスクリプションを管理し、SQL Azure ポータルにログインして SQL Azure サーバーを管理できます。

サブスクリプションを有効にするには、サービスの設定および管理を行う社内の責任者の連絡先情報を入力する必要があります。この責任者はサービス管理者と呼ばれ、アカウント所有者によって割り当てられます。サービス管理者とアカウント所有者が同じ場合、作成したプロファイルのアカウント所有者が既定のサービス管理者になります。サービス管理者は SQL Azure ポータルだけにアクセスできます。ライセンス認証が完了すると直ちに、次に行う手順を説明する電子メール メッセージがアカウント所有者とサービス管理者に送信されます。

Windows Azure Platform で帯域幅を節約する

SQL Azure と Windows Azure または Windows Azure AppFabric との間で使用される帯域幅は、同じサブ領域内またはデータ センター内では無料です。システムを設計する際、大量のデータ転送を伴う操作は Windows Azure Platform 上の同じサブ領域内で発生するようにシステムを構成します。Windows Azure アプリケーションを展開する際、アプリケーションと SQL Azure データベースを同じサブ領域内に配置して、帯域幅にかかるコストを削減します。

MAXSIZE 設定によってデータベース サイズを制限する

データベース エディションを選択する際は、MAXSIZE も選択します。MAXSIZE により、データベースのサイズを制限することができます。データベースのサイズが MAXSIZE に達すると、エラー コード 40544 が発生します。このエラーが発生すると、データを挿入または更新したり、新しいオブジェクト (テーブル、ストアド プロシージャ、ビュー、関数など) を作成することができなくなります。ただし、データの読み取りと削除、テーブルのトランケート、テーブルやインデックスの削除、インデックスの再構築は引き続き実行できます。この場合は、MAXSIZE を現在のデータベース サイズより大きい値に更新するか、一部のデータを削除して記憶域を解放します。新しいデータを挿入できるようになるまで 15 分程度かかる場合があります。Web Edition の場合、MAXSIZE の有効な値は 1 GB または 5 GB です。Business Edition の場合、有効な値は、10 GB、20 GB、30 GB、40 GB、または 50 GB です。課金は、エディション、および毎日のデータベースのピーク サイズに対して行われます。たとえば、MAXSIZE が 1 GB に設定されている 4 個の Web Edition データベースがあり、それぞれのサイズが 250 MB の場合、各データベースについて 1 か月あたり 1 GB として課金されます。データベース使用量は日単位で計算されるため、月の半ばにデータベースを作成した場合、そのデータベースに対しては日割り計算された料金が請求されます。

データベースのサイズには、データ、インデックス、オブジェクトが含まれます。ログ、システム テーブル、サーバーのカタログ、master データベース、追加のレプリカは含まれません。記憶容量を超過すると、サービスは追加のデータ挿入を拒否します。追加の挿入が可能なデータベース エディションに自動的に変更されることはありません。

明細と使用量の確認

SQL Azure アカウントの使用状況の詳細には、SQL Azure サーバー上の 2 つのシステム ビューからアクセスできます。

sys.database_usage ビューにはサーバー上のデータベースの数、種類、期間がリストされ、sys.bandwidth_usage ビューには各データベースで使用された帯域幅が表示されます。詳細については、「sys.database_usage (SQL Azure データベース)」および「sys.bandwidth_usage (SQL Azure データベース)」を参照してください。

参照

概念

SQL Azure データベースの概念

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