Compatibility Administrator での AppHelp メッセージの作成

Compatibility Administrator ツールを使うと、AppHelp テキスト メッセージを作成することができます。これは、Windows(R) オペレーティング システム上で大きな機能上の問題があることがわかっているアプリケーションをユーザーが起動したときに表示されるブロックまたは非ブロック メッセージです。

ブロック AppHelp メッセージと非ブロック AppHelp メッセージ

ブロック AppHelp メッセージは、アプリケーションの起動をブロックし、メッセージをユーザーに表示します。ユーザーが問題を解決するために更新されたドライバーやその他の修正プログラムをダウンロードできる特定の URL を定義できます。ブロック AppHelp メッセージを使う場合は、さらにアプリケーションのバージョンを識別するためのファイルの対応付け情報を定義し、修正済みのバージョンが処理を続行できるように有効化する必要があります。

非ブロック AppHelp メッセージでは、アプリケーションの起動はブロックされませんが、セキュリティ問題、アプリケーションの更新、ネットワーク リソースの場所の変更などの情報を含むメッセージがユーザーに表示されます。

既存の互換性修正プログラムの検索

Compatibility Administrator ツールには、多くの一般的なアプリケーションに対する修正、たとえば、既知の互換性修正プログラム、互換モード、AppHelp メッセージがあらかじめ組み込まれています。新しい AppHelp メッセージを作成する際は、既存のアプリケーションを事前に検索し、既知の修正プログラムをコピーしてカスタム データベースに貼り付けておくことができます。

重要

Application Compatibility Toolkit (ACT) では、32 ビット バージョンと 64 ビット バージョンの Compatibility Administrator ツールがインストールされます。32 ビット アプリケーション用のカスタム データベースを作成する場合は 32 ビット バージョンを、64 ビット アプリケーション用のカスタム データベースを作成する場合は 64 ビット バージョンを使う必要があります。

既存のアプリケーションを検索するには

  1. Compatibility Administrator の左側のウィンドウで、[Applications] フォルダーを展開し、目的のアプリケーションの名前を検索します。

  2. アプリケーション名をクリックすると、あらかじめ組み込まれている AppHelp メッセージ、互換性修正プログラム、互換モードが表示されます。

新しい AppHelp メッセージの作成

あらかじめ組み込まれている AppHelp メッセージの中に目的のアプリケーションの AppHelp メッセージが見つからなかった場合は、カスタマイズしたデータベースによって AppHelp メッセージを新たに作成することができます。

新しい AppHelp メッセージを作成するには

  1. Compatibility Administrator の左側のウィンドウに表示されている [Custom Databases] という見出しの下で、AppHelp メッセージの適用先となるデータベースの名前を右クリックし、[Create New] をクリックして、[AppHelp Message] をクリックします。

  2. この AppHelp メッセージを適用するアプリケーションの名前とアプリケーション ベンダーの名前を入力します。次に、コンピューター上のアプリケーション ファイル (.exe) がある場所を参照し、[Next] をクリックします。

    プログラムの識別に使われる既知の対応付け情報がウィザードに表示されます。

  3. アプリケーションを AppHelp メッセージと対応付けるために使う追加の条件を選び、[Next] をクリックします。

    既定では、Compatibility Administrator により、アプリケーションに対して基本の一致条件が選ばれます。

    ウィザードに [Enter Message Type] オプションが表示されます。

  4. 次のいずれかのオプションをクリックします。

    • [Display a message and allow this program to run]。これは非ブロック メッセージです。つまり、問題の可能性がユーザーに通知されますが、アプリケーションの起動はブロックされません。

    • [Display a message and do not allow this program to run]。これはブロック メッセージです。つまり、アプリケーションは起動されません。代わりに、このメッセージでは、問題の修正に関する詳しい情報を入手できる場所をユーザーに通知します。

  5. [Next] をクリックします。

    次に、[Enter Message Information] フィールドが表示されます。

  6. Web サイトの URL と、ユーザーがアプリケーションを起動したときに表示されるメッセージ テキストを入力し、[Finish] をクリックします。

AppHelp メッセージと Windows 2000 を実行しているコンピューターに関する問題

Windows 2000 を実行しているコンピューターでは、次の問題が発生する可能性があります。

  • カスタム AppHelp メッセージを作成することができない場合があります。

  • システム データベース エントリに使われた AppHelp メッセージ テキストが表示されない場合があります。

  • システム データベースの AppHelp エントリまたはカスタム互換性修正プログラムをシステム データベースからコピーすると、Compatibility Administrator で説明テキストが非表示になる場合があります。

関連項目

他のリソース

Compatibility Administrator ユーザー ガイド