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Hyper-V 仮想ファイバー チャネルの概要

更新日: 2013年4月

適用対象: Windows Server 2012

仮想化されたワークロードは、既存の記憶域アレイに簡単かつ確実に接続できることが必要です。Windows Server 2012 では、ゲスト オペレーティング システム内にファイバー チャネル ポートが提供されます。そのため、仮想マシン内から直接ファイバー チャネルに接続できます。この機能により、ファイバー チャネルへの投資を保護し、ファイバー チャネル記憶域に直接アクセスするワークロードを仮想化できます。また、ゲスト オペレーティング システムをファイバー チャネル経由でクラスター化でき、仮想化インフラストラクチャでホストされるサーバーに重要な新しい記憶域オプションが提供されます。

この Hyper-V 仮想ファイバー チャネル機能を使用すると、仮想マシン内からファイバー チャネル記憶域に接続できます。これにより、既存のファイバー チャネルに対する投資を活かして、仮想化されたワークロードをサポートできます。Hyper-V ゲストにおけるファイバー チャネルのサポートには、仮想 SAN、ライブ マイグレーション、MPIO などの各種関連機能のサポートも含まれています。

Hyper-V の仮想ファイバー チャネル機能を使用するには、以下のものが必要です。

  • Hyper-V の役割をインストールした Windows Server 2012 の 1 つ以上のインストール。Hyper-V には、ハードウェア仮想化に対応したプロセッサを搭載したコンピューターが必要です。

  • 仮想ファイバー チャネルをサポートしている更新版の HBA ドライバーが用意されている 1 つ以上のファイバー チャネル ホスト バス アダプター (HBA) を備えたコンピューター。一部のモデルには、インボックス HBA ドライバーと一緒に更新版の HBA ドライバーが含まれています。仮想ファイバー チャネルで使う HBA ポートは、NPIV をサポートするファイバー チャネル トポロジで設定されている必要があります。お使いのハードウェアで仮想ファイバー チャネルがサポートされているかどうかは、ハードウェア ベンダーまたは OEM にお問い合わせください。

  • NPIV 対応の SAN。

  • 仮想ファイバー チャネル アダプターを使用するように構成された仮想マシン。ゲスト オペレーティング システムとして Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、または Windows Server 2012 を使用する必要があります。

  • 仮想ファイバー チャネルを経由してアクセスする記憶域で、論理ユニットを提示するデバイスがサポートされている。仮想ファイバー チャネルの論理ユニットは、ブート メディアとして使用できません。

Hyper-V の仮想ファイバー チャネルにより、仮想マシンに関連付けられている標準的なワールド ワイド名 (WWN) を使用して、ゲスト オペレーティング システムから SAN に直接アクセスできます。Hyper-V ユーザーは、ファイバー チャネル SAN を使用して、SAN 論理ユニット番号 (LUN) に直接アクセスする必要があるワークロードを仮想化できるようになりました。また、ファイバー チャネル SAN を使用して、共有ファイバー チャネル記憶域に接続されている仮想マシンのゲスト オペレーティング システム内でフェールオーバー クラスタリング機能を実行するなど、新しいシナリオも実現できます。

中型およびハイエンドの記憶域アレイでは、特定の管理タスクをホストから SAN にオフロードするのに役立つ高度な記憶域機能を利用できます。仮想ファイバー チャネルは、Windows ソフトウェアの仮想ハード ディスク スタックへのハードウェア ベースの代替 I/O パスを提供します。これにより、SAN によって提供される高度な機能を Hyper-V 仮想マシンから直接使用できます。たとえば、Hyper-V 仮想マシン内からハードウェアのボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) プロバイダーを使用すると、Hyper-V を使用して記憶域機能 (LUN のスナップショットの作成など) を SAN ハードウェアにオフロードできます。

Hyper-V ゲストの仮想ファイバー チャネルでは、既存の N_Port ID Virtualization (NPIV) T11 標準を使用して、複数の仮想 N_Port ID を 1 つの物理ファイバー チャネル N_port にマップします。仮想 HBA を使用して構成されている仮想マシンを起動するたびに、ホストに新しい NPIV ポートが作成されます。ホスト上の仮想マシンの実行を停止すると、NPIV ポートは削除されます。NPIV を使うため、仮想ファイバー チャネルに使う HBA ポートは、NPIV をサポートするファイバー チャネル トポロジで設定されている必要があります。また、SAN で NPIV ポートがサポートされている必要があります。

Hyper-V を使用すると、ホストに仮想 SAN を定義して、複数のファイバー チャネル ポートを経由して単一の Hyper-V ホストを異なる SAN に接続するシナリオに対応できます。仮想 SAN では、同じ物理 SAN に接続されている物理ファイバー チャネル ポートの名前付きグループを定義します。たとえば、Hyper-V ホストが 2 つの SAN (運用 SAN とテスト SAN) に接続されているとします。ホストは、2 つの物理ファイバー チャネル ポートを経由して各 SAN に接続されています。この例では、2 つの仮想 SAN を構成したとします。1 つは "運用 SAN" という名前で、2 つの物理ファイバー チャネル ポートが運用 SAN に接続されています。もう 1 つは "テスト SAN" という名前で、2 つの物理ファイバー チャネル ポートがテスト SAN に接続されています。同じ方法で、単一の記憶域ターゲットへの異なる 2 つのパスに名前を付けることができます。

仮想マシンに仮想ファイバー チャネル アダプターを 4 つ構成し、それぞれを仮想 SAN と関連付けることができます。各仮想ファイバー チャネル アダプターは、ライブ マイグレーションをサポートするために、1 つまたは 2 つの WWN アドレスを使用して接続します。各 WWN アドレスは自動または手動で設定できます。

ファイバー チャネル接続を維持したまま、Hyper-V ホスト間での仮想マシンのライブ マイグレーションをサポートするには、仮想ファイバー チャネル アダプターごとに 2 つの WWN (図 1 に示す Set A と Set B) を構成します。ライブ マイグレーション中に Set A と Set B の WWN アドレスが Hyper-V によって自動的に切り替わります。これにより、すべての LUN が移行前の移行先ホストで使用でき、移行中にダウンタイムが発生しません。

ライブ マイグレーション中の WWN アドレス変更

図 1 ライブ マイグレーション中の WWN アドレスの切り替え

Windows Server 2012 の Hyper-V では、マルチパス I/O (MPIO) 機能を使用して、仮想マシン内からファイバー チャネル記憶域への継続的な接続を確立できます。MPIO 機能をファイバー チャネルで使用するには、次の方法があります。

  • ホスト アクセスに MPIO を使います。ホストに複数のファイバー チャネル ポートを取り付け、MPIO を使用して、ホストからアクセスできる LUN への高可用性接続を確立します。

  • MPIO を使用するワークロードを仮想化します。仮想マシン内に複数の仮想ファイバー チャネル アダプターを構成し、仮想マシンのゲスト オペレーティング システム内にある MPIO の個別コピーを使用して、仮想マシンからアクセス可能な LUN に接続します。この構成は、ホストの MPIO 設定と共存できます。

  • ホストまたは各仮想マシンに異なるデバイス固有モジュール (DSM) を使用します。この方法では、DSM の構成、ホスト間の接続、および既存のサーバー構成と DSM の互換性を含む、仮想マシン構成のライブ マイグレーションを実行できます。

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