既定以外の Web サイトを使用するように Reporting Services を構成する方法 (Reporting Services の構成)

更新 : 2006 年 4 月 14 日

カスタム Web サイトには、レポート サーバーおよびレポート マネージャ用の仮想ディレクトリを作成できます。既定以外の Web サイトを使用するには、Web サイトを作成して、仮想ディレクトリの作成時にそのサイトを選択する必要があります。さらに、Reporting Services の構成ファイルで URL を更新した後、レポート サーバーにアクセスできるかどうかインストールのテストを行います。URL の指定方法と構成のテスト方法は、どのような情報に基づいて Web サイトを識別するかによって異なります (たとえば、一意の IP アドレス、ポート番号、ホストのヘッダー名、または、これらを組み合わせたものなど)。

Web サイトの構成方法によっては、URL の検証時に次のような HTTP 401 エラーが発生する場合があります。

  • "HTTP 401.1 - Unauthorized: Logon failed (権限がありません: ログオンに失敗しました)" : このエラーは、Windows XP Service Pack 2 または Windows Server 2003 Service Pack を実行しているとき、Web サイトの完全修飾ドメイン名が、ローカル コンピュータ名と異なる場合にのみ発生します。このエラーにはいくつかの解決方法があります。このエラーの詳細と考えられる解決方法については、https://support.microsoft.com/kb/896861 を参照してください。
  • "HTTP 401.1 - Unauthorized: Access is denied due to invalid credentials (権限がありません: 資格情報
が無効のため、アクセスが拒否されました)" : このエラーは、アプリケーション プールがローカル アカウントまたはドメイン ユーザー アカウントであり、かつ、Web サイトが統合セキュリティを使用するように構成されている場合に発生します。特に指定しない限り、レポート サーバーの仮想ディレクトリには統合セキュリティが使用されるため、レポート サーバーへのアクセス時にこのエラーが発生する場合があります。このエラーの詳細と考えられる解決方法については、https://support.microsoft.com/kb/871179 を参照してください。

レポート サーバーのインスタンスごとにカスタム Web サイトを作成しなくても、複数のインスタンスを同じコンピュータで実行できます。詳細については、「Reporting Services の複数のインスタンスのインストール」を参照してください。

新しいカスタム Web サイトに仮想ディレクトリを作成するには

  1. IIS マネージャで新しい Web サイトを作成します。カスタム Web サイトを作成するには、特定の IP アドレスまたはホスト ヘッダー名を使用するように Web サイトを構成する必要があります。Web サイトの作成方法については、インターネット インフォメーション サービス (IIS) の製品マニュアルで「Hosting Multiple Web Sites on a Single Server (単一サーバーで複数の Web サイトをホストする)」のトピックを参照してください。

  2. Web サイトにアクセスできること、およびサイトへのアクセス時に認証エラーが発生しないことを確認します。

  3. Reporting Services 構成ツールを開始し、新しい Web サイトを使用するレポート サーバーに接続します。

  4. [レポート サーバー仮想ディレクトリ] ページで、[新規作成] をクリックします。

  5. 先ほど作成した Web サイトを選択し、[OK] をクリックします。

  6. SSL (Secure Sockets Layer) 接続を使用するようにレポート サーバーを構成する場合は、[Secure Socket Layer (SSL) 接続を要求する] チェック ボックスをオンにします。

  7. [適用] をクリックすると、レポート サーバーの仮想ディレクトリが作成されます。

  8. [レポート マネージャ仮想ディレクトリ] ページで、[新規作成] をクリックします。

  9. 先ほど作成した Web サイトを選択します。[OK] をクリックします。

  10. [適用] をクリックすると、レポート マネージャの仮想ディレクトリが作成されます。

  11. URL をテストしてレポート サーバーにアクセスできることを確認します。これは、ブラウザ ウィンドウで URL を入力することによって行います。HTTP 401 エラーが表示された場合は、このトピックの冒頭で触れたサポート技術情報の資料を参照してください。

    完全修飾で指定するレポート サーバーの URL には、プレフィックス、サーバー名、および仮想ディレクトリを含めます。

    カスタム Web サイトにホスト ヘッダーを割り当てた場合は、http://<hostheader>/reportserver という構文を使用します。

    カスタム Web サイトに IP アドレスを割り当てた場合は、IP アドレスがホスト名に解決されることを確認し、http://<IP address>/reportserver という構文を使用します。

    カスタム サイトに一意のポート番号を割り当てた場合は、http://<servername>:<portnumber>/reportserver のように Web サーバー名にポート番号を追加します。

  12. (Web サイト構成によっては省略可) RSWebApplication.config ファイルで、レポート マネージャがレポート サーバーへの接続に使用する URL を更新します。

    カスタム Web サイトが特定の IP アドレスにマップされ、ホスト名が IP アドレスに解決される場合、この手順を省略できます。また、Web サイトに SSL およびポート 443 が使用されていて、レポート サーバーの仮想ディレクトリを作成するときに SSL オプションを選択した場合も、この手順を省略できます。

    カスタム サイトでホスト ヘッダーまたはカスタム ポート番号を使用する場合は、次の手順を実行する必要があります。

    1. RSWebApplication.config ファイルを開きます。
    2. ReportServerVirtualDirectory のエントリを削除します。値のみを削除し、タグは残します。
    3. ReportServerUrl で、レポート サーバー インスタンスの完全修飾名を入力します。先ほど、レポート サーバーの URL を確認するときに使用した値と同じ値にする必要があります。

    設定は次の例のようになります。

    <ReportServerUrl>http://myhostheader/reportserver</ReportServerUrl>
    <ReportServerVirtualDirectory></ReportServerVirtualDirectory>
    

    複数のレポート サーバー インスタンスを構成する場合は、インスタンスごとにこの手順を繰り返します。構成ファイルの詳細については、SQL Server Books Online の「RSWebApplication 構成ファイル」を参照してください。

  13. URL をテストしてレポート マネージャにアクセスできることを確認します。たとえば、レポート サーバーの URL が http://<hostheader>/reportserver であれば、レポート マネージャの URL は http://<hostheader>/reports のようになります。

    "The request failed with HTTP status 400: Bad Request (HTTP 状態 400 により要求が失敗しました: 正しくない要求)" というエラーが表示された場合は、RSWebApplication.config で指定した URL が正しくありません。

  14. レポート サーバーの電子メール配信を使用する場合は、RSReportServer.config ファイルを編集して、UrlRoot 構成設定を指定する必要があります。この値には、レポート サーバーの完全修飾 URL を指定します。先ほど、レポート サーバーの URL を確認するときに使用した値と同じ値にする必要があります。構成ファイルの詳細については、SQL Server Books Online の「RSReportServer 構成ファイル」を参照してください。

参照

処理手順

Reporting Services 構成を開始する方法

概念

レポート サーバー仮想ディレクトリの構成
レポート サーバー データベースの作成
Reporting Services の構成の操作方法に関するトピック

その他の技術情報

Reporting Services の複数のインスタンスのインストール

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手