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レッスン 6 : イベント プロバイダの追加

このレッスンでは、ホストされないイベント プロバイダを構成します。後で、イベントを Weather アプリケーションへ送信するときにこのプロバイダを使用します。次に、Notification Services のインスタンスを更新し、アプリケーション データベースに変更を適用します。

イベント プロバイダの概要

イベント プロバイダは、イベント データを収集し、Notification Services に送信します。イベント プロバイダがイベント セットを送信する際、イベントがイベント クラス ビューに送信されます。このイベントのセットはイベント バッチと呼ばれ、イベント クラス ビューに追加されます。追加されたイベントは、基になるイベント クラス テーブルの行になります。

Notification Services アプリケーションを迅速に開発し、配置できるよう、Notification Services には、ファイル システム監視、SQL Server イベント プロバイダ、および Analysis Services イベント プロバイダの 3 つのイベント プロバイダが標準として用意されています。これらのプロバイダを使用すると、XML ファイルからのイベント収集、Transact-SQL クエリを使用したイベント収集、および MDX クエリを使用したイベント収集を容易に行うことができます。Notification Services エンジンは、これら 3 つのイベント プロバイダをすべてホストします。つまり、Notification Services は、ホスト対象のイベント プロバイダを開始し、実行します。

アプリケーションで標準のイベント プロバイダを使用するには、定義済みの名前とカスタム操作パラメータをアプリケーション定義に指定します。詳細については、「イベント プロバイダの定義」を参照してください。

標準のイベント プロバイダがアプリケーション要件に合わない場合は、それぞれの環境とイベント ソースに適したイベント プロバイダを独自に作成できます。Notification Services エンジンは、カスタム イベント プロバイダをホストできます。または、ホストしないようにすることもできます。

ホストされないイベント プロバイダとは、Notification Services エンジンのホストは受けずに通知アプリケーションへイベントを送信する、独立したアプリケーションです。ホストされないイベント プロバイダを定義する場合は、そのイベント プロバイダの名前を ADF で指定します。この名前は、イベント コレクションの追跡と問題解決に使用されます。

WeatherSPEventProvider イベント プロバイダ

このアプリケーションでは、ホストされないイベント プロバイダを ADF に追加します。前述したように、このイベント プロバイダがどのイベントをアプリケーションに送信したのかが後でわかるよう、このイベント プロバイダの名前を指定します。

このイベント プロバイダには、WeatherSPEventProvider という名前を付けます。後で、ストアド プロシージャを使用してイベントを Weather アプリケーションに送信します。WeatherSPEventProvider は、このときに使用するイベント プロバイダの名前です。

プロバイダ コードを ADF に追加

このセクションの XML は、ホストされないイベント プロバイダを定義します。XML の内容を確認したら、次の手順で XML を ADF にコピーします。

プロバイダ コードを ADF に追加するには

  1. [コードのコピー] をクリックし、以下の XML を Windows クリップボードにコピーします。

    <!-- Event Providers -->
    <Providers>
      <NonHostedProvider>
        <ProviderName>WeatherSPEventProvider</ProviderName>
      </NonHostedProvider>
    </Providers>
    
  2. ソリューション エクスプローラで WeatherADF.xml を開きます。

  3. 次のコメントを、先ほどコピーした XML に置き換えます。

    <!-- Replace with Providers XML -->

  4. [ファイル] メニューの [WeatherADF.xml の保存] をクリックします。

Notification Services のインスタンスの更新

ADF を修正したら、Notification Services のインスタンスを更新して、アプリケーション データベースにイベント プロバイダの定義を追加します。

Notification Services のインスタンスを更新するには

  1. オブジェクト エクスプローラで、[Notification Services] を展開します。

  2. [Tutorial] を右クリックし、[タスク] をポイントして、[更新] をクリックします。

  3. [インスタンスの更新] ダイアログ ボックスで [参照] をクリックします。次に、TutorialICF.xml ファイルを選択して [開く] をクリックします。

  4. [パラメータ] グリッドでパラメータの値を確認します。インスタンスの作成に使用した値と同じ値を使用します。

  5. [OK] をクリックします。

  6. [Notification Services - 更新の概要] ダイアログ ボックスの内容を確認し、[更新] をクリックします。

  7. 更新が完了したら、[閉じる] をクリックします。

アプリケーション データベースの変更の確認

インスタンスを更新すると、Notification Services により、イベント プロバイダに関する情報が TutorialWeather アプリケーション データベースの NSProviders テーブルに追加されます。

TutorialWeather イベント プロバイダを表示するには

  1. ソリューション エクスプローラで [Weather] を展開し、[クエリ] を展開します。

  2. ViewEventProviders.sql をダブルクリックします。

    必要であれば、データベース エンジンのインスタンスに接続します。

  3. F5 キーを押して Transact-SQL クエリを実行します。

次のレッスン

レッスン 7: ジェネレータとディストリビュータの構成

参照

概念

Notification Services のチュートリアル

その他の技術情報

イベント プロバイダの定義
通知ソリューションの作成
SQL Server Notification Services の紹介

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手