デスクトップ アプリケーションの配置

デスクトップ用に開発されたアプリケーションは、他の Microsoft Windows アプリケーションと同様にインストールされます。Windows ベースのアプリケーションを Visual Studio から配置するには、ClickOnce または Windows インストーラーのどちらかの方法を使用します。Visual Studio からアプリケーションを配置する方法の詳細については、Visual Studio 2010 ドキュメントを参照してください。アプリケーションは、SQL Server Compact 4.0 の中心配置またはプライベート配置のいずれかを使用するように構築できます。詳細については、「プライベート配置と中心配置 (SQL Server Compact)」を参照してください。SQL Server Compact を使用するデスクトップ アプリケーションの構築方法の詳細については、「デスクトップ用アプリケーションの構築 (SQL Server Compact)」を参照してください。

注意

ClickOnce テクノロジを使用して、64 ビット コンピューター上に SQL Server Compact 4.0 でビルドされたアプリケーションをインストールする場合、パブリッシャーによって SQL Server Compact 4.0 がインストールの前提条件として選択されていると、SQL Server Compact 4.0 の WOW64 コンポーネントと x64 コンポーネントの両方がインストールされるため、64 ビット版 SQL Server Compact ランタイムのみがインストールされます。同様に、32 ビット コンピューターでは、32 ビット版 SQL Server Compact ランタイムのみがインストールされます。

SQL Server Compact の中心配置を使用するアプリケーションの最終的なアプリケーション配置

ClickOnce テクノロジを使用してアプリケーションを配置する場合、アプリケーションのインストール時に必須コンポーネントとして配置先のコンピューターに MicrosoftSQL Server Compact 4.0 を中心に配置するように ClickOnce を構成できます。Visual Studio のプロジェクト デザイナー[パブリッシュ] タブからこの操作を行うこともできます。 

ClickOnce 配置の必須コンポーネントとして SQL Server Compact を構成するには

  1. ソリューション エクスプローラープロジェクト デザイナーを開くには、Visual Basic プロジェクトで作業を行っている場合は [マイ プロジェクト] をダブルクリックし、C# プロジェクトで作業を行っている場合はプロジェクトを右クリックして [プロパティ] をクリックします。

  2. [必須コンポーネント] をクリックして [必須コンポーネント] ダイアログ ボックスを開きます。

  3. 必須コンポーネントの一覧で [SQL Server Compact 4.0] チェック ボックスをオンにします。アプリケーションが ADO.NET データ プロバイダー (System.Data.SqlServerCe.dll) または Entity Framework データ プロバイダー (System.Data.SqlServerCe.Entity.dll) のどちらかを使用する場合、.NET Framework 3.5 SP1 以降のバージョンが配置先のコンピューターに存在する必要があります。アプリケーションがいずれかのデータ プロバイダーを使用する場合、アプリケーションに適した .NET Framework のバージョンのチェック ボックスもオンにしてください。

    注意

    必須コンポーネントを構成するには、[必須コンポーネントをインストールするセットアップ プログラムを作成する] チェック ボックスをオンにする必要があります。

  4. [必須コンポーネントのインストール場所を指定してください] で、パブリッシュするシナリオに適したオプションを選択し、[OK] をクリックします。

配置時に必須コンポーネントとして SQL Server Compact 4.0 がインストールされていない場合、デスクトップ コンピューター用の SQL Server Compact インストーラー (SSCERuntime_architecture-locale.exe) を実行して、配置先のコンピューターにインストールする必要があります。ここで、architecture は x86 または x64 で、locale はインストール言語 (英語の場合は ENU、日本語の場合は JPN など) です。インストーラーを実行して SQL Server Compact をインストールすると、ネイティブ DLL が登録され、マネージ アセンブリがグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) に配置されます。

インストーラーには次のライブラリが含まれています。

  • SQLCESE40.DLL

  • SQLCEQP40.DLL

  • SQLCEME40.DLL

  • SQLCEOLEDB40.DLL (OLEDB データ プロバイダー)

  • SQLCECA40.DLL

  • SQLCECOMPACT40.DLL

  • SQLCEER40xx.DLL

  • System.Data.SqlServerCe.dll (ADO.NET データ プロバイダー)

  • System.Data.SqlServerCe.Entity.dll (Entity Framework データ プロバイダー)

SQL Server Compact のプライベート配置を使用するアプリケーションの最終的なアプリケーション配置

SQL Server Compact 4.0 のプライベート配置を使用するアプリケーションのインストーラーを作成する場合、インストーラーにはアプリケーションのバイナリに加えて SQL Server Compact のバイナリが含まれている必要があります。

アプリケーションと共に SQL Server Compact 4.0 をプライベートに配置するには、インストーラーには最低限、次の SQL Server Compact アセンブリとネイティブ ライブラリが含まれている必要があります。

  • ADO.NET データ プロバイダー (System.Data.SqlServerCe.dll)。プライベート配置の場合、このファイルは %Program Files%\Microsoft SQL Server Compact Edition\v4.0\Private ディレクトリにあります (アプリケーションで Entity Framework を使用する場合、同じディレクトリにある System.Data.SqlServerCe.Entity.dll を使用する必要があります)。

  • sqlceme40.dll、sqlceqp40.dll、sqlcese40.dll、および sqlceer40xx.dll のネイティブ ライブラリ。ネイティブ バイナリは %Program Files%\Microsoft SQL Server Compact Edition\v4.0\Private\amd64 および %Program Files%\Microsoft SQL Server Compact Edition\v4.0\Private\x86 にあります。

Visual Studio でプロジェクトを作成する場合、プロジェクトに %Program Files%\Microsoft SQL Server Compact Edition\v4.0\Private\amd64 および %Program Files%\Microsoft SQL Server Compact Edition\v4.0\Private\x86 を追加する必要があります。

ClickOnce を使用してアプリケーションをパブリッシュする場合は、必須コンポーネントとして SQL Server Compact 4.0 が選択されていないことを確認します。必須コンポーネントとして SQL Server Compact が選択されている場合、アプリケーションのインストール時にインストーラーは SQL Server Compact の中心配置を実行します。この場合、アプリケーションは、アプリケーション パスに配置された SQL Server Compact アセンブリではなく、中心的にインストールされた SQL Server Compact のインスタンスを使用します。

関連項目

概念

デスクトップ コンピューターへのインストールと配置 (SQL Server Compact)

プライベート配置と中心配置 (SQL Server Compact)

デスクトップ用アプリケーションの構築 (SQL Server Compact)