キー管理サービスによるライセンス認証
キー管理サービス (KMS) ホストを使用した、Windows 10 または Windows Server 2012 R2 のボリューム ライセンス認証には、3 つのシナリオが考えられます。
Windows 10 を実行しているコンピューターで KMS をホストする
Windows Server 2012 R2 を実行しているコンピューターで KMS をホストする
以前のバージョンの Windows を実行するコンピューターで KMS をホストする
Windows 10 のキー管理サービス
Windows 10 を実行するコンピューターに KMS ホスト キーをインストールすると、この KMS ホストおよび以前のバージョンのクライアント オペレーティング システム (Windows 8.1 または Windows 7) と照合して、Windows 10 を実行しているその他のコンピューターのライセンス認証を実行できます。
クライアントは、DNS のリソース レコードを使って KMS サーバーを検出するため、DNS の一部の構成が必要になる場合があります。このシナリオは、クライアントにボリューム ライセンス認証を使い、それより少数のサーバーに、MAK によるライセンス認証を使う組織にとってメリットがあります。
KMS の機能を有効にするには、KMS ホストに KMS キーがインストールされていること、またインターネットまたは電話経由で Microsoft のライセンス認証サービスを使用してホストがライセンス認証されていることを確認します。
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Windows 10 で KMS を構成する
管理者特権でのコマンド プロンプトを開きます。
次のコマンドのいずれかを入力します。
- KMS キーをインストールするには、slmgr.vbs/ipk < KmsKey > と入力します。
- オンライン ライセンス認証するには、slmgr.vbs/ato と入力します。
- 電話を使用してライセンス認証するには、slui.exe 4 と入力します。
KMS キーをライセンス認証した後で、ソフトウェア保護サービスを再起動します。
詳しくは「KMS ライセンス認証の展開」の Windows 7 の情報をご覧ください。
Windows Server 2012 R2 のキー管理サービス
Windows Server を実行するコンピューターに KMS ホスト キーをインストールすると、Windows Server 2012 R2、Windows Sever 2008 R2、Windows Server 2008、Windows 10、Windows 8.1、Windows 7、および Windows Vista を実行しているコンピューターのライセンス認証を実行できます。
注
Windows Server の KMS に KMS クライアント キーをインストールすることはできません。
このシナリオは、通常、サーバーの使用に伴うオーバーヘッドが負担にならない大規模な組織で使用されます。
注
Windows 10 Enterprise をライセンス認証しようとしたときにエラー 0xC004F015 が発生した場合は、サポート技術情報の記事 3086418 をご覧ください。
Windows Server 2012 R2 で KMS を構成する
ローカル管理者の資格情報を持つアカウントで、Windows Server 2012 R2 を実行しているコンピューターにサインインします。
サーバー マネージャーを起動します。
図 4 に示すように、ボリューム ライセンス認証サービスの役割を追加します。
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図 4。サービス マネージャーでのボリューム ライセンス認証サービスの役割の追加
役割のインストールが完了したら、ボリューム ライセンス認証ツールを起動するリンクをクリックします (図 5)。
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図 5。ボリューム ライセンス認証ツールの起動
[キー管理サービス (KMS)] オプションを選択し、KMS ホストとして機能するコンピューターを指定します (図 6)。
これには、役割をインストールしたコンピューターを指定するか、別のコンピューターを指定することができます。たとえば、Windows 10 を実行しているクライアント コンピューターを指定できます。
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図 6。KMS ホストとしてのコンピューターの構成
テキスト ボックスに KMS ホスト キーを入力してインストールし、[コミット] をクリックします (図 7)。
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図 7。KMS ホスト キーのインストール
既存のキーを置き換えるかどうかを尋ねるメッセージが表示された場合は、[はい] をクリックします。
プロダクト キーをインストールした後は、ライセンス認証を実行する必要があります。[次へ] をクリックします (図 8)。
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図 8。ソフトウェアのライセンス認証
KMS キーには、オンラインまたは電話でライセンス認証を実行できます。図 9 をご覧ください。
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図 9。オンラインでのライセンス認証の選択
KMS ホストが構成されたので、ライセンス認証要求のリッスンが開始されます。ただし、ライセンス認証のしきい値に達するまでは、クライアントのライセンス認証は正常に実行されません。
キー管理サービスの構成の検証
KMS ボリューム ライセンス認証は、KMS ホスト サーバーまたはクライアント コンピューターから検証できます。KMS ボリューム ライセンス認証では、ライセンス認証要求が処理される前に、最小しきい値の 25 台のコンピューターが必要です。ここで説明する検証プロセスでは、クライアント コンピューターが KMS ホストにアクセスするたびにライセンス認証カウントが 1 ずつ増加しますが、ライセンス認証のしきい値に達しない限り、確認メッセージではなく、エラー メッセージの形式で検証されます。
注
KMS ライセンス認証を構成する前に、Active Directory によるライセンス認証を構成した場合は、最初に Active Directory によるライセンス認証を使って自身のライセンス認証を実行しないクライアント コンピューターを使う必要があります。ドメインに参加していないワークグループのコンピューター、または、Windows 7 あるいは Windows Server 2008 R2 を実行しているコンピューターを使用できます。
KMS ボリューム ライセンス認証が機能することを確認するには、次の手順を実行します。
KMS ホスト上でイベント ログを開き、DNS の公開が成功したことを確認します。
クライアント コンピューターでコマンド プロンプト ウィンドウを開き、Slmgr.vbs /ato と入力し、ENTER キーを押します。
/ato コマンドによって、オペレーティング システムでは、オペレーティング システムにインストールされているキーを使ってライセンス認証が実行されます。 応答には、ライセンスの状態と、Windows の詳しいバージョン情報が表示されます。
クライアント コンピューターまたは KMS ホストで、管理者特権でのコマンド プロンプト ウィンドウを開き、Slmgr /dlv と入力し、ENTER キーを押します。
/dlv コマンドによって、詳しいライセンス情報が表示されます。 応答によって、KMS ライセンス認証のカウントが少なすぎることを示すエラーが返されます。これで、クライアントのライセンス認証が実行されていない場合でも KMS が正しく機能していることが確認されます。
Slmgr.vbs の使用と構文の詳細については、Slmgr.vbs のオプションに関するページをご覧ください。
以前のバージョンの Windows のキー管理サービス
以前のバージョンの Windows での KMS インフラストラクチャが組織で既に確立されている場合は、そのインフラストラクチャを使い続けながら、Windows 10 または Windows Server 2012 R2 を実行しているコンピューターのライセンス認証を実行することが考えられます。既存の KMS ホストは、Windows 7 以降を実行している必要があります。KMS ホストをアップグレードするには、次の手順を実行します。
現在の KMS ホストのオペレーティング システム用の正しい更新プログラムをダウンロードし、インストールします。指示に従って、コンピューターを再起動します。
ボリューム ライセンス サービス センターに新しい KMS ホスト キーを要求します。
新しい KMS ホスト キーを KMS ホストにインストールします。
Slmrg.vbs スクリプトを実行して、新しい KMS ホスト キーのライセンス認証を実行します。
詳しい手順については、Windows 8.1 と Windows 8 の KMS ホストで、それ以降のバージョンの Windows のライセンス認証を実行するための更新プログラムに関するページと Windows 7 と Windows Server 2008 R2 の KMS ホストで、Windows 10 のライセンス認証を実行するための更新プログラムに関するページをご覧ください。