次の方法で共有


付録: Windows DHCP サーバー以外の DHCP サーバーでの DHCP オプションの構成

 

トピックの最終更新日: 2012-06-21

Windows DHCP サーバーで DHCP オプションを構成するには、DHCPUtil.exe というツールを使用できます (展開で他の DHCP サーバーを使用する場合は、オプションの構成方法について、その DHCP サーバーのドキュメントを確認してください)。次のセクションは、構成する DHCP オプションについて、そして DHCPUtil.exe を使用して DHCP オプション値の設定に必要なバイト値を取得する方法について説明します。

DHCP オプション 120

DHCP オプション 120 の重要な点は次のとおりです。

  • エンコードの型は 0 です。

  • エンコードの型の次は、一般的なパターンとして、完全修飾ドメイン名 (FQDN) 部分の長さ、そして対応する文字の ASCII コード ("a" は 97 など) と続きます。

  • 各文字は、実際には、それぞれの文字の ASCII コードに対応する値の 1 バイトになります。

    note注:
    DHCPUtil.exe を使用すると、DHCP オプション 120 の値を取得できます。DHCPUtil で指定できるのは、1 つの Lync Server フロント エンド プールの FQDN のみです。

DHCP オプション 120 の詳細については、RFC 3361 を参照してください。

DHCP オプション 43

Lync Server と IP 電話のクライアントは、新しいベンダー クラス識別子を含めて、DHCP オプション 43 を使用します。これは、DHCP オプション 60 として指定します (詳細については、RFC 2132 のセクション 9.13 を参照してください)。IP 電話は、Lync Server の Windows 証明書サービスを検出するために、ベンダー クラス識別子である、DHCP オプション 60 を MS-UC-Client (大文字と小文字が区別されます) に設定します。

IP 電話は、DHCP オプション 43 要求を 2 つ作成します。VLAN ID 要求 (ベンダー クラス ID: CPE-OCPHONE) と証明書プロビジョニング サービス URL 要求 (ベンダー クラス ID: MS-UC-Client) です。証明書プロビジョニング サービス URL 要求は、次のベンダー固有のサブオプションで構成されます。デバイスが Lync Server の証明書プロビジョニング サービスを検出できるように、これらのサブオプションを構成する必要があります。

note注:
DHCPUtil.exe を使用すると、これらのサブオプションの値を取得できます。詳細については、次のセクションを参照してください。
  • Id= 1、値 =4D532D55432D436C69656E74、説明 = MS-UC-Client

  • Id=2、値 =6874747073 <展開によって異なりますが、通常は固定>、説明 =URL スキーマ

  • Id=3、値 = <展開によって異なります>、説明 =Lync Server の内部 Web の FQDN

  • Id=4、値 =343433 (展開によって異なりますが、通常は固定)、説明 =Lync Server Web サーバーのポート

  • Id=5、値 =< /CertProv/CertProvisioningService.svc - 2F4365727450726F762F4365727450726F766973696F6E696E67536572766963652E737663>、説明 =Lync Server の証明書プロビジョニング サービスの相対パス

DHCPUtil.exe を使用して DHCP オプション 120 および 43 の値を取得するには

DHCPUtil.exe を使用して、DHCP オプション 43 のさまざまなサブオプションの値を取得するには、次の操作を行います。

  1. Microsoft Visual C++ 2008 再頒布可能パッケージ (x86) をインストールし、DHCP オプションを使用するために、DHCPUtil.exe を実行します。

  2. コマンド プロンプトで、次のコマンドを実行します。

    DHCPUtil.exe -SipServer <Lync Server Pool FQDN > -WebServer <Lync Server Internal Web FQDN> -RunConfigScript
    

Lync Server 内部の Web FQDN は、Lync Server フロント エンド プールで実行される Web コンポーネントの FQDN です。これは、通常、プール プロパティの中でトポロジ ビルダーを使用して指定します。プールでドメイン ネーム システム (DNS) の負荷分散を使用していない場合、Lync Server の内部 Web の FQDN は、Lync Server のプールの FQDN と同じになります。

DHCPUtil.exe が生成した値を使用して、DHCP サーバーを構成します。次にその例を示します。

Sip Server FQDN: ocspool1.contoso.com
Certificate Provisioning Service URL: https://ocspool1.contoso.com:443/CertProv/CertProvisioningService.svc

DHCP Option 120 Value:
00076578616D706C6503636F6D00

DHCP Option 43 Value:
Vendor Class Identifier: MS-UC-Client
Option 43 (for vendor=MS-UC-Client):
               sub-option 1 <UC Identifier>: 4D532D55432D436C69656E74
               sub-option 2 <URL Scheme>: 6874747073
               sub-option 3 <Web Server FQDN>: 6F6373706F6F6C312E636F6E746F736F2E636F6D
               sub-option 4 <Port>: 343433
               sub-option 5 <Relative Path for Cert Prov>: 2F4365727450726F762F4365727450726F766973696F6E696E67536572766963652E73763