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Lync Server 2010 パイロット スタックを展開する

 

トピックの最終更新日: 2011-04-06

Lync Server 2010 パイロット スタックには、フロントエンド プールまたは Standard Edition サーバー、エッジ サーバー、およびディレクターが含まれます。Office Communications Server 2007 の展開を Lync Server 2010 に移行する場合は、エッジ サーバーとディレクターをプールの展開と同時に展開します。このアプローチは、Office Communications Server 2007 R2 の展開を Lync Server 2010 に移行するアプローチとは異なります (後者の場合、移行フェーズの後半で、エッジ サーバーとディレクターをパイロット プールに追加します)。このパイロット プールで Lync Server 2010 と Office Communications Server 2007 の展開の共存をテストします。共存は一時的な状態で、すべてのユーザーとプールを Lync Server 2010 に移動するまで続きます。パイロット スタックには、Office Communications Server 2007 プールと同じ機能とワークロードを展開する必要があります。

note注:
アーカイブ サーバー、監視サーバー、または System Center Operations Manager を Office Communications Server 2007 環境のアーカイブおよび監視用として展開していた場合に、移行中もアーカイブまたは監視を続行するには、これらの機能をパイロット環境にも展開する必要があります。Office Communications Server 2007 環境のアーカイブまたは監視用として展開していたバージョンは、Lync Server 2010 環境のデータをキャプチャしません。アーカイブ サーバー、監視サーバー、および System Center Operations Manager バージョンの移行時の動作の詳細については、「アーカイブ サーバーと監視サーバーの移行 (Office Communications Server 2007 の移行)」を参照してください。

パイロット スタックの展開の構成の詳細については、Lync Server の展開に関するドキュメントの次のトピックを参照してください。

important重要:
パイロット スタックを展開する前に、既存の各 Office Communications Server 2007 プールに Lync Server 2010 プールを 1 つずつ展開するかどうかを決める必要があります。移行および展開時にプールを統合する場合、またはプールをより小さなプールに分割する場合は、どの Office Communications Server 2007 プールがどの Lync Server 2010 プールに対応するかを計画し、その計画に基づいて移行を調整する必要があります。
note注:
トポロジ ビルダーを使用して新しいトポロジを作成する場合、プライマリ SIP ドメインと追加の SIP ドメインの名前は、従来の Office Communications Server 2007 SIP ドメインで使用していた名前と同じである必要があります。同じ名前を使用していないと、「フェーズ 4: トポロジをマージする (Office Communications Server 2007 の移行)」で説明する トポロジ ビルダー マージ ウィザードの手順でトポロジを作成できません。従来の Office Communications Server 2007 SIP ドメインを見つけるには、Office Communications Server 2007 管理ツール コンソールを開きます。[フォレスト] ノードを右クリックし、[グローバル プロパティ] を選択します。次に、[全般] ノードで、[ドメイン] の一覧の SIP ドメインを確認します。確認したドメインがプライマリまたは既定のドメインです。

サーバーの役割を追加または削除するときにトポロジを正常に公開、有効化、または無効化するには、RTCUniversalServerAdmins および Domain Admins グループのメンバーであるユーザーとしてログオンする必要があります。サーバーの役割を追加する適切な管理者権限およびアクセス許可を委任することもできます。詳細については、「展開」のドキュメントの「セットアップのアクセス許可の委任」を参照してください。その他の構成変更を行う場合は、RTCUniversalServerAdmins グループのメンバーシップのみが必要です。

パイロット スタックを展開する場合は、トポロジ ビルダーを使用して、次の操作を行います。

  • 新しいサイトとプールを定義する。

  • エッジ サーバー プールを定義する。

  • ディレクターを定義する。

  • 新しく展開されたディレクターを参照するように、次ホップの参照先を変更する。

  • トポロジを公開する。

次の手順では、パイロット スタックの展開プロセス全体の一部として検討する必要がある機能と設定について説明します。このセクションでは、トポロジ ビルダーから各種ウィザードを実行するときに表示される一部のウィザード ページについてのみ説明します。次の手順では、トポロジ ビルダーをインストール済みで、初期プールを現在作成中であることを想定しています。詳細については、展開に関するドキュメントの「フロント エンド プールの定義と構成」または「Standard Edition サーバーの定義と構成」を参照してください。

パイロット スタックを展開するには

  1. Domain Admins グループまたは RTCUniversalServerAdmins グループのメンバーとして、コンピューターにログオンします。

  2. パイロット プールを定義する場合は、Enterprise Edition フロントエンド プールまたは Standard Edition サーバーの展開を選択できます。Lync Server 2010 では、パイロット プールが従来のプールに展開されたものと一致する必要はありません。

    [フロントエンド プール FQDN の定義] ダイアログ ボックス

  3. [併置されたサーバーの役割の選択] ページで、Lync Server 2010 の仲介サーバーを併置することをお勧めします。レガシ トポロジと Lync Server 2010 をマージする場合は、最初に Lync Server 2010 仲介サーバーを併置する必要があります。トポロジをマージし、Lync Server 2010 仲介サーバーを構成したら、併置された仲介サーバーをそのまま残すか、Lync Server 2010 の展開のスタンドアロン サーバーに変更するかを決めることができます。

    important重要:
    Standard Edition サーバー プールは、併置された音声ビデオ会議サービスによってのみ使用できます。したがって、このページではチェック ボックスは使用不可になっていますが、Lync Server 2010 Enterprise Edition では使用可能になります。
    note注:
    仲介サーバーをフロントエンド サーバーまたは Standard Edition サーバーに配置することを強くお勧めします。ただし、配置済みの Lync Server 2010 仲介サーバーをスタンドアロンの仲介サーバーに移動する場合は、「併置された仲介サーバーのスタンドアロン仲介サーバーへの移行 (Office Communications Server 2007 の移行)」を参照してください。

    [併置されたサーバーの役割の選択] ダイアログ ボックス

  4. [サーバーの役割とこのフロントエンド プールの関連付け] ページで、該当のサーバーの役割をパイロット プールの一部として展開する場合は、アーカイブと監視を有効にできます。

    [サーバーの役割とこのフロントエンド プールの関連付け] ダイアログ

  5. また、[サーバーの役割とこのフロントエンド プールの関連付け] ページで、[このフロント エンド プールのメディア コンポーネントによってエッジ プールを使用できるようにする] オプションを選択します。このオプションを選択すると、フロントエンド サーバーのメディア コンポーネントが構成されます。

    新しいフロントエンド プールの定義、サーバーの関連付け

  6. 前のウィザード ページで、SQL Server ストア、ファイル共有、および Web サービス URL を構成したら、[エッジ サーバーの選択] ページで [新規] をクリックして、新しいエッジ サーバー プールを作成します。

    [エッジ サーバーの選択] ダイアログ ボックス

  7. [機能の選択] ページで、フェデレーションを有効にしないでください。フェデレーションの構成は、このドキュメントの後半で行います。

    [機能の選択] ダイアログ ボックス

  8. [次ホップの定義] ページで、以前に作成された Standard Edition サーバーまたはフロントエンド プールのみをエッジ サーバー プールの次ホップとして選択できることを確認します。一覧に表示されるサーバーを次ホップ プールとして選択し、[完了] をクリックします。

    [次ホップの定義] ダイアログ ボックス

    note注:
    次の手順では、ディレクターを定義し、エッジ サーバー プールの次ホップを変更されます。

ディレクターを展開し、エッジ サーバーの次ホップを構成するには

  1. Domain Admins グループまたは RTCUniversalServerAdmins グループのメンバーとして、コンピューターにログオンします。

  2. トポロジ ビルダーで、[ディレクター プール] ノードに移動します。[ディレクター プール] を右クリックし、[新しいディレクター プール] を選択して、新しいディレクター プールの定義ウィザードを開きます。

    トポロジ ビルダー、新しいディレクターの定義

  3. ディレクター プールの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を定義し、プールを単一のサーバーまたは複数のサーバーのどちらで構成するかを指定し、[次へ] をクリックします。

  4. ファイル サーバーの FQDN とファイル共有を定義し、[次へ] をクリックします。

    トポロジ ビルダー、ディレクター プール

  5. Web サービス URL を指定し、[完了] をクリックします。

    トポロジ ビルダー、ディレクター プール

  6. トポロジ ビルダーで、[エッジ プール] ノードに移動し、[エッジ プール] ノードを展開します。次に、作成済みのエッジ サーバー プールを右クリックし、[プロパティの編集] を選択します。

  7. 左ウィンドウで、[次ホップ] を選択します。

  8. 一覧から、作成済みのディレクター プールを選択します。

    トポロジ ビルダー、次ホップ プロパティの編集

  9. [OK] をクリックして、[プロパティの編集] ウィンドウを閉じます。

新しいサイト、Lync Server 2010 プール、エッジ サーバー、およびディレクターが定義されたら、トポロジを公開して、ローカル構成ストアを各サーバーの役割にインストールします。次の手順を使用して、パイロット スタックの展開を続行します。

トポロジを公開し、ローカル ストアをインストールするには

  1. トポロジを公開するには、展開に関するドキュメントの「トポロジの公開」を参照してください。

  2. 構成データベースのローカル コピーをインストールし、必要なサービスを開始するには、展開に関するドキュメントの「フロント エンド サーバーおよびフロント エンド プールの設定」または「Standard Edition サーバーの設定」を参照してください。

    パイロット スタックの展開が完了し、Lync Server 2010 サービスが開始されたら、引き続き、このフェーズの手順に従って、パイロット スタックとレガシ プールの共存をテストします。