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 グリーン コンピューティング: グリーン データセンターを構築する
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グリーン コンピューティング
グリーン データセンターを構築する
Dave Ohara
 
概要:
  • エネルギー監視システム
  • グリーン データセンターの重要な特徴
  • H.R. 5646 の影響
  • 取り組みを始める際のベスト プラクティス

最近、"グリーン" (地球環境への配慮) が大きな話題となっており、その概念は、人々のデータセンターに関する考え方に影響を与えています。世界各地の企業が、新しいハードウェアやサービスを購入することで、省エネルギーを実現し、
コストを削減する方法を発表しています。しかし、どのように行動すればエネルギー コストを制御できるかについての指針はほとんどありません。これまで、電力はスペース コストと同様に一般管理費として扱われてきました。しかし、その信頼性、供給、容量に関するコストと問題が増加しているため、電力に特化した戦略が必要になりました。
パフォーマンスの最適化とコスト削減に関するプロジェクトは、ほぼすべてのビジネス分野で日々のベスト プラクティスの一環として実施されています。したがって、エネルギー コストも同様に扱うべきではないでしょうか。
多くの IT プロフェッショナルは、サーバーの構成とセットアップ、組織で購入する機器の仕様、およびデータセンターのアップグレードと構築の要件を決定しています。アプリケーション開発中に初期設計について意見を述べることさえあります。このようなプロジェクトで、IT プロフェッショナルは、環境に配慮し、あらゆるデータセンターのエネルギー効率に影響を与える絶好の機会を手にしていることは明らかです。
どのような戦略であっても、最初の一歩は、現在のエネルギーの使用状況を把握することです。データセンターで、どの部分にエネルギーが使用され、具体的にどのような機器や使用方法の効率がよく、何が無駄であるかを把握する必要があります。残念ながら、人々が各自の行動の結果を確認できるレベルまで詳細な使用状況を報告できる電力消費計測システムが導入されていることはまれです。ほとんどの組織では、消費量をまとめて計上している毎月の電気料金を確認しているのが現状でしょう。これでは、個人がそれぞれの意思決定の影響を確認できず、自分たちの変化が実際に省エネルギー化につながっていることを証明する方法もないため、省エネルギーへの意欲が湧きません。
グリーン データセンター イニシアチブの推進を検討するときに直面する最初の問題の 1 つは、経営陣の支持を得られるかどうかです。この記事では、その支持が "まだ得られていない" ものとして話を進めます。経営陣の支持を得るには、この計画にリソースと予算を確保してもらうための本格的な取り組みが必要です。グリーン データセンターについて話されることは多くありますが、いまだに経営レベルでの本格的な支持が得られていないことが多いのが現実です。既にこのような経営陣の支持を得ている場合は、現時点でグリーン データセンターを運営していることでしょう。
しかし、必要な支持が得られていないとしても、グリーン データセンター イニシアチブを推進するためにできることは多くあります。では、目的を達成するための効果的な行動を判断するにはどうすればよいでしょうか。さいわい、省エネルギーは新しい概念ではないため、IT プロフェッショナルは他の業界から多くのことを学習できます。

エネルギー消費状況の概要
このトピックの執筆時に直面した最大の難関の 1 つは、さまざまな資料から提供される数字に大きな開きがあり、その意味を読み解くことでした。一部の調査では、米国における電力消費全体の 1.2 ~ 2.0% をデータセンターが占めるとされています。ある推計では、データセンター自体を 1 つの業界と見なした場合、米国のデータセンターは電力消費に関しては上位 5 業界に迫ろうとしています。また、米国ではエンタープライズ データセンターの運用コストの 15 ~ 20% が電力費であると言われています。
米国エネルギー合理化経済評議会の依頼を受けてローレンス バークレー国立研究所が実施した調査では、データセンターは通常のオフィス ビルの 40 倍もエネルギーを消費する場合があるとされています。この調査では、施設という観点からエネルギー効率を向上させるためにできることについて、詳しく報告されています (eetd.lbl.gov/emills/PUBS/PDF/ACEEE-datacenters.pdf を参照してください)。手始めに、この調査でまとめられているベスト プラクティスを組織のデータセンターでどの程度実施するかを決定するとよいでしょう。
電力消費に関しては、さまざまな見方、調査、および数字があることは間違いありません。ただし、共通している 1 つのテーマは、多くの無駄があるということです。最大限の処理性能を求めて、どれほど多くのサーバーを購入しているか考えてみてください。つまり、予算内で可能な限りの高性能 CPU、メモリ、記憶域、および冗長電源装置を購入していないかということです。これらのサーバーの多くは、過去 3 ~ 5 年の間、平均して 10 ~ 15% の使用率で運用されています。CPU が注目されることが多いのですが、他の要素もここでは重要な役割を果たしています。メモリ、ディスク、およびネットワーク インターフェイスはそれぞれかなりの電力を消費し、合計すると CPU の電力消費量を上回ります。
また、プロセッサから冗長電源装置に至るまで、過剰なハードウェア容量は、すべて大きな無駄につながります。ほとんどの IT 部門ではリスク回避を信条としているため、余分な容量を確保することが一般的です。経費の面では最高の意思決定になるとは限らなくても、最も安全な意思決定は余分なハードウェア容量を確保することです。しかし、ライフサイクル コストを計算するとき、エネルギーは主要因の 1 つにも関わらず、通常は見過ごされます。さらに残念ながら、展開後は意思決定者にとって経費の面でメリットがないため、エネルギー効率のよいソリューションの購入を促す材料がありません。
しかし、至るべき中間点はあります。経営陣が実際に使用されているデータセンターのハードウェア容量がいかに少ないかを認識し、コスト削減の手段としてサーバーの統合に期待を寄せたとき、振り子は別の方向に動き出します。サーバーが展開された後に統合を図るよりも、事前にサーバーの規模を決定する方がはるかに簡単です。
IT 業界の成熟度が新たなレベルに達したことで、コスト削減を伴う最適化が優先課題の 1 つとなりました。エネルギー消費は、経営陣が IT ハードウェアのライフサイクルに関して下した意思決定の有効性を測る際に使用できる指標の 1 つです。AMD、Intel、およびサーバー OEM とコンポーネント OEM はいずれも、自社のプラットフォーム製品の 1 ワットあたりのパフォーマンスを発表しています。1 ワットあたりのパフォーマンスの数値は、1 パフォーマンス単位あたりのワット数という逆の式を使用することで、運用コストの計算に使用できます。IT ソリューション開発に携わる人々(施設、アプリケーション開発、アーキテクト、運用、および事業部) は、1 ワットあたりのパフォーマンスから、"見返りに得られることは何か" という問いに対する答えが得られるほか、エネルギー効率という観点からソリューションを比較できるようになります。
一般的に、エネルギー コストが無視され、運用費と施設費に影響する意思決定が見過ごされるのはなぜでしょうか。電力や冷却上の制約のために、能力が限られているデータセンターをいくつご存知でしょうか。かつては、データセンター用の物理的な空間を確保することが課題となっていました。しかし、現在は、すべての機器に電力を供給し、冷却するだけの能力を確保しているか、また、この能力でどの程度先まで運用を続けられるかということが課題となっています。

エネルギー監視システムの重要性
正確なエネルギー消費量を計測することは困難です。前述のとおり、ほとんどの企業は、事業部ごとの電力消費量を把握するのではなく、全体の電力費のみを計上しています。電力を一般管理費扱いにするこの方法では、事業部は電力費を管理できないという認識が生まれます。しかし、これは真実ではありません。
データセンターは 1 平方フィートあたり通常のオフィスに比べて 10 倍の電力を消費する場合があるため、小さな効率の向上でも、大きな節約になる可能性があります。データセンターが省エネルギー プログラムを導入する最大の理由が、コスト削減であるというのは驚くべきことではありません。問題は、通常は電力消費量の計上に最もコストのかからない方法が使用されていて、データセンターの運用にかかる毎月の施設費がまとめて計上されていることです。さらに、コストは各グループが使用する空間の広さやポートの接続を基に割り当てられます。この方法では、ある 1 つのデータセンター設備の運用にかかるコストの正確な内訳を得ることは到底できません。
データセンターの機器ごとに実際の電力使用量を計測できるソリューションが組織に導入されていることはまれです。これは主に、エネルギー計測およびレポート システムを導入するには、かなりの初期投資が必要になるためです。ただし、このようなシステムへの投資は、いずれ大きな費用削減につながります。
もちろん、電力監視システムだけでは不十分です。エネルギーの消費をより細かく管理し、最終的に投資の見返りを得るには、収集したデータの使用方法を計画する必要があります。新聞紙や紙製品の世界最大のメーカーであるカナダの企業 Abitibi Consolidated を例に考えてみましょう。2001 年、オンタリオ州の電力市場は規制緩和が実施される予定であったため、Abitibi Consolidated は、激しく変動する市場価格や可用性の影響を受ける可能性がありました。最適な形で電力を購入できるように、同社は監視および計測システムを導入しました。この新しいシステムを導入して数か月のうちに、同システムの購入費は回収できました。同社は電力をより効率よく購入することで、1% のコスト削減を実現したのです。
データセンターへのエネルギー監視システムの導入が容認されるには、どの程度の省エネルギーを実現する必要があるでしょうか。マイクロソフトで Windows Server® 2008 のゼネラル マネージャを務めている Bill Laing は、最近のインタビューで Windows Server 2008 では既定で省電力機能が有効になり、最高 20% も電力消費量を削減できると答えています。これは大きな節約です (図 1 は、Windows Server 2008 Beta 3 の電源オプションの一部です)。ただし、消費電力コストの削減量から、節約される電力を直接計算できるわけではありません。新しいデータセンターの構築費や、現在効率の悪い構成をサポートしている他のシステムの数など、関連する要因は多数あります。
図 1 Windows Server 2008 Beta 3 の電源オプション (画像を拡大するには、ここをクリックします)
現時点では、Windows Server 2003 SP1 の [プロセッサの電源消費とパフォーマンスのバランスの取れたサーバー] というオプションを利用できます。しかし、計測システムが導入されていない場合は、節約される電力や、この変化の実現とサポートに関連するその他の要因を計測することはできません。
また、多くのデータセンターでは、24 時間のうちに見られる電力消費量の変化は 4% のみです。つまり、電力消費量は実際に処理されているデータの量に左右されません。ただし、ハードウェア ベンダによる最近の技術革新のおかげで、新しい機器ではこの状況に変化が見られ、負荷が少ない場合は消費される電力量が減少しています。

グリーン データセンターを定義する
グリーン データセンターの条件や特徴は、数ページにわたって挙げることができます。もちろん、ここではすべてに言及する余裕はありませんが、グリーン データセンターの導入を真剣に考える場合に、念頭に置くべきいくつか重要な特徴を取り上げたいと思います。現在は計画段階でしかなくても、この一覧を使用して、現在のデータセンターの状態を特定できます。
  1. 計測データを分析して、要素レベル (2U サーバー、4U サーバー、スイッチ、SAN、UPS など) のエネルギーの使用状況と、これらが使用している電力費の計上先となる事業部を確認します。
  2. エネルギーの使用状況を継続的に監視し、ピーク時と使用量が低いときのエネルギーの需要を確認します。
  3. エネルギーの容量をデータセンター全体から回路にいたるすべてのレベルで監視し、すべての回路が許容範囲内にあることを確認します。
  4. 省エネルギー計画を文書化し、報酬の対象とします。
  5. 省エネルギー計画を定期的に見直し、不備を修正するようにします。
  6. 事業部ごとのコストを計上するしくみを確立することで、行動を誘発し、事業部間で省エネルギー化を促進します。これについては、経営陣レベルで指揮を執る必要があります。
  7. サーバーで CPU の調整機能を有効にし、パフォーマンス ラボで、さまざまな負荷を与えたときの消費電力の範囲を計測します。
  8. 温度プロファイルを使用して、温度が高い場所と冷却しすぎている場所を特定します。
  9. IT パフォーマンスの設計内容にエネルギー効率の測定値を含めます。
  10. 実際のデータのフィードバックを各組織に提供し、各組織が適切に対応できるようにします (California ISO は、図 2 のように、Web サイト上でリアルタイムのデータを一般に公開しています)。
図 2 California ISO の Web サイトで提供されている、現在の電力の需要と顧客が現在求めている節約レベルを示す実際の使用状況のスナップショット (画像を拡大するには、ここをクリックします)
上記の特性を多く満たしていればいるほど、高度なエネルギー監視システムを有効に運用できる可能性が高くなります。また、現在のデータセンターのレベルを確認するための質問が 8 項目記載されたスコアカード (図 3 を参照) を用意しました。レベルには、入門、中級、および上級があります。

レベル 確認事項
入門 毎月の電気料金を確認している
容量計画のために定期的に電気設備の確認を実施している
中級 電子回路の負荷と電力消費量を自動的に計測および報告する機能を導入している
機器を購入するときにエネルギー効率を確認する
上級 ラック、機器、および回路ごとの電力消費量を監視している
監視とレポートの履歴データを分析している
各部門が変更と導入の影響を理解できるように、リアルタイムのエネルギー消費レポートを使用している
有利な利用料金を引き出すためにデータを使用して電力会社と交渉している

情報収集は戦いの半ば
直面することになるもう 1 つの問題は、組織全体での標準化です。この記事で説明したような変更、つまりエネルギーを計測するパラダイムの変更や、組織内のすべての事業部の参加を必要とする変更を実施するには、複数のデータセンターにまたがり、多数の IT グループと協力する、施設グループ間での調整が必要です。このような組織上の問題は、省エネルギー プログラムを導入する際に最大の障害となります。
データセンター全体の電力消費状況を把握するための担当スタッフまたはチームを用意することが重要です。ほとんどの企業では、電力消費に関しては、このような一元的な情報管理職が用意されていませんが、これを設けることは非常に重要です。また、ツールで異なる施設のデータを同じ方法で収集し、一定の方法で各事業部に結果が報告されるようにすることも重要です (図 4 は、レポート データを示すダッシュボードの例です)。
図 4 世界規模のデータ監視ダッシュボードの例 (OSIsoft 提供) (画像を拡大するには、ここをクリックします)
適切な計測方法がなければ、本当に効率よく運用しているかどうかを知ることはできません。また、各事業部が、それぞれの取り組みが成果を上げているかどうかを知ることもできません。人々の行動を本当に変えるのであれば、ユーザーにリアルタイムの情報を履歴データの傾向と共に提供し、自分たちの行動の成果を視覚的に把握できるようにする必要があります。各事業部が運用しているシステム、使用しているツール、および成果の報告に使用している計測方法が異なる場合、省エネルギーを実現したグループに適切な報酬を与えることはできません。

業界の取り組み
さまざまな組織が、環境配慮型事業への取り組みを進めています。他業界のリーダー (ボーイングやトヨタなどの企業から、カリフォルニア州政府などの政府機関まで) が、運用と製品のエネルギー効率の向上を図り、かなりの投資を行っています。
IT 業界に関しては、2006 年に米国の下院によって法案 H.R. 5646 (現在は公法 109-431) が可決されました。これにより、環境保護庁 (EPA) が、サーバーとデータセンターのエネルギー コストと電力消費、およびエネルギー効率のよいシステムに移行した場合の効果について調査することになりました。この調査は、EPA プログラムの 1 つである ENERGY STAR によって実施され、米国のコンピュータ サーバーとデータセンターで使用される電力量の増加に関する短期の予測、コンピュータ サーバーとデータセンターのエネルギー効率が向上した場合のコストと省エネルギー効果の見積もり、エネルギー効率のよいコンピュータ サーバーやデータセンターの普及を促進するための報奨プログラムまたはボランティア プログラムについての見通しが報告されました。この調査の最終結果は、2007 年 8 月に連邦議会に提出されました。この調査の詳細については、energystar.gov を参照してください。
環境配慮型の建築物に関する新しい建築基準法の策定も進められています。この基準法では、目的やエネルギー消費量に応じた回路のサブ メータリングを 1 時間ごとに実行する、建築物メーターを使用してエネルギー消費に関するデータをメーター データ管理システムに伝達する、メーター データ管理システムを使用して、データを格納しメーターごとの 1 時間、1 日、1 か月、および 1 年のエネルギー消費量の算出値が記載されたユーザー レポートを作成するなどの基準が定められています。実施した変更が有効であることを証明する必要がある省エネルギー プログラムに参加した場合 (再生可能エネルギー クレジット、カーボン クレジット、エネルギー節減プログラムなど)、システムはこれらの基準の多くを満たす必要があります。
一部のユーザーから仕様テストの策定が求められていますが、多様なユーザーに適用できるテストを策定することは困難です。テストの標準化に向けた取り組みは進められています。しかし、ほとんどのパフォーマンス テストと同様に、このようなテストは "認識される" 結果の最適化には使用できますが、これらの結果は実際の使用状況を表していません。たとえば、1 ガロンあたりのマイル数 (MPG) について考えてみましょう。この EPA の格付けでは、標準的なドライバが標準的な都市部と高速道路を走行した場合の、ガソリン 1 ガロンあたりの走行距離 (マイル数) を予測しています。ただし、ほとんどのドライバや走行環境は一般的なものではなく、燃費に影響する要因が大きく異なっている可能性があります。これと同じことが、データセンターの省エネルギー化にも当てはまります。各組織の正確な結果は、各自の環境でエネルギーの節約量を計測することでしか得られません。

節約が可能な部分
節約に関する判断を下すときに検討すべき要因は多数あります。たとえば、ある地域で電力が増加した場合のコストを知っていますか。電力による制約を最小限に抑える戦略はありますか。データセンターを電力がより安く入手できる場所に移動することで、問題を解決できますか。既存の施設での運用を改善することに注力すればよいでしょうか。
一部の企業にとっては、コストを削減する一番の方法は、より安い価格で電力が提供されている地域にデータセンターを移動することかもしれません。また、サーバーの仮想化も、エネルギー消費量を削減する方法の 1 つです。実際、一部の電力会社 (PG&E、SoCal Edison、SDG&E など) は、サーバー仮想化プロジェクトを実施し、サーバー機器の削減を実現した顧客に報奨金を進呈しています。
しかし、より簡単で、それほど大掛かりでない行動をとることもできます。ほとんどの IT 部門は、現在、各部門のシステムが消費している電力量をまったく認識していません。つまり、節約を実現できる可能性は十分にあります。手始めに、個々の機器のエネルギー消費量を確認し、機器レベルで変更できることはないか検討します。小さな変更でも多数集まれば、大きな節約につながります。
比較のために、家にある個々の機器が消費している電力量について、住人にまったく知識がない標準的な世帯について考えてみましょう。単純に、毎月請求される電気代だけを支払っている世帯です。この場合、Kill A Watt など、各機器の電力消費量を計測する簡単で安価な機器を使用できます。電子レンジを使用していないときに、電子レンジに供給されている電力はどれくらいでしょうか。電話の充電器を電源につないだままでは、どれくらい電力が消費されるでしょうか。これと同じように、ラックに電力メーターを取り付け、各機器のデータを収集することもできます。エネルギー消費に関する SNMP トラップ機能がある一部のサーバーからは、管理ツールを使用して直接データを収集できます。

取り組みを開始するために
図 5 は、計画を進める際に利用できるベスト プラクティスの概要を示しています。この段階で理解しておく必要があるのは、2 つの対極的な方法のいずれかを選ばなければならないわけではないということです。よりバランスの取れた方法を選択してください。おそらくそのほうが現実的です。草の根レベルの取り組みから始めて、社内で省エネルギーに熱心な人を見つけてください。事業部内の一部の機器を計測し、使用状況を目に見える形で提示してください。勢いを得て、定量化できる結果を示すことにより、企業の環境配慮型事業への投資を拡大するために必要な支持を得ることができます。

現在のシステムの状態を把握するために、手動でデータを収集します。機器やアプリケーションが消費する電力量を特定し、コストを分析します。
変更の有効性を測るために、閉ループ フィードバック システムを作成します。
適切な場所および適切なレベル (機器、IT 組織、事業部、アプリケーションなど) で電力消費を監視するようにします。
投資資金を集めるために、省エネルギー プロジェクト用基金を設立します。
組織内で省エネルギー化を推進できる人々を見つけ、参加してもらいます。
社内で省エネルギーを推進しそうな人はだれでしょうか。その人物は上層の幹部社員ですか、中間管理職、または会社が環境に与える影響を気にかける一社員でしょうか。どの企業にも、熱心な人がいます。まず決定しなければならないことは、草の根レベルの方法を試して、取り組みを始める時点からこのような人々に参加してもらうかどうかです。
最終的に、どのような方向に進むとしても、データセンターの省エネルギー プログラムを計画する場合は、IT グループ間の協力が必要です。最近まで、IT ソリューションの一般的な計画では、初期段階の設計フェーズで電力コストを無視し、購入するハードウェアとソフトウェア、ソリューションにかかる人件費とホスティング コストしか考慮していませんでした。データセンターでのソリューションの運用にかかる一般管理費に電力費が埋もれているときは、省エネルギー化の優先度は高くありません。ソリューションが消費している実際の電力量を提示することが、組織の行動を変えるための最初の重要なステップです。

Dave Ohara は、テクノロジ分野で 26 年にわたる経験を持ち、マイクロソフト、Apple、Hewlett-Packard などでの勤務歴があります。これまでは、製品開発、マーケティング、技術エバンジェリズム、インフラストラクチャ アーキテクチャ、プロセス エンジニアリング、信頼性エンジニアリング、および流通ロジスティクスに携わり、現在は、グリーン イニシアチブに取り組む複数の企業に協力しています。
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