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Office カスタマイズ ツールを使用して、クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ内容を展開する

更新日: 2009年1月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

この記事の内容 :

  • 移動ユーザー向けサポートの追加

  • クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ

  • クイック アクセス ツール バーの設定ファイルの配布

この記事では、カスタマイズしたクイック アクセス ツール バーを移動ユーザー プロファイルと連動させる方法について説明します。また、クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ方法と、Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用してクイック アクセス ツール バーのカスタマイズ内容を既存の 2007 Microsoft Office system インストール環境に展開する方法についても説明します。

次の表に、クイック アクセス ツール バーを使用する 2007 Office system アプリケーションと、それぞれに関連するクイック アクセス ツール バー設定ファイル (*.qat) を示します。

2007 Office system アプリケーション 機能 設定ファイル名

Microsoft Office Access 2007

すべて

Access.qat

Microsoft Office Excel 2007

すべて

Excel.qat

Microsoft Office Word 2007

すべて

Word.qat

Microsoft Office PowerPoint 2007

すべて

PowerPoint.qat

Microsoft Office Outlook 2007

 

連絡先

予定表

配布リスト

履歴項目

電子メール

フォルダへの投稿

仕事

 

Olkaddritem.qat

Olkapptitem.qat

Olkdistitem.qat

Olklogitem.qat

Olkmailitem.qat

Olkpostitem.qat

Olktaskitem.qat

カスタマイズした *.qat 設定ファイルを OCT で配布するには、事前に、移動ユーザー プロファイルからその *.qat 設定ファイルにアクセスするための設定を行っておく必要があります。一般に、クイック アクセス ツール バーの展開プロセスは、既定のクイック アクセス ツール バーを会社や部署の要件を満たすようにカスタマイズすることから始めます。クイック アクセス ツール バーをカスタマイズするには、各 2007 Office system アプリケーションのユーザー インターフェイスで直接変更を加えます。カスタマイズした *.qat 設定ファイルを配布する必要はないが、クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ内容を移動ユーザー プロファイルと連動させる必要がある場合は、「クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ」で説明する作業は省略できます。次の手順では、*.qat 設定ファイルを配布するように OCT を構成します。

移動ユーザー向けサポートの追加

2007 Office system をインストールした既定の状態 (ソフトウェア更新プログラム、修正プログラム、またはサービス パックがいずれも未適用) では、クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ内容は移動ユーザー プロファイルと連動しません。この既定の構成では、ユーザーがクイック アクセス ツール バーをカスタマイズし、ログアウトしてから別のコンピュータにログオンすると、クイック アクセス ツール バーに対して行ったカスタマイズ内容は失われます。ここでは、クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ内容を移動ユーザー プロファイルと連動させる方法について説明します。

移動ユーザー プロファイルを利用していて、あるコンピュータ上でカスタマイズしたクイック アクセス ツール バーがネットワーク上の別のコンピュータにログオンしても自動的に表示されることを望む場合は、ここで説明する変更作業が特に重要です。複数のターミナル サーバーで構成されたファームを使用する環境では、カスタマイズしたクイック アクセス ツール バーをどこでも使用できるようにすることを推奨します。ここで行う変更により、クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ内容を保存する既定のフォルダを、ローカル (非移動) アプリケーション用のデータ リポジトリとして使用されるローカル アプリケーション データ ディレクトリから、アプリケーション固有のデータ用の共通リポジトリとして使用され、移動ユーザーをサポートするアプリケーション データ ディレクトリに変更できます。

2007 Office system で、クイック アクセス ツール バーのカスタマイズを移動ユーザー向けにサポートするには、いくつかの簡単な変更を行う必要があります。

  • Mso.dll バージョン 12.0.6323.5000 以上を使用していることを確認します。

  • 新しいレジストリ キー QuickAccessToolbarRoaming を追加します。

これらの変更方法の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 958062 「クイック アクセス ツール バー ファイル 2007 の Office アプリケーションはされません移動プロファイルに合わせて」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=136675\&clcid=0x411) を参照してください。

移動プロファイル向けのサポートを追加する前に、アプリケーションのクイック アクセス ツール バーをカスタマイズしていた場合、それらの既存のカスタマイズ内容は失われます。クイック アクセス ツール バーの既存のカスタマイズ内容を維持するには、ローカル アプリケーション データ フォルダから *.qat 設定ファイルをアプリケーション データ フォルダにコピーします。

移動ユーザー向けのサポートを有効にする前は、*.qat 設定ファイルの既定のフォルダは、ユーザー プロファイルのローカル領域にあります。


  • Windows XP の場合

    %USERPROFILE%\Local Settings\Application Data\Microsoft\Office


  • Windows Vista の場合

    %LOCALAPPDATA%\Microsoft\Office

移動ユーザー向けのサポートを有効にすると、すべてのプラットフォーム用の *.qat 設定ファイルの既定のフォルダは、次の場所になります。


  • %APPDATA%\Microsoft\Office

[!メモ] 既定では、*.qat 設定ファイルを含むフォルダは非表示になっています。これらのファイルを操作するには、[フォルダ オプション] で隠しファイルと隠しフォルダを表示するように設定する必要があります。

クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ

クイック アクセス ツール バーを使用する 2007 Office system アプリケーションでは、少なくとも 1 つの *.qat 設定ファイルが作成されます。ある 2007 Office system アプリケーションのクイック アクセス ツール バーをカスタマイズしても、すべての 2007 Office system アプリケーションに適用されるわけではありません。たとえば、Office Word 2007 と Office Excel 2007 の両方のクイック アクセス ツール バーに [変更履歴の記録] コマンドを追加する場合、その両方のアプリケーションのクイック アクセス ツール バーをカスタマイズする必要があります。

クイック アクセス ツール バーをカスタマイズするには、コマンドの追加や削除を行います。リボンの上に既にあるコマンドについては、そのコマンドを右クリックし、[クイック アクセス ツール バーに追加] をクリックします。クイック アクセス ツール バーをさらにカスタマイズするには、次の手順を実行します。

クイック アクセス ツール バーをカスタマイズする

  1. 次のいずれかの方法を使用して、[クイック アクセス ツール バーとショートカット キーをカスタマイズします。] ウィンドウを開きます。

    • リボンまたはクイック アクセス ツール バーのコマンドを右クリックし、[クイック アクセス ツール バーのカスタマイズ] をクリックします。

    • Microsoft Office ボタンをクリックし、[2007 Office system アプリケーションのオプション] をクリックします。たとえば、Office Word 2007 の場合、[Word のオプション] をクリックし、[ユーザー設定] をクリックします。

  2. [コマンドの選択] ボックスで、コマンドのグループをクリックします。

  3. コマンドを選択し、[追加] をクリックします。

    [!メモ] このボックスでは、一度に 1 つの項目しか選択できないため、クイック アクセス ツール バーに追加する各コマンドに対して、この手順を繰り返す必要があります。

  4. [OK] をクリックします。

クイック アクセス ツール バーからコマンドを削除するには、クイック アクセス ツール バーのコマンドを右クリックし、[クイック アクセス ツール バーから削除] をクリックするか、前の手順を使用して [クイック アクセス ツール バーとショートカット キーをカスタマイズします。] ウィンドウで変更を行います。

クイック アクセス ツール バーをカスタマイズするには、2007 Office system アプリケーションを開き、前の手順に従って、そのアプリケーションのユーザー インターフェイスで直接変更を加えることをお勧めします。ただし、2007 Office system アプリケーション用の *.qat 設定ファイルの XML をカスタマイズする方法でも、クイック アクセス ツール バーは変更できます。たとえば、Office Word 2007 のクイック アクセス ツール バーをカスタマイズするには、Word.qat 設定ファイルを編集します。

[!メモ] *.qat 設定ファイルの編集方法の詳細については、「Customizing the Quick Access Toolbar in the 2007 Office Fluent User Interface」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=137083&clcid=0x411) を参照してください。

クイック アクセス ツール バーの設定ファイルの配布

カスタマイズしたクイック アクセス ツール バーは、*.qat 設定ファイルをターゲット コンピュータにコピーするだけで簡単に配布できます。ただし、これらの設定ファイルを手動またはスクリプトでコピーすると時間がかかるため、*.qat 設定ファイルの配布には OCT を使用することをお勧めします。これらのファイルを配布するには、次の手順を実行します。

OCT を使用して *.qat 設定ファイルを配布する

  1. /admin コマンドライン スイッチを指定して 2007 Office system セットアップを実行し、OCT を起動します。Setup.exe は、2007 Office system インストール ソースを含むフォルダのルートにあります。たとえば、インストール ソースが E:\OfficeEnterprise_2007\ の場合は、次のコマンドを実行します。 E:\OfficeEnterprise_2007\setup /admin 

  2. OCT の [追加内容] で [ファイルの追加] をクリックします。

  3. 右側のウィンドウで、[追加] をクリックします。

  4. [MSP ファイルにファイルを追加] ダイアログ ボックスで、*.qat 設定ファイルを含むフォルダを開き、追加する *.qat ファイルを選択して [追加] をクリックします。

  5. [ファイルの保存先] ダイアログ ボックスで、「%APPDATA%\Microsoft\Office」と入力するか、[ユーザーのコンピュータ上での保存先] として [AppDataFolder]\Microsoft\Office パスを選択します。

OCT の使用方法の詳細については、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」を参照してください。