「Security Wars」の連載に寄せて
マイクロソフト(株)
チーフセキュリティアドバイザー
高橋 正和
情報セキュリティを仕事にしていると、意外にも法的な話題に直面することが少なくありません。個人情報保護法の対策もそうですし、不審なアクセスを見つけた時の対応もそうです。また、不用意に外部のサイトにアクセスしたために、犯罪行為として、法的な措置が取られることも懸念されます。日本においても、さまざま事件が起きており、逮捕に至った事例や、裁判で有罪が確定した事例もありますが、多くの技術者や管理者にとっては、正確な情報は分からず、ある種都市伝説になっているのではないかと思います。
今回、掲載させていただく「Security Wars」は、Mr. IT として活躍されている、高橋 郁夫弁護士に、IT にかかわる法的な側面についての解説をお願いたところ、ご快諾いただ上、法的な解説に加えて、「なぜ技術者が犯罪行為や犯罪的な行為を行うのか」という根源的な点についても、スター・ウォーズを題材にした、興味深い分析を展開していただきました。
お話を伺ってみると、弁護士という職業は、強力な力 (フォース) を持っているものであり、使い方を間違えた場合の影響は、非常に大きく、常に倫理的にも正しくあることが求められることが、この分析の原点にあるとのことでした。
企業においても、システム管理者は強大な権限と能力 (フォース) を持っており、経営者や管理者も、やはり、大きな権限と影響力を持っています。これが適切に行使されていればよいのですが、ちょっとした心の隙間から、不適切な行使を行ってしまう場合、つまり暗黒面に落ちてしまうことも、少なくないように思います。
「Security Wars」は、IT の法的な面を学ぶにとどまらず、いろいろな立場の方が、日ごろ意識することのないご自身のフォースを認識し、暗黒面に落ちないための正しい使い方を考えていく上で、大変面白い読み物です。ぜひ、ご覧になってください。