概要
DebugView は、ローカル システム、または TCP/IP 経由でアクセスできるネットワーク上の任意のコンピュータにおける、デバッグの出力を監視できるアプリケーションです。カーネル モード デバッグの出力と Win32 デバッグの出力の両方を表示できるので、アプリケーションやデバイス ドライバーから生成されたデバッグの出力をデバッガーで取得する必要がなく、標準以外のデバッグの出力 API を使用するようにアプリケーションやドライバーを変更する必要もありません。
DebugView のキャプチャ対象
Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003、および Windows Vista の場合、DebugView では次の情報をキャプチャします。
- Win32 の OutputDebugString
- カーネル モードの DbgPrint
- Windows XP と Windows Server 2003 に実装されているすべてのカーネル モード バージョンの DbgPrint
DebugView では、クラッシュ時にデバッグ出力をキャプチャしていた場合、Windows 2000/XP のクラッシュ ダンプ ファイルから、クラッシュ前に生成されたカーネル モード デバッグの出力も抽出します。
DebugView の機能
DebugView には、デバッグの出力を制御および管理するための一連の強力な機能が備わっています。
バージョン 4.6 の新機能
- 32 ビット版と 64 ビット版の Windows Vista のサポート
バージョン 4.5 の新機能
- ログ ファイル ロールオーバーのサポート: 実行時間の長いキャプチャを適切にサポートするために、DebugView で毎日新しいログ ファイルを作成し、作成時に必要に応じて表示をクリアできるようになりました。
バージョン 4.4 の新機能
- x64 対応の 64 ビット版の Windows Server 2003 と 64 ビット版 Windows XP のサポート: DebugView で、64 ビット版の Windows におけるカーネル モード デバッグの出力がキャプチャされるようになりました。
- クロック タイムの切り替え: クロック タイム モードと経過時間モードを切り替えられるようになりました。
バージョン 4.3 の新機能
- Windows XP SP2 のサポート: DebugView で、Windows XP SP2 におけるカーネル モード デバッグの出力がキャプチャされるようになりました。
- 強調表示フィルター数の増加: 強調表示フィルター数の増加を望む意見が多数寄せられました。
- ログ ファイルの折り返し: 新しいログ ファイルのオプションを使用すると、DebugView では、指定したサイズ制限に達したときにログ ファイルの先頭に戻って、既存のデータを上書きする形でログが記録されるようになります。
- バッファーの拡張: Win32 とカーネル モードのバッファーが大きくなったので、デバッグの出力が欠落する可能性が少なくなりました。
- 出力をクリアする文字列: DebugView で DBGVIEWCLEAR という特殊なデバッグの出力文字列が検出されると、出力がクリアされます。
- クライアントをトレイに最小化する機能: 最小化してトレイに表示した状態でクライアントを実行できるようになりました。
バージョン 4.2 の新機能
- カーネルのフックに関するバグの修正: DebugView では、Windows XP と Windows Server 2003 におけるカーネル モード デバッグの出力をフックできないと誤って報告されることがありました。
- クライアントのグローバルなキャプチャ オプション: 新しいオプションを使用すると、コンソール以外のセッションで実行したときに、クライアントでターミナル サーバー システムにおけるコンソールの Win32 デバッグの出力をキャプチャできます。
- フィルターの強化: かなり長いフィルターを使用することが可能で、出力にプロセス ID が含まれる場合は Win32 プロセス ID にフィルターが適用されるようになりました。
- クラッシュ ダンプのサポートの向上: クラッシュ ダンプからカーネル モードの出力を抽出する機能に関するいくつかのバグが修正され、生成されるログ ファイルが読み込まれるようになりました。
- 強調表示フィルター数の増加: DebugView の強調表示フィルター数が 5 件から 10 件に増加しました。
- コメントの挿入: 新しいメニュー項目を使用して、出力にコメントを挿入できます。
- 新しいスイッチ: 新しいコマンド ライン スイッチを使用すると、履歴の保持期間を指定したり、ログ ファイルを読み込んだりすることができます。
- バルーン ヒントの強化: 出力行が画面の幅より長い場合、マウスでポイントしたときのバルーン ヒントのテキストが折り返して表示されます。
バージョン 4.1 の新機能
- フィルターの保存と読み込み: 強調表示フィルターなどのフィルターを、保存して読み込むことができます。
- 保存したログの読み込み: ログ ファイルを DebugView の出力ウィンドウに再度読み込めるようになりました。
- ブート時におけるカーネル モード デバッグの出力のキャプチャ: Windows 2000 では、DebugView を使用して、ドライバーで生成されたデバッグの出力をブート処理の最初の時点からキャプチャできます。
DebugView の他の主な機能一覧
- リモート監視: TCP/IP 経由 (インターネット経由も含む) でアクセスできる任意のコンピューターから、カーネル モード デバッグの出力や Win32 デバッグの出力をキャプチャします。複数のリモート コンピューターを同時に監視できます。Windows 2000 システムで DebugView を実行し、同じネットワーク コンピューターの別の Windows 2000 システムから出力をキャプチャする場合、クライアント ソフトウェア自体をインストールすることもできます。
- 最近使用したフィルターの一覧: DebugView では、最近使用したフィルターの組み合わせが保持されます。また、簡単に再選択できるインターフェイスも用意されています。
- プロセス ID のオプション: Win32 デバッグの出力に関するプロセス ID の表示を切り替えることができます。
- クリップボードへのコピー: 出力ウィンドウで複数の行をコピーして、内容をクリップボードにコピーできます。
- ログ ファイルへの記録: デバッグの出力をキャプチャして、その内容をファイルに書き込みます。
- 印刷: キャプチャしたデバッグの出力の全部または一部をプリンターで印刷します。
- 1 ファイル分のペイロード: DebugView は 1 つのファイルとして実装されています。
- クラッシュ ダンプのサポート: DebugView では、クラッシュ時までに Windows ドライバーから生成された出力をユーザーが管理者に送信できるように、クラッシュ ダンプからバッファーを回復して出力をログ ファイルに保存できます。
オンラインのヘルプ ファイルでは、上記の機能を含む、さまざまな機能について詳しい情報が提供されています。
インストールと使用方法
DebugView のプログラム ファイル (dbgview.exe) を実行するだけで、すぐに DebugView でデバッグの出力のキャプチャが開始されます。DebugView を Windows 2000/XP で実行する場合、カーネル モード デバッグの出力を表示するには管理者特権が必要なことに注意してください。メニュー、ホット キー、またはツール バーのボタンを使用して、ウィンドウに表示された出力をクリアしたり、出力を検索したり、ウィンドウのフォントを変更したりすることができます。オンラインのヘルプでは、DebugView のすべての機能について説明しています。
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リモート システムから Win32 デバッグの出力をキャプチャしている DebugView のスクリーンショットを上に示します。強調表示フィルターが使用されていることを確認できます。
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DebugView のダウンロード
(285 KB)
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