識別 : Windows Server Update Services (WSUS) を使用する

更新プログラムは、コンピュータにインストールされたソフトウェアを修正、またはファイル全体を置き換えるために使用されます。Microsoft Update で入手できるすべての更新プログラムは、2 つのコンポーネントで構成されています。

  • "メタデータ" は、更新プログラムに関する情報を提供します。たとえば、メタデータが提供する更新プログラムのプロパティに関する情報により、その更新プログラムが何のために使用されるかを理解できます。メタデータには、エンドユーザー使用許諾契約書 (EULA) も含まれます。通常、更新プログラムをダウンロードすると、実際の更新ファイル パッケージと比較して、メタデータ パッケージはサイズがかなり小さくなっています。

  • "更新ファイル" は、コンピュータに更新プログラムをインストールするために必要なファイルそのものです。

トピック

WSUS で更新プログラムを保存する方法WSUS で更新プログラムを保存する方法
WSUS を使用して更新プログラムを管理するWSUS を使用して更新プログラムを管理する
更新プログラムの製品とクラス更新プログラムの製品とクラス

WSUS で更新プログラムを保存する方法

更新プログラムが WSUS サーバーに同期されると、メタデータと更新ファイルは別々の場所に保存されます。メタデータは、WSUS データベースに保存されます。更新ファイルは、同期オプションの設定に応じて、WSUS サーバーに保存するか、Microsoft Update サーバーから取得するように指定できます。更新ファイルを Microsoft Update サーバーから取得するように指定した場合は、同期時にメタデータだけがダウンロードされます。WSUS コンソールで更新プログラムが承認されていれば、クライアント コンピュータは更新プログラムのインストール時に Microsoft Update から更新ファイルを直接に取得できます。更新プログラムの保存オプションの詳細については、「Deploying Microsoft Windows Server Update Services」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=41777&clcid=0x409)(英語) を参照してください。

WSUS を使用して更新プログラムを管理する

WSUS を展開した直後でも、日々の運用タスクを実行中でも、更新プログラムの管理者は、同期の設定 (または再設定)、同期の実行、コンピュータおよびコンピュータ グループの追加、更新プログラムの展開などのタスクを定期的に実行することになります。これらの一般的なタスクを実行する順序は、状況に応じて異なります。たとえば、新しいコンピュータの追加や、ソフトウェアのアップグレードなど、クライアント コンピュータの構成を変更する場合もあります。

以下の一般的なタスクは、組織のニーズに応じて実行する順序を変更しなければならない場合があります。以下は、WSUS を使用してコンピュータを更新する場合の一般的なタスクの実行順序の一例です。

  1. WSUS コンソールでオプションを構成する前に、ネットワークの機能、会社のニーズ、およびレイアウトに基づいて、全体的な更新プログラム管理計画を策定します。次の点を考慮します。

    • WSUS サーバーの階層をセットアップするかどうか、および階層化の方法

    • 更新プログラムのメタデータの保存に使用するデータベース (MSDE、WMSDE、SQL Server 2000 など)

    • どのようなコンピュータ グループを作成し、どのような方法でコンピュータをこれらのグループに割り当てるか (サーバー側のターゲット設定またはクライアント側のターゲット設定など)

    • 特定の時刻に更新プログラムを自動的に同期するかどうか

  2. [オプション] ページで、更新元、製品と更新プログラムのクラス、言語、接続設定、保存場所、自動同期スケジュールなどの同期オプションを設定します。

  3. 更新元に指定した場所に応じて、Microsoft Update またはアップストリームの WSUS サーバーから、WSUS サーバー上に更新プログラムと関連メタデータを同期を通じて取得します。

  4. [更新プログラム] ページで、グループ単位で更新プログラムを承認または拒否します。更新プログラムの承認では、インストールを承認するか、検出のみを承認することができます。検出のみの場合、更新プログラムはインストールされず、指定したグループ内のコンピュータに特定の更新プログラムが必要かどうかが確認されます。検出結果を取得して、更新プログラムが必要かどうかを調べるには、[更新の状態] レポートを確認します。期日を設定して、インストールまたは検出を自動的に行うこともできます。インストールの場合は、ユーザーがクライアント コンピュータのローカル管理者であれば、ユーザー自身が更新プログラムをインストールできるように設定することも可能です。

  5. [自動承認] ページの [オプション] で、クラス別およびグループ別にインストールまたは検出の自動承認を構成します。インストールの規則と検出の規則が競合する場合は、インストールの規則が使用されます。このページでは、既存の更新プログラムの改訂版を自動的に承認するか、手動で承認するかどうかも構成できます。手動での承認を選択すると、改訂版を手動で承認しない限り、WSUS サーバーでは古いバージョンが引き続き使用されます。

  6. [更新プログラム] ページまたは [更新の状態] レポートで、更新状況を確認します。

更新プログラムの製品とクラス

Microsoft Update で入手できる更新プログラムは、製品 (または製品ファミリ) 別およびクラス別に分類されています。

WSUS で更新される製品

"製品" は、Microsoft Windows Server 2003 Datacenter Edition などのように、特定のエディションのオペレーティング システムまたはアプリケーションです。"製品ファミリ" は、製品のベースとなるオペレーティング システムまたはアプリケーションです。たとえば、Microsoft Windows は製品ファミリであり、Microsoft Windows Server 2003 Datacenter Edition はそのメンバです。[同期のオプション] ページの [製品とクラス] では、各製品が製品ファミリの下に階層形式で表示されます。WSUS コンソールのこの場所では、サーバーで更新プログラムが自動的に同期される製品または製品ファミリを選択できます。親のチェック ボックスをオンにすると、その下のすべての項目もオンになるため、製品ファミリが同じであれば一度に多数の製品を指定できます。子のチェック ボックスをオンにしても、親のチェック ボックスはオンになりません。どの項目を選択した場合でも、将来のリリースも自動的に選択されます。

更新プログラムのクラス

更新プログラムのクラスは、更新プログラムの種類を表します。指定した製品または製品ファミリに基づいて、複数のクラスの更新プログラムを選択できます。たとえば、Windows XP ファミリの重要な更新プログラムおよびセキュリティ更新プログラムのように指定できます。次の表は、更新プログラムのクラスの例を示しています。

更新プログラムのクラス

説明

コネクタ

ソフトウェア間の接続をサポートするために設計されたソフトウェア コンポーネントです。

重要な更新

重要性が高く、セキュリティに関連しない不具合を修正するために、特定の問題に対して公開される修正プログラムです。

開発キット

新しいアプリケーションの開発に役立つソフトウェアです。通常、ビジュアル ビルダ、エディタ、およびコンパイラが含まれます。

ドライバ

新しいハードウェアをサポートするために設計されたソフトウェア コンポーネントです。

Feature Pack

新しく公開された機能で、通常は製品の次期リリースに含まれます。

ガイド

製品またはテクノロジの導入や使用の際に役立つ、スクリプト、サンプル コード、および技術資料などです。

セキュリティ更新プログラム

セキュリティ上の脆弱性を修正するために、特定の製品に対して公開される修正プログラムです。

Service Pack

製品の公開以後に作成されたすべてのホットフィックス、セキュリティ更新プログラム、重要な更新プログラム、および更新プログラムをまとめたものです。

Service Pack には、一部のお客様から要望された設計上の変更や機能が含まれることもあります。

ツール

あるタスク、または一連のタスクの実現を支援する、ユーティリティまたは機能です。

更新プログラムのロールアップ

ホットフィックス、セキュリティ更新プログラム、重要な更新プログラム、および更新プログラムを 1 つのパッケージにまとめ、展開しやすくしました。

更新プログラムのロールアップは通常、"セキュリティ" などの特定の分野、または "IIS" などの特定の製品コンポーネントに対して用意されています。

更新プログラム

重要性が低く、セキュリティに関連しない不具合を修正するために、特定のプログラムに対して公開される修正プログラムです。

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