評価と確認 : Windows Server Update Services (WSUS) を使用する

  • [アーティクル]

更新プログラムを保存する

更新プログラムの保存場所を指定する

更新ファイルを WSUS サーバーにローカルで保存するか、Microsoft Update から取得するかを指定できます。更新プログラムをローカルで保存する場合は、サーバーにダウンロードする更新プログラムの言語を制限できます。Microsoft Update に保存するよう指定した場合、WSUS サーバーは [同期のオプション] ページで指定した条件と一致する更新プログラムに関する情報 (メタデータ) だけを取得します。この場合、更新ファイルは、更新を適用するクライアント コンピュータへのインストール時に、Microsoft Update から直接に取得されてダウンロードされます。この方法を選択する場合は、クライアント コンピュータが Microsoft Update に直接アクセスできることを確認する必要があります。

ローカルで保存する場合の考慮事項

更新ファイルをサーバーに保存する場合、推奨する最低限のディスク領域は 30 GB です。ただし、指定する同期のオプションによっては、より多くのディスク領域が使用される場合があります。たとえば、次の手順で示すように、詳細な同期のオプションを指定するとき、複数の言語でダウンロードするオプションや高速インストール ファイルをダウンロードするオプションを選択すると、サーバーのディスクはすぐに 30 GB に達する可能性があります。したがって、これらのオプションを選択する場合は、100 GB のディスクなど、容量の大きいディスクを使用してください。

ディスクがいっぱいになった場合は、新しい大容量のディスクを導入し、更新ファイルを新しい保存場所に移動できます。新しいディスクに移動するには、新しいディスク ドライブを作成した後、movecontent コマンドを使用して WSUSutil.exe ツールを実行し、更新ファイルを新しいディスクに移動する必要があります。この手順については、「コマンド ラインからの WSUS の管理 (英語)」を参照してください。

高速インストール ファイルについて

高速インストール ファイルをダウンロードする場合は、通常の更新プログラム パッケージに比較して、サイズが数倍も大きいパッケージになります。高速インストール ファイル パッケージには、特定のクライアント コンピュータ構成に適用される、さまざまなバージョンの更新プログラムが含まれます。このオプションを選択すると、すべてのバージョンの更新ファイルをまとめたパッケージが WSUS サーバーにダウンロードされます。ただし、クライアント コンピュータがサーバーに接続すると、必要な更新ファイルとして、その特定のコンピュータに対応したファイルだけがダウンロードされます。高速インストール ファイル オプションは、外部帯域幅よりも内部帯域幅の使用状況に配慮が必要な場合に選択することがあります。

帯域幅以外に、高速インストール ファイルのダウンロードを選択する場合のもう一つの考慮事項は、前に説明したように、ディスクの空き領域です。高速インストール ファイルのダウンロードを選択すると、より多くのディスク領域が使用されます。したがって、このオプションを選択する場合は、30 GB より大きいディスクを使用してください。高速インストール ファイルをダウンロードして保存するオプションについては、次の手順 3 で説明しています。

ダウンロードした更新ファイルの保存場所を指定するには

1.

WSUS コンソールで、ツール バーの [オプション] をクリックし、[同期のオプション] をクリックします。

2.

[更新ファイルと更新言語] で [詳細] をクリックします。

3.

[更新ファイル] で、Windows Server Update Services (WSUS) を実行しているサーバーに更新ファイルを保存するか、Microsoft Update から取得するかを選択します。サーバーに更新ファイルを保存する場合は、承認された場合のみ更新ファイルをダウンロードするか、高速インストール ファイルをダウンロードするかを選択できます。

4.

WSUS サーバーにファイルを保存する方法を選択した場合は、[言語] で、WSUS サーバーにダウンロードする更新プログラムの言語を制限するかどうかを選択し、[OK] をクリックします。すべての言語のダウンロード (既定値) を選択すると、より多くのディスク領域が使用される点に注意してください。WSUS サーバーへの更新ファイルの保存を選択した場合は、可能であれば、ダウンロードする言語を制限することを検討してください。

5.

[タスク] の [設定の保存] をクリックし、[OK] をクリックします。

注 : WSUS サーバーをレプリカ モードで実行している場合は、このタスクを実行できません。レプリカ モードの詳細については、「レプリカ モードでの実行 (英語)」を参照してください。

更新ファイルのローカルでの保存場所を変更する

更新プログラムをローカルで保存する場合、保存場所の変更が必要になることがあります。ディスクがいっぱいになり、新しい更新プログラムを保存する十分な領域がない場合は、保存場所を変更する必要があります。また、更新プログラムが保存されているディスクが正常に動作せず、代替のディスクが別の新しいドライブ文字を使用している場合もこの作業が必要になることがあります。

移動するには、WSUSutil.exe の movecontent コマンドを使用します。このコマンド ライン ツールは、WSUS のセットアップ時に WSUS サーバーのファイル システムにコピーされます。既定では、WSUSutil.exe は次の場所にコピーされます。
WSUSInstallationDrive:\Program Files\Microsoft Windows Server Update Services\Tools\

WSUSutil.exe の movecontent コマンドを使用するには、WSUS サーバー上のローカル Administrators グループのメンバでなければなりません。これらの操作は、32 ビット プラットフォームである WSUS サーバーでのみ実行できます。

WSUSutil.exe を使用するには、WSUS の更新プログラムのローカルな保存場所への新しいパスを事前に作成しておく必要があります。movecontent コマンドは、オプションの skipcopy パラメータを受け取ります。skipcopy パラメータを使用すると、ファイルをコピーせずに、WSUS の更新プログラムのローカルな保存場所を変更できます。WSUSutil.exe の詳細については、「Microsoft Windows Server Update Services 展開ガイド (英語)」を参照してください。

WSUS の更新プログラムのローカルな保存場所を変更するには

1.

[スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。

2.

[名前] ボックスに「cmd」と入力し、[OK] をクリックします。

3.

コマンド プロンプトで、WSUSutil.exe が含まれるディレクトリに移動します。

4.

次のように入力し、Enter キーを押します。
wsusutil.exe movecontent contentpath logfile [-skipcopy]
次に例を示します。
wsusutil.exe movecontent D:\WSUS1\ D:\move.log
上記の D:\WSUS1 は WSUS の更新プログラムのローカルな保存場所への新しいパスで、D:\move.log はログ ファイルのパスです。

注 : WSUSutil.exe を使用して WSUS の更新プログラムのローカルな保存場所を変更したくない場合は、NTFS 機能を使用して現在の保存場所にパーティションを追加することもできます。NTFS の詳細については、Windows Server 2003 のヘルプとサポート センターを参照してください。

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