計画と査定 : Windows Server Update Services (WSUS) を使用する

手順 3: WSUS に使用するデータベースを選択する

Windows Server Update Services (WSUS) を使用するには、データベース管理者であったり、データベース ソフトウェアを購入したりする必要はありません。どのバージョンの Windows に WSUS をインストールしても、無料版の Microsoft SQL Server を使用できます。これらの無料版の SQL Server は、WSUS 管理者がほとんど管理しなくてもよいように設計されています。もちろん、データベースをより厳密に制御する必要がある場合は、WSUS に完全版の SQL Server を使用することもできます。

WSUS のデータベースには、次の種類の情報が格納されます。

  • WSUS サーバーの構成情報

  • 各更新プログラムが何に関して有用なのかを示すメタデータ

  • クライアント コンピュータ、更新プログラム、およびクライアントと更新プログラムの相互作用についての情報

データベースのデータに直接アクセスして WSUS を管理することはできません。この方法で WSUS を管理しないようにしてください。WSUS は、WSUS コンソールを使用して手動で管理するか、WSUS の API を呼び出してプログラムで管理します。

各 WSUS サーバーには、固有のデータベースが必要です。環境内に複数の WSUS サーバーがある場合は、複数の WSUS データベースが必要です。WSUS は、SQL Server を実行している 1 台のコンピュータで複数の WSUS データベースを使用することはできません。

データベースの選択

次の情報に基づいて、組織に適したデータベース ソフトウェアを決定します。データベース ソフトウェアを選択したら、WSUS で使用するデータベース ソフトウェアのセットアップを完了するのに必要なその他のタスクがあるかどうかを確認します。使用できるデータベース ソフトウェアは、Microsoft SQL と完全に互換性があるものです。WSUS で使用できることが広範なテストによって確認されているオプションは、次の 3 つです。

  • Microsoft Windows SQL Server 2000 Desktop Engine (WMSDE): WSUS に付属しています。Windows Server 2003 を実行しているコンピュータに WSUS をインストールする場合のみ使用できます。このオプションは、次のオプションの SQL Server 2000 Desktop Engine (MSDE) と似ていますが、データベースのサイズや接続に制限がありません。WMSDE と MSDE には、ユーザー インターフェイスもツールもありません。管理者は、WSUS を通じてこれらの製品と対話します。

  • Microsoft SQL Server 2000 Desktop Engine (MSDE): Microsoft から無料でダウンロードできます。これは、SQL Server 2000 を基盤としていますが、パフォーマンスが制限されたり、データベースのサイズが 2 GB に制限されるなど、制約が組み込まれています。MSDE は、Windows 2000 を実行しているコンピュータに WSUS をインストールする場合に使用します。MSDE のインストールの詳細手順については、「付録 B: Windows 2000 に MSDE をインストールする」を参照してください。

  • Microsoft SQL Server 2000: Microsoft が提供するフル機能のデータベース ソフトウェアです。WSUS には SQL Server 2000 Service Pack 3a が必要です。完全版の SQL Server を使用する場合、SQL Server 管理者は SQL Server の "トリガのネスト" オプションを有効にする必要があります。この操作は、WSUS 管理者が WSUS をインストールしてセットアップ時にこのデータベースを指定する前に行ってください。WSUS のセットアップを実行すると、"再帰トリガ" オプションが有効になります。これはデータベース固有のオプションです。ただし、"トリガのネスト" オプションはサーバーのグローバル オプションであるため有効になりません。

WSUS は、WSUS と異なるコンピュータでのデータベース ソフトウェアの実行をサポートしていますが、いくつかの制約があります。詳細については、「付録 C: リモート SQL」を参照してください。

オペレーティング システム別の推奨データベース ソフトウェア

オペレーティング システム 推奨

Windows Server 2003

Windows Server 2003 に WSUS をインストールし、SQL Server 2000 を使用しない場合は、WMSDE がデータベース ソフトウェアのオプションとして推奨されています。

Windows 2000 Server

Windows 2000 に WSUS をインストールし、SQL Server 2000 を使用しない場合は、MSDE がデータベース ソフトウェアのオプションとして推奨されています。

データベースの認証、インスタンス、データベース名

使用するデータベース ソフトウェアにかかわらず、SQL 認証は使用できません。WSUS は Windows 認証のみをサポートしています。WSUS データベースに WMSDE を選択した場合は、WSUS セットアップにより、<サーバー>\WSUS という名前の SQL Server のインスタンスが作成されます。<サーバー> は、実際のコンピュータ名です。いずれのデータベース オプションを使用した場合も、SUSDB というデータベースが作成されます。

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