Windows® 7 標準クライアント イメージの作成手順:

5. ステップ 2. 参照コンピューターの作成

次に、標準クライアント環境を作成します。標準クライアント環境は、参照コンピューターに組織内の標準となる OS やアプリケーションをインストールし、環境を組織用にカスタマイズする作業が含まれます。

  • 2.1. Windows 7 のインストール
  • 2.2. Windows Update の実行
  • 2.3. アプリケーションのインストール
  • 2.4. デフォルト ユーザー プロファイルのカスタマイズ
  • 2.5. Sysprep による一般化

2.1. Windows 7 のインストール

参照コンピューターに標準 OS として使用する Windows 7 をインストールします。Windows 7 をインストールするには次の手順を実行します。ここでは、手動インストール手順を紹介します。既に Windows 7 の無人インストール用の応答ファイルを作成済みの場合は自動インストールすることも可能です。この手順ではボリューム ライセンス版の Windows 7 Enterprise を使用しています。

手順
  1. Windows 7 のインストール DVD を参照コンピューターの DVD ドライブに挿入し、参照コンピューターの電源をオンにします。
インストール環境を指定する画面 2. Windows 7 のインストール DVD からコンピューターが起動すると、インストール環境を指定する画面が表示されます。インストールする言語、時刻と通貨の形式、キーボードまたは入力方式、キーボードの種類を選択し、[次へ] をクリックします。
インストール ウィザードの開始 3. Windows のインストール画面が表示されたら、[今すぐインストール] をクリックします。
Windows 7 のインストール ウィザードが開始されます。
ライセンス条項ページの画面 4. ライセンス条項ページが表示されます。ライセンス条項に同意する場合は、[同意する] を選択し、[次へ] をクリックします。ライセンス条項に同意しない場合は、インストールを続行することはできません。
インストールの種類ページで[新規インストール] を選択するときの画面 5. インストールの種類ページが表示されます。
ここでは、[新規インストール] を選択します。
インストール先のディスクとボリュームを選択するときの画面 6. Windows 7 のインストール先のディスクとボリュームを選択し、[次へ] をクリックします。
インストール先ディスクに新規のボリュームを作成する場合は、ここで、[ドライブ オプション] をクリックし、新しいボリュームを作成することができます。
Windows 7 のインストール処理の開始 7. Windows 7 のインストール処理が開始されます。
インストール処理中に何度か行われる再起動の画面 8. インストール処理中に何度か自動的に再起動が行われます。
ユーザー名とコンピューター名の入力を要求されるときの画面 9. インストール処理が完了し、最後の再起動後に新規に作成するユーザー名とコンピューター名の入力を要求されます。ここで入力するユーザーはローカル ユーザーとして作成され、管理者ユーザーとなります。ユーザー名とコンピューター名を入力し、[次へ] をクリックします。
アカウントのパスワードとパスワードのヒントを入力するときの画面 10. 作成するユーザー アカウントのパスワードを入力します。パスワードは確認のため、2 回入力する必要があり、一致していない場合 [次へ] と進むことはできません。また、[パスワードのヒント] も入力します。
セキュリティ更新プログラムの更新処理を選択画面 11. セキュリティ更新設定ページが表示されます。セキュリティ更新プログラムの更新処理を選択します。マイクロソフトの推奨設定を使用する場合は、[推奨設定を使用します] をクリックします。重要な更新プログラムだけをインストールする場合は、[重要な更新プログラムのみインストールします] をクリックします。ここでセキュリティ更新の設定を行わない場合は、[後で確認します] をクリックします。
ここでは、[推奨設定を使用します] をクリックします。
コンピューターのタイム ゾーンと、日時を選択するときの画面 12. 日付と時刻ページが表示されます。コンピューターのタイム ゾーンと、日時を選択し、[次へ] をクリックします。日本国内で使用する場合は、[(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京] を選択します。
コンピューターの場所ページが表示された画面 13. コンピューターの場所ページが表示されます。家で使用する場合は、[ホーム ネットワーク]、職場で使用する場合は、[社内ネットワーク]、外出先などの公共の場所で使用する場合は、[パブリック ネットワーク] を選択します。
ここでは、[社内ネットワーク] をクリックします。
ログオン処理の画面 14. 初期構成が開始されます。構成が完了すると最初に作成したユーザーとしてログオン処理が行われます。
ログオンの完了 15. Windows へのログオンが完了します。Windows 7 のインストール作業は以上で終了です。

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2.2. Windows Update の実行

Windows 7 をインストールした段階で、公開されたセキュリティ更新プログラムがある場合は、最新の状態にするために、Windows Update を実行します。Windows Update を実行し、オペレーティング システムを最新の状態にするには、次の手順を実行します。

手順
[コントロール パネル] をクリック 1. スタートボタンをクリックし、[コントロール パネル] をクリックします。
[コントロール パネル] の [システムとセキュリティ] をクリック 2. [コントロール パネル] の [システムとセキュリティ] をクリックします。
[Windows Update] をクリック 3. [Windows Update] をクリックします。
[更新プログラムのインストール] をクリック 4. [更新プログラムのインストール] をクリックします。更新プログラムの確認がされていない場合は、コンピューターをインターネットに接続し、更新プログラムの確認を実行してください。
更新プログラムのインストールが開始された画面 5. 更新プログラムのインストールが開始されます。インストールする必要のある更新プログラムの数やサイズにより、終了までに必要となる時間は異なります。アップデートが終了すると自動的に終了します。

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2.3. アプリケーションのインストール

標準クライアント イメージに含むアプリケーションを参照コンピューターにインストールします。ここでアプリケーションをインストールすることにより、作成したイメージを展開したコンピューターには、あらかじめアプリケーションがインストールされた状態になります。ここでは、Microsoft 2007 Office Enterprise をインストールする手順を紹介します。

手順
  1. 2007 Office のインストール メディアを CD-ROM ドライブに挿入し、Setup.exe を実行します。
[ユーザー アカウント制御] ポップアップが表示された画面 2. [ユーザー アカウント制御] ポップアップが表示されたら、[はい] をクリックします。
プロダクト キーの入力画面 3. [プロダクト キーの入力]  ページが表示されます。プロダクト キーを入力し、[次へ] をクリックします。
「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」の画面 4. ライセンス条項に同意する場合は、[「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」に同意します] をオンにし、[次へ] をクリックします。ライセンス条項に同意しない場合は、インストールを続行することはできません。
インストールの開始画面 5. [今すぐインストール] をクリックし、インストールを開始します。
インストール中の画面 6. インストールが開始されます。インストールが完了するまでしばらく待ちます。
[インストール完了] ページが表示された画面 7. インストールが正常に終了すると、[インストール完了] ページが表示されます。インターネットに接続されている環境では、ここで Office Online に接続し、Office の最新の情報にアクセスすることができます。Office Online では、Office で使用可能なテンプレートやクリップ アートを入手することもできます。Office Online に接続する場合は、[Office Onlineにアクセス] をクリックします。インストール作業を終了する場合は、[閉じる] をクリックします。

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2.4. デフォルト ユーザー プロファイルのカスタマイズ

ユーザー プロファイルとは、ユーザーのデスクトップ環境 (デスクトップの壁紙、ショートカット、ディスプレイの解像度、ネットワークやプリンタの接続情報など) やユーザーの固有の設定情報などを含むデータです。Windowsでは、ユーザーごとにユーザー プロファイルを生成し、ユーザーの生産性が向上される仕組みとして使用されています。

ユーザー プロファイルは、Windows に初めてログオンするときに、そのユーザー用のプロファイルがデフォルト ユーザー プロファイルからコピーされて生成されます。ユーザーが初めてログオンするよりも前にデフォルト ユーザー プロファイルをカスタマイズすることで、新規にログオンするユーザー環境をカスタマイズされたユーザー プロファイルとして生成することができます。
デフォルト ユーザー プロファイルをカスタマイズする場合は、Windows 7 のインストール時に作成するユーザーとしてログオンし、そのユーザーの環境を標準ユーザー環境として構成します。その後、そのユーザーのユーザー プロファイルをデフォルト ユーザー プロファイルにコピーすることで、デフォルト ユーザー プロファイルのカスタマイズが行えます。一般に企業でカスタマイズされるユーザー環境としては次のものがあります。

  • デスクトップのカスタマイズ (壁紙、テーマ、アイコンなど)
  • Internet Explorer (詳細設定、お気に入り、ホームの設定など)
  • アプリケーションの設定 (オプション、アドインの設定など)
  • サードパーティ製品の設定 (自動アップデート機能の無効化など)

ここでは、デスクトップのカスタマイズと Internet Explorer 設定のカスタマイズを紹介します。

  • デスクトップ設定のカスタマイズ
  • Internet Explorer 設定のカスタマイズ


デスクトップ設定のカスタマイズ

手順
[コントロール パネル] をクリック 1. スタートボタンをクリックし、[コントロール パネル] をクリックします。
[デスクトップのカスタマイズ] をクリック 2. [デスクトップのカスタマイズ] をクリックします。
テーマを変更する場合は、[個人設定]-[テーマの変更] をクリック 3. テーマを変更する場合は、[個人設定]-[テーマの変更] をクリックします。
変更したいテーマをクリック 4. 変更したいテーマをクリックします。例えば、[日本] をクリックします。これで、テーマの変更は終了です。
[デスクトップ アイコンの変更] をクリック 5. 次にデスクトップに表示するアイコンを変更したい場合は、左側に表示される [デスクトップ アイコンの変更] をクリックします。
デスクトップに表示したいアイコンをオンにするときの画像 6. デスクトップに表示したいアイコンをオンにします。例えば、[コンピューター] と [ユーザーのファイル] をオンにします。設定が終了したら、[OK] をクリックします。
デスクトップ設定が完了した画面 7. 個人設定のウィンドウに戻ります。ウィンドウを閉じると設定したデスクトップ設定に変更されています。


Internet Explorer 設定のカスタマイズ

手順
Internet Explorer の起動 1. Internet Explorer を起動します。
ホーム タブ セットとしての登録 2. 頻繁に業務でアクセスするサイトがあれば、ホーム タブ セットとして登録します。
新たな追加のタブを選択し、アドレス欄にアクセスする URL (例 https://office.microsoft.com/ja-jp/) を入力します。
[ホーム ページの追加と変更] をクリック 3. ページが表示されたら、ホーム アイコンをクリックし、[ホーム ページの追加と変更] をクリックします。
[現在のタブのセットをホーム ページに設定する] をオンにし、[はい] をクリック 4. [ホーム ページの追加と変更] が表示されます。[現在のタブのセットをホーム ページに設定する] をオンにし、[はい] をクリックします。
  5. 現在の各タブが接続されているサイトがタブのセットとして設定されました。
[ツール] - [インターネット オプション] をクリック 6. 次に、インターネット オプションをカスタマイズする場合は、メニューから、[ツール] - [インターネット オプション] をクリックします。
[インターネット オプション] が表示された画面。 7. [インターネット オプション] が表示されます。例えば、プロキシ サーバーを指定する場合は、[接続] タブをクリックします。
[LAN の設定] をクリック 8. [ローカル エリア ネットワーク (LAN) の設定] の右側にある [LAN の設定] をクリックします。
[プロキシ サーバー] の画面 9. [プロキシ サーバー] の [LAN にプロキシ サーバーを使用する (これらの設定はダイヤルアップまたは VPN 接続には適用されません)] をオンにし、[アドレス] に経由するプロキシ サーバーのアドレスを入力し、[OK] をクリックします。
設定の完了 10. [インターネット オプション] に戻り、[OK] をクリックして設定を終了します。

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2.5. Sysprep による一般化

Sysprep は、システム準備ツールとも呼ばれ、コンピューター固有の情報を消去し、次回起動時にコンピューター固有の情報を再設定できるようにするツールです。参照コンピューターで、イメージ ファイル作成前に実行します。Sysprep を実行するには、次の手順を実行します。

手順
  1. Sysprep 実行前に、ユーザー プロファイル コピー用の応答ファイルを C:\Windows\System32\sysprep フォルダーにコピーします。応答ファイルがない場合は、ステップ 1 の <1-3 プロファイル コピー用応答ファイルの作成> 手順を参照してください。
[コマンド プロンプト] を右クリックし、[管理者として実行] をクリック 2. スタートボタンをクリックし、[すべてのプログラム] - [アクセサリ] - [コマンド プロンプト] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
コマンド入力画面

3. コマンド プロンプトが表示されます。コマンド プロンプトで、以下のコマンドを入力します。

cd \Windows\System32\sysprep
Sysprep /generalize /oobe /shutdown /
unattend:sysprep.xml

Note:
コマンドライン内の、“/” の前にはスペースが 1 つ入ります。
応答ファイルは、「/unattend:応答ファイル名」で指定します。ここでは sysprep.xml というファイル名で応答ファイルを指定しています

Sysprep の実行 4. Sysprep が実行されます。
  5. Sysprep の処理が終了すると、コンピューターがシャットダウンされます。

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