~小規模 (手動) 移行~
Point 2: ローカルに保存されたデータの移行

更新日: 2011 年 10 月 5 日

図: ローカル データの移行テキスト ファイルや Office の文書など多くのファイルは、新しい Windows 7 環境からアクセスできさえすれば、問題なく参照や更新ができるはずです。よって、移行にあたってはデータ自体の互換性もさることながら、データの格納場所について十分に注意する必要があります。つまり、ローカルに保存されているデータのドライブ名やパスについても Windows XP 時代同様に構成することで、「以前は使えたのに、今は使えない」といったエンド ユーザーからのトラブル報告を回避できます。例えば、ユーザー自身が特定フォルダーのショートカットをデスクトップに作成している場合、OS の移行によってパスが変わらないように注意する必要があります。

Windows XP から Windows 7 にローカル データを移行するために、「Windows 転送ツール」という無償ツールが用意されています。Windows 転送ツールは、Windows 7をインストールする前にファイルと設定を別の場所に移動しておき、Windows 7 のインストール完了後に再度 Windows 転送ツールを使用して、事前に退避したデータを Windows 7 環境に戻すことができます。Windows 転送ツールを使用しない場合は Windows 7 をインストールする前に手動でファイルを CD、DVD、外部ハード ディスク、または USB フラッシュ ドライブなどの外部の場所へコピーし、その後 Windows 7 インストールの完了後にそれらのファイルを戻す必要があります。

【Windows 転送ツールの起動画面】

図: Windows 転送ツール ダイアログ

ユーザー データの中で特に重要なのは電子メール データでしょう。Windows XP には、標準のメール クライアントとして Outlook Express が提供されており、多くのユーザーがこれをメール クライアントとして利用しています。いまや電子メールは、ビジネス コミュニケーション上不可欠のツールであり、過去にやり取りしたメールは非常に重要なユーザー データです。当然ながら、Windows 7 に移行しても、ユーザーが過去のメールにアクセスできることは必須要件のはずです。

しかし Windows 7 には、標準ではメール クライアントがインストールされていません。マイクロソフトは、Windows 7 向けに「Windows Live メール」という無料のメール クライアントを提供しています。Windows Live メールは、画面構成や基本機能は Outlook Express とよく似ており、ユーザーは違和感なく使用することができます。Windows Live メールは、Windows 7 には標準でインストールされていないため、インターネットからダウンロードして、追加インストールする必要があります。前述した Windows 転送ツールは、Windows XP の Outlook Express のメール データを Windows Live メールに移行する際にも使用できます。転送ツール を使えば、Outlook Express のアカウント設定やオプション設定、メッセージ ルールや受信拒否リストなども移行できます。Windows 転送ツールではなく、手作業で移行するときには、Windows XP の Outlook Express 側でメール データをエクスポートし、Windows 7 の Windows Live メール側でこれをインポートする必要があります。
また、マイクロソフトでは、メール クライアントとして、Office スイート製品に含まれる Microsoft Outlook を提供しています。Microsoft Outlook は電子メール、連絡先の管理だけでなく、スケジュール、タスクなどの管理も可能な製品になります。これを機会により高機能な Microsoft Outlook に移行することをご検討ください。

【Windows Live メールをインストールしてから、メール データを移行する。】

図: メール データの意向方法

Microsoft Outlook へ移行する場合は、Outlook が提供する多機能なデータのインポート機能を利用して、Outlook Express のデータを簡単に移行できます。

本項目について詳細に解説したホワイト ペーパーは、下記からダウンロード可能です。

Point 2: ホワイトペーパー ダウンロード

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