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後編「Web もクラスタ! Windows Network Load Balancing Services」

はじめに

公開日: 2005 年 5 月 12 日

小野 雄太郎

このコラムは、前編の "お手軽! お試し MSCS 環境構築" の補足説明として、Microsoft Cluster Server (以下、MSCS) 環境をさらに発展させるためのヒントをご紹介し、Windows Server 2003 に搭載されているネットワーク負荷分散 (NLB) を Virtual Server で構築する方法について解説します。前編では、手軽にクラスタ環境を体験することを目標にしていましたが、今回は、もう一歩進んだクラスタの評価環境を構築し、さらに多くのインスタンスを利用した、より大きな NLB クラスタの構築を Virtual Server 2005 を利用して実験します。 前編では、お手軽で簡単にクラスタを体験できるように進めてきました。しかし、お手軽であるために、パフォーマンス上のオーバーヘッドや実運用環境とは構成の考え方が異なる手法を使用していました。ここでは、Virtual Server 2005 を使ったクラスタを、実運用環境でよく使われる構成に近づける方法を簡単に紹介し、運用環境のテストに役立つ、Virtual Server 2005 の使い方を説明します。

トピック

差分バーチャル ディスクの廃止
バーチャル ネットワークの利用
クラスタ サービス実行アカウントの制限

差分バーチャル ディスクの廃止

これまで "クラスタの素" から差分バーチャル ディスクを作成することで、新しいバーチャル マシンを追加してきました。しかし、差分バーチャル ハードディスクを利用すると、元のバーチャル ハードディスクと差分バーチャル ハードディスクの両方を読み書きするため、若干のパフォーマンス ロスが発生します。

そこで、パフォーマンスを向上させるために、差分バーチャル ハードディスクを利用するのではなく、素になるバーチャル ハードディスクのファイル (*.vhd) をエクスプローラなどでコピーし、そのコピーを新しいバーチャル マシンに割り当てることで、時間をかけずバーチャル マシン環境がコピーできます。差分バーチャル ハードディスクと違って、完全なバーチャル ハードディスクのコピーが行われるため、パフォーマンス的なロスもなく利用することができます。

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バーチャル ネットワークの利用

MSCS を利用する上で、ノード間の稼動を監視するハートビートは大変重要な通信です。MSCS ではこのハートビートが途切れると、相手ノードがダウンしたと判断され、フェイルオーバーを実行するようになっています。クラスタを構成する際は、ハートビート用に専用ネットワークを構築するとさらに信頼性を高めることができます。

Virtual Server で専用ネットワークを構成するには、バーチャル マシンに追加のバーチャル ネットワーク アダプタを接続し、そのバーチャル ネットワーク アダプタをハートビート用に作成したバーチャル ネットワークに接続することで実現できます。

 

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クラスタ サービス実行アカウントの制限

今回は、クラスタ サービスの実行アカウントとして、ドメインの管理者アカウントを指定しました。しかし、このような構成には、セキュリティ上のリスクがあります。実際の運用環境でクラスタを構成する場合は、権限の範囲が管理されたクラスタ サービス専用のアカウントを利用することを検討してください。

 

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小野 雄太郎小野 雄太郎

慶應義塾大学 環境情報学部 2 年。
学生でありながら PASSJ や INETA Japan などのコミュニティ活動に積極的に関わっている。IPv6 をはじめとするネットワーク分野に強く、レイヤ 2 からレイヤ 7 まで幅広く扱う。
MSMVP for Windows Server - Networking