Tzmove : Stsadm 操作 (Windows SharePoint Services)

操作 : Tzmove

説明

管理者が、夏時間 (DST) の開始および終了による変更の影響を受けるデータを更新できるようにします。

注意

Tzmove 操作は、Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 1 で初めて導入されました。

構文

stsadm -o tzmove

-name <履歴タグの名前>

-update {all | before}

**    [-date] <YYYYMMDD>**

-clear

パラメータ

パラメータ名

必須/省略可能

説明

name

有効な名前 ("dst2007" など)

必須

Timezone.xml ファイルでの夏時間の変更を識別する履歴タグの名前。

update

次のどちらかの値です。

  • All

  • Before

必須

注意

update パラメータまたは clear パラメータのどちらかを指定する必要がありますが、両方を指定することはできません。

All : 将来発生する日付値で、夏時間の変更による影響を受けるものをすべて更新します。

Before : 将来発生する日付値で、date パラメータを使用して指定された日付よりも前に変更された、夏時間の変更による影響を受ける日付値を更新します。これは、Timezone.xml ファイルへの更新があっても、tzmove 操作が直ちに実行されない場合に便利です。

date

"YYYYMMDD" 形式の有効な日付

省略可能

update パラメータに値 "Before" を指定した場合は、date パラメータが必要です。update パラメータを指定しない場合、または "All" を指定した場合、このパラメータは必要ありません。

clear

<なし>

必須

注意

update パラメータまたは clear パラメータのどちらかを指定する必要がありますが、両方を指定する必要はありません。

既定の tzmove 操作では、データは 2 回以上更新されません。clear パラメータを使用すると、tzmove 操作の呼び出しが中断された場合でも、それを安全に再実行することができます。ただし、タイムゾーンの定義が毎年変更される場合など、データを 2 回以上更新する必要があるときには、clear パラメータを使用して、データの再更新を準備することができます。

備考

たとえば、Timezone.xml ファイルで 2007 年 11 月 3 日が標準時として定義されているとします。一方、ユーザーの国では、標準時が 1 週間前に設定されており、その日付が 2007 年 10 月 27 日に変更されているとします。Timezone.xml を更新してこの変更を適用すると、この期間 (この例では、10 月の最後の日曜日から 11 月の最初の日曜日の間) の日付値に 1 時間のずれが発生します。Tzmove 操作でデータを更新すると、このずれが修正されます。

Timezone.xml ファイルは、%COMMONPROGRAMFILES%\microsoft shared\web server extensions\12\config フォルダにあります。

Tzmove の詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0 の日付と時刻を使用するどのアイテムにフィールドが 1 時間ずれるで問題を修正する更新プログラムについて」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105804&clcid=0x411) を参照してください。

次の例では、以下の定義が適用されます。

  • 今後のデータ : このデータは、DST 期間が最初に有効になる年の、新しい DST 期間中の日付値および時刻値を含む項目で構成されています。

  • 過去のデータ : このデータは、DST 期間が最初に有効になる前の年の、新しい DST 期間中の日付値および時刻値を含む項目で構成されています。

  1. タイム ゾーン定義の DST 期間を変更する更新プログラムをインストールしている場合は、次のコマンドを実行して、今後のデータ項目を更新する必要があります。

    stsadm –o tzmove –name <名前> –update before –date YYYYMMDD

    注意

    このコマンドの YYYYMMDD は、タイム ゾーン定義を変更する更新プログラムをインストールした日付です。

  2. 更新プログラムをインストールしていない場合、および Timezone.xml ファイルを変更した場合は、次のコマンドを実行して、今後のデータ項目を更新する必要があります。

    stsadm –o tzmove –name <名前> –update before -date YYYYMMDD

    注意

    このコマンドの YYYYMMDD は、Timezone.xml ファイルが変更された日付です。

  3. タイム ゾーン定義の DST 期間を変更する更新プログラムをインストールしていない場合は、次のコマンドを実行して、今後のデータ項目を更新する必要があります。

    stsadm -o tzmove -name <名前> -update all

    注意

    このコマンドでは、今後のデータがすべて更新されます。

  4. このコマンドの実行後にタイム ゾーンの定義の DST 期間を再度変更する場合、コマンドを再実行しても以前のデータは復元されません。この場合は、コマンドを再実行する前に、次のコマンドを実行する必要があります。

    stsadm –o tzmove –name <名前> -clear

    注意

    この手順を実行すると、コマンドによって設定される内部フラグが消去され、データを再度変更できるようになります。