3 層ファーム用の複数サーバー (SharePoint Server 2010)

 

適用先: SharePoint Foundation 2010, SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

ここでは、Microsoft SharePoint Server 2010 を複数のサーバーにインストールし、3 層にまたがって展開される Microsoft SharePoint Server ファームを作成する方法について説明します。このファームは 2 台のフロントエンド Web サーバー、1 台のアプリケーション サーバー、および 1 台のデータベース サーバーで構成されます。この記事で説明する展開の順序と構成は、推奨ベスト プラクティスに基づいています。作成するファーム構成は複雑ではありませんが、類似のファームや、より複雑なファームに SharePoint Server ソリューションを実装するための基本インフラストラクチャになります。

ファームの準備では Search Service アプリケーションを使用します。この展開の中で作成されたコンテンツをクロールするように検索を構成します。

この記事の内容:

  • 概要

  • ファーム サーバーを準備する

  • ファーム サーバーに SharePoint Server 2010 をインストールする

  • ファームを作成および構成する

  • ファームに Web サーバーを追加する

  • 診断ログおよび利用状況と正常性のデータ コレクションを構成する

  • 新しい Search Service アプリケーションを作成および構成する

  • サイトを作成する

  • コンテンツ ソースを追加し、検索クロールのスケジュールを構成する

  • インストール後の手順

概要

この展開の基本的な手順は次のとおりです。

  • 3 層トポロジの概念について十分に理解します。

  • ハードウェアとソフトウェアの要件の確認など、計画および準備作業がすべて完了していることを確認します。

  • ファームを構成するすべてのサーバーに、必要なソフトウェア更新プログラムをインストールします。

  • アプリケーション層と Web 層のサーバーに、SharePoint Server の前提条件となっているソフトウェアをインストールします。

  • アプリケーション サーバーと Web サーバーに SharePoint Server をインストールします。

  • SharePoint ファームを作成および構成します。

  • サービスを準備します。

  • 必要に応じて展開後の作業を実行します。

トポロジの概要

通常、このトポロジは、「展開の概要 (SharePoint Server 2010)」で説明している中規模および大規模ファームで使用されます。パフォーマンス、処理能力、およびスケーラビリティの観点から、2 層トポロジよりも 3 層トポロジをお勧めします。3 層トポロジはスケール アウトやスケール アップをサポートするのに最も効率的な物理レイアウトと論理レイアウトを備えており、各サービスがファームのメンバー サーバー間でより効果的に分散されます。次の図は、ここで説明する 3 層展開を示しています。

SharePoint Server 2010: 3 層トポロジ

この図に関しては、次の点に注目してください。

  • Web 層に Web サーバーを追加できます。追加したサーバーは、ユーザーの要求を処理する通常の Web サーバーとして構成することも、専用のクエリ コンポーネントや他のサービス コンポーネントをホストするように構成することもできます。

  • アプリケーション層にファーム サーバーを追加できます。追加したサーバーを専用サーバーとして構成し、サーバーの全体管理 Web サイトをホストすることや、ファームで専用のリソースを必要とするサービスまたは Web 層から分離する必要があるサービス (クロール コンポーネント、クエリ コンポーネント、プロファイル ページなど) をホストできます。

  • データベース層にデータベース サーバーを追加し、スタンドアロン インスタンス、データベース ミラーリング、またはフェールオーバー クラスターを実装できます。高可用性を目指してファームを構成する場合は、データベース層にデータベース ミラーリングまたはフェールオーバー クラスターが必要となります。

はじめに

展開を開始する前に、次の作業を行ってください。

Microsoft SharePoint 製品準備ツールの使用

Microsoft SharePoint 製品準備ツールは、前提条件が存在するかどうかを確認し、必要なプログラムをインストールおよび構成します。Microsoft SharePoint 製品準備ツールには、SharePoint Server の前提条件をダウンロードおよび構成するためのインターネット接続が必要です。ファーム サーバー用のインターネット接続がない場合、必要なソフトウェアのインストール可能イメージを取得する必要があります。インストール場所については、「ハードウェアおよびソフトウェアの要件を決定する (SharePoint Server 2010)」の「前提条件となっているソフトウェアをインストールする」を参照してください。

インストール可能なイメージを取得する場合は、イメージの格納に使用できるインストール ポイントを作成することをお勧めします。このインストール ポイントは、今後のソフトウェア更新プログラムのインストールに使用できます。

データベース サーバー

SQL Server 2005 または SQL Server 2008 が必要なレベルに更新され、次のように構成されていることを確認します。

  • SQL Server 2005: ローカル接続およびリモート接続が有効で、TCP/IP プロトコルを使用するように構成されている。

  • SQL Server 2008: ネットワーク構成の TCP/IP プロトコルが有効。

データベース管理者と SharePoint 管理者が別々に作業している組織では、正しいバージョンの SQL Server が使用でき、必要なレベルに更新されていることを確認する必要があります。さらに、ファーム用に構成されている、DBA によって作成されたデータベースを要求する必要があります。

注意

この記事の手順では、DBA によって作成されたデータベースを使用しません。DBA によって作成されたデータベースの展開の場合、手順が異なります。詳細については、「DBA が作成したデータベースを使用して展開する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

パブリック更新プログラムおよび修正プログラム パッケージ

オペレーティング システム、SQL Server、および SharePoint Server 用のパブリック更新プログラムおよび必要な修正プログラム パッケージがインストールされていることを確認します。パブリック更新プログラムを適用する前に、すべてのサーバーを同じソフトウェア バージョンに更新することをお勧めします。SharePoint Server のこのリリースには、次の修正プログラムを適用する必要があります。

ファーム サーバーを準備する

SharePoint Server をインストールする前に、Microsoft SharePoint 製品準備ツールを使用して、アプリケーション サーバーおよび Web サーバーですべての必須コンポーネントを確認し、インストールする必要があります。

ヒント

必須コンポーネントを手動でインストールする場合も、Microsoft SharePoint 製品準備ツールを実行して、各サーバーで必要な必須コンポーネントを確認できます。

各ファーム サーバーに必須コンポーネントをインストーするには、次の手順を使用します。

準備ツールを実行するには

  1. 製品のインストール場所から、SharePoint Server 2010 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=168780&clcid=0x411) をダウンロードし、適切な実行可能ファイルをダブルクリックします。

  2. 起動可能なイメージからインストールする場合は、スプラッシュ スクリーンで [ソフトウェア必須コンポーネントのインストール] をクリックします。

  3. ファイル コレクションからインストールする場合は、PrerequisiteInstaller.exe をダブルクリックします。

  4. Microsoft SharePoint 製品準備ツールの起動ページで [次へ] をクリックします。

    注意

    準備ツールで必須コンポーネントのインストールを完了するには、ローカル サーバーの再起動が必要になる場合があります。サーバーが再起動した後もインストーラーは続行し、手動の作業は必要ありません。ただし、サーバーにログオンし直す必要があります。

  5. [インストールの完了] ページで [完了] をクリックします。

    注意

    Microsoft SharePoint 製品準備ツールを完了した後で、KB 949516 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=148917&clcid=0x411) および KB 971831 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=165750&clcid=0x411) をインストールする必要があります。この修正プログラムをインストールした後で、サーバーの再起動が必要な場合があります。

    注意

    SharePoint Server 2010 も実行しているサーバー上で、IIS ワーカー プロセス (w3wp.exe)、別のサービス、または管理されているアプリケーションを起動しようとしたときに、"このアセンブリを読み込むと、異なる許可セットが他のインスタンスから作成される可能性があります。(HRESULT からの例外: 0x80131401)" というエラー メッセージが表示される場合は、KB963676 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=151358&clcid=0x411) をインストールする必要があります。この修正プログラムを適用したら、コンピューターを再起動してください。

ファーム サーバーに SharePoint Server 2010 をインストールする

必須コンポーネントをインストールした後、次の手順を使用して、各ファーム サーバーに SharePoint Server をインストールします。

セットアップを実行するには

  1. 開始ページで、[SharePoint Server のインストール] または [SharePoint Foundation のインストール] をクリックします。

  2. [マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項をお読みください] ページで使用許諾契約書の条項を確認し、[「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」に同意します] チェック ボックスをオンにして、[続行] をクリックします。

  3. [インストールの種類を選択してください] ページで、[サーバー ファーム] をクリックします。

  4. [サーバーの種類] タブで [完全] をクリックします。

  5. [ファイルの場所」 タブで、既定の場所を使用するか、インストール パスを変更し、[今すぐインストール] をクリックします。

    注意

    システム ドライブ以外のドライブに SharePoint Server をインストールすることをお勧めします。

  6. セットアップが終了すると、サーバーの構成の完了を確認するダイアログ ボックスが表示されます。[SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを今すぐ実行する] チェック ボックスをオフにします。

    注意

    一貫性を確保するため、サーバー ファームに参加するすべてのアプリケーション サーバーおよびフロントエンド Web サーバーに SharePoint Server がインストールされるまで、構成ウィザードを実行しないことをお勧めします。

  7. [閉じる] をクリックして、セットアップを終了します。

ファームを作成および構成する

ファームを作成および構成するには、SharePoint 製品構成ウィザードを実行します。このウィザードでは、構成データベースの作成、サービスのインストール、サーバーの全体管理 Web サイトの作成など、いくつかの構成タスクが自動化されています。サーバーの全体管理 Web サイトをホストするサーバーで SharePoint 製品構成ウィザードを実行してから、ファーム内の他のサーバーでウィザードを実行することをお勧めします。

構成ウィザードを実行し、ファームを構成するには

  1. サーバーの全体管理 (アプリケーション サーバー) をホストするサーバーで、[スタート] をクリックし、[すべてのプログラム] をポイントし、[Microsoft SharePoint 2010 製品] をクリックします。

  2. 使用できるオプションの一覧で、[SharePoint 2010 製品とテクノロジ構成ウィザード] をクリックします。

  3. [SharePoint 製品とテクノロジへようこそ] ページで [次へ] をクリックします。

  4. 構成中に一部のサービスを再開する必要があることを通知するダイアログ ボックスで、[はい] をクリックします。

  5. [サーバー ファームへの接続] ページで、[新しいサーバー ファームの作成] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  6. [構成データベースの設定] ページで、次の操作を行います。

    1. [データベース サーバー] ボックスに、SQL Server を実行しているコンピューターの名前を入力します。

    2. [データベース名] ボックスに構成データベースの名前を入力するか、既定のデータベース名を使用します。既定のデータベース名は SharePoint_Config です。

    3. [ユーザー名] ボックスに、サーバー ファーム アカウントのユーザー名を DOMAIN\username の形式で入力します。

      重要

      サーバー ファーム アカウントは、構成データベースの作成およびアクセスに使用されます。このアカウントは、SharePoint サーバーの全体管理アプリケーション プールのアプリケーション プール ID としても機能し、Windows SharePoint Services Timer Service を実行するアカウントです。SharePoint 製品構成ウィザードにより、このアカウントが SQL Server ログイン アカウント、SQL Server dbcreator サービス ロール、および SQL Server securityadmin サーバー ロールに追加されます。サービス アカウントとして指定するユーザー アカウントはドメイン ユーザー アカウントである必要がありますが、Web サーバーまたはデータベース サーバーの特定のセキュリティ グループのメンバーである必要はありません。最小限の特権を与えるという原則に従って、Web サーバーまたはデータベース サーバーの Administrators グループのメンバーではないユーザー アカウントを指定することをお勧めします。

    4. [パスワード] ボックスに、ユーザー パスワードを入力します。

  7. [次へ] をクリックします。

  8. [ファーム セキュリティ設定の指定] ページで、パスフレーズを入力し、[次へ] をクリックします。

    パスフレーズは次の条件を満たしている必要があります。

    • 8 文字以上を含む

    • 次の 4 つの文字グループのうち 3 つ以上が含まれている

      • アルファベットの大文字 (A ~ Z)

      • アルファベットの小文字 (a ~ z)

      • 数字 (0 ~ 9)

      • アルファベット以外の文字 (!、$、#、% など)

      注意

      パスフレーズはパスワードに似ていますが、セキュリティを強化するために、通常はパスワードより長くなります。パスフレーズは、SharePoint Server 2010 に登録されているアカウントの資格情報を暗号化するために使用されます。たとえば、SharePoint 製品構成ウィザードを実行するときに指定する SharePoint Server 2010 システム アカウントがその例です。ファームにサーバーを追加するたびにパスフレーズを使用する必要があるので、パスフレーズを忘れないようにしてください。

  9. [SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションの構成] ページで、次の操作を行います。

    1. SharePoint サーバーの全体管理 Web アプリケーションが特定のポート番号を使用するようにする場合は、[ポート番号を指定する] チェック ボックスをオンにし、ポート番号を入力します。既定のポート番号を使用する場合は、[ポート番号を指定する] チェック ボックスをオフのままにします。

      注意

      SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトをリモート コンピューターからアクセスする場合は、この手順で構成するポート番号へのアクセスを許可する必要があります。この操作は、[セキュリティが強化された Windows ファイアウォール] で [SharePoint Central Administration v4] の受信規則を構成することによって行います。

    2. [NTLM] または [ネゴシエート (Kerberos)] をクリックします。

  10. [次へ] をクリックします。

  11. [構成成功] ページで [完了] をクリックします。

    注意

    SharePoint 製品構成ウィザードが失敗した場合は、SharePoint Server 2010 がインストールされているドライブの %COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web Server Extensions\14\LOGS フォルダーにあるログ ファイルを調べます。

  12. サーバーの全体管理 Web サイトが新しいブラウザー ウィンドウに表示されます。

    [SharePoint の品質向上にご協力ください] ページで、次のどちらかのオプションをクリックし、[OK] をクリックします。

    1. 参加する (推奨)

    2. 参加しない

  13. [SharePoint ファームの構成] ページでは、ウィザードを使用してのサービスの構成または手動でのサービスの構成を選択できます。この記事の目的上、手動オプションを使用します。[キャンセル] をクリックします。

    ここでの選択は個人の好みの問題です。ファーム構成ウィザードを実行すると、いくつかのサービスは自動的に構成されます。一方、サービスを手動で構成する場合は、論理アーキテクチャーを非常に柔軟に設計できます。

    ウィザードを使用したサービスの構成の詳細については、「SQL Server を使用する単一サーバーを展開する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

    重要

    DBA によって作成されたデータベースを使用している場合は、ファーム構成ウィザードを使用できません。SharePoint 製品構成ウィザードを使用する必要があります。

ファームに Web サーバーを追加する

アプリケーション サーバーにファームを作成した後は、Web 層のサーバーを追加できます。そのための方法は、このトピックで前に説明した、サーバーの全体管理をホストするサーバーに SharePoint Server をインストールするときの手順とほとんど同じです。唯一の違いは、セットアップ時に既存のファームに参加するように求められることです。ウィザードの指示に従ってファームに参加してください。

ファームにサーバーを追加する方法の詳細については、「ファームに Web サーバーまたはアプリケーション サーバーを追加する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。この記事では、次の手順についての詳しい情報も提供します。

診断ログおよび利用状況と正常性のデータ コレクションを構成する

フロントエンド Web サーバーを追加した後、ファームの初期診断ログを構成し、利用状況と正常性に関するデータ収集を構成します。

診断ログは、サーバー ファーム内で発生する問題を特定し、分離するのに役立ちます。新規インストールで診断ログを構成する場合は、既定の設定を使用します。サーバー ファーム内で問題が発生した場合はこれらの設定を見直し、必要に応じてレベルを調整できます。これは、原因を特定し、問題を分離するのに役立ちます。利用状況と正常性のレポートを使用すると、診断ログ設定が既定値とは異なる場所を示すことができます。

診断および利用状況と正常性の詳細については、以下を参照してください。

診断ログおよび利用状況と正常性に関するデータ収集の初期構成を完了するには、次の手順を使用します。

注意

これはベンチマーク データがない初期のファーム展開なので、特に明記していない限り、既定の設定を使用します。

診断ログを構成するには

  1. サーバーの全体管理のホーム ページで、[監視] をクリックします。

  2. [レポート] セクションで、[診断ログの構成] をクリックします。

  3. [診断ログ] ページで、[イベント ログのオーバーフロー防止機能を有効にする] がオンであることを確認します。オフの場合は、対応するチェック ボックスをクリックして、この機能を有効にします。

  4. トレース ログの既定の場所は SharePoint Server のインストール先ドライブです。システム ドライブ以外のドライブにトレース ログを保存することをお勧めします。

    重要

    トレース ログ パスをシステム ドライブ以外のドライブに変更する場合、その場所がファーム内のすべてのサーバー上に存在している必要があります。その場所が存在しない場合、既存のサーバーまたは新しいサーバーはデータのログを作成できません。また、指定するパスが新しいサーバーにない場合は、新しいサーバーを追加できません。ログ目的でネットワーク共有を使用することはできません。

  5. [OK] をクリックして変更を保存します。

診断ログの構成が終了した後、利用状況と正常性に関するデータ収集を構成します。

利用状況と正常性に関するデータ収集を構成するには

  • [サーバーの全体管理] の [監視] ページで、[Usage and Health data collection の構成] をクリックします。

  • [利用状況データの収集を有効にする] チェック ボックスをオンにします。

  • [正常性データの収集を有効にする] チェック ボックスをオンにします。

  • [OK] をクリックします。

新しい Search Service アプリケーションを作成および構成する

ファームのサーバーにかかる負荷を分散させてパフォーマンスを最適化するために、検索コンポーネントは Web 層およびアプリケーション層にインストールすることをお勧めします。検索コンポーネントをファーム層で分散するには、以下の作業を行う必要があります。

  • 新しい Search Service アプリケーションを作成する

  • クエリ コンポーネントを Web 層に移動する

サービス アプリケーションの詳細については、以下を参照してください。

Search Service アプリケーションを作成するには

  1. サーバーの全体管理 Web サイトをホストするサーバーで、サーバーの全体管理を開きます。

  2. [アプリケーション構成の管理] セクションで、[サービス アプリケーションの管理] をクリックします。

  3. リボンの [新規] をクリックし、[Search Service アプリケーション] をクリックします。

  4. [新しい Search Service アプリケーションの作成] ページの [名前] で、既定値をそのまま使用するか、または Search Service アプリケーションの新しい名前を入力します。

  5. [Search Service アカウント] で、ファームの既定値をそのまま使用するか、Search Service 用の新しいアカウントを作成します。ファーム アカウントの詳細については、「管理アカウントおよびサービス アカウント (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

    セキュリティ メモSecurity Note
    Search Service 用に新しいアカウントを作成することをお勧めします。既定のアカウントをそのまま使用した場合、高い特権を持つファーム管理者アカウントを Search Service が使用することになります。これはお勧めできません。この場合、既定で Search Service アカウントが使用されるコンテンツ アクセス アカウントによって、コーパス内のすべての下書きおよびヘルプ ファイルがクロールされ、すべてのコンテンツが検索結果に表示されるためです。
  6. [Search Administration Web Service のアプリケーション プール] で、既定値 ([新しいアプリケーション プールを作成する]) をそのまま使用し、アプリケーション プールの名前を入力します。

  7. [検索クエリおよびサイト設定 Web サービスのアプリケーション プール] で、Search Administration Web Service 用に作成したのと同じアプリケーション プールを使用します。[既存のアプリケーション プールを使用する] をクリックし、ドロップダウン リストでプール名をクリックします。

  8. [OK] をクリックします。

Search Service アプリケーションを作成すると、サーバーの全体管理 Web サイトをホストするサーバー上で検索管理コンポーネントおよびクロール コンポーネントが構成されたトポロジとなります。次の手順では、クエリ コンポーネントを Web 層のサーバーに移動します。クロールおよびプロパティ ストア (クエリ) データベースは、SharePoint Server ファーム用として指定された SQL Server インスタンス上で準備します。

重要

検索管理コンポーネントは別のサーバーには移動できません。Search Service アプリケーションが作成されたサーバーに置かれます。検索管理コンポーネントの数はファームごとに 1 つのみです。

クエリ コンポーネントを Web サーバーに移動するには

  1. サーバーの全体管理のホーム ページで、[サービス アプリケーションの管理] をクリックします。

  2. [サービス アプリケーション] ページで、[Search Service アプリケーション] をクリックします。

  3. [検索管理] ページの [検索アプリケーションのトポロジ] セクションで、[変更] をクリックします。

  4. [Search Service アプリケーション Search Service アプリケーションのトポロジ] ページの [インデックスのパーティション] セクションで、[クエリ コンポーネント 0] をクリックし、[プロパティの編集] をクリックします。

  5. [クエリ コンポーネントの編集] ページで、[サーバー] ドロップダウン リストからいずれかのフロントエンド Web サーバーを選択し、[OK] をクリックします。

  6. [Search Service アプリケーション Search Service アプリケーションのトポロジ] ページの [インデックスのパーティション] セクションで、[クエリ コンポーネント 0] をクリックし、[ミラーの追加] をクリックします。

    注意

    クエリ コンポーネントのミラーとは、インデックス パーティションのレプリカを別のサーバーに作成したものです。ここでは、いずれかのフロントエンド Web サーバーに作成します。

  7. [ミラー クエリ コンポーネントの追加] ページの [サーバー] ドロップダウン リストで、[クエリ コンポーネントの編集] ページで指定したフロントエンド Web サーバーを選択し、[OK] をクリックします。

  8. 上の手順を繰り返し、2 番目のフロントエンド Web サーバーを、クエリ コンポーネントおよびそのミラーのホストとして構成します。

サイトを作成する

展開のこのフェーズでサイトを作成するには、Web アプリケーションとサイト コレクションを作成する必要があります。サーバーの全体管理を使用して Web アプリケーションを作成し、その Web アプリケーションに関連付けられたトップレベルの Web サイトを作成するには、次の手順を使用します。

Web アプリケーションを作成するには

  1. サーバーの全体管理のホーム ページで、[アプリケーション構成の管理] セクションの [Web アプリケーションの管理] をクリックします。

  2. リボンの [新規] をクリックします。

  3. [新しい Web アプリケーションの作成] ページの [認証] セクションで、[クラシック モード認証] チェック ボックスをオンにします。

  4. [IIS Web サイト] セクションで、[新しい IIS Web サイトを作成する] をクリックします。

  5. [ポート] の既定値をそのまま使用するか、新しいポート番号を入力します。

  6. [パス] ボックスの既定値は変更しません。

  7. [セキュリティの構成] セクションで、認証プロバイダーの [NTLM] をクリックします。

  8. [アプリケーション プール] セクションで、[新しいアプリケーション プールを作成する] をクリックします。

  9. [構成可能] をクリックします。

  10. ドロップダウン リストから管理アカウントを選択するか、[新しい管理アカウントの登録] をクリックします。

  11. データベース名と認証] で、[Windows 認証 (推奨)] をクリックします。

  12. [サービス アプリケーションの接続] で、[編集する接続グループ] ドロップダウン リストを表示し、[カスタム] をクリックし、[Search Service アプリケーション] をクリックします。

  13. [カスタマー エクスペリエンス向上プログラム] で、[はい] をクリックします。

  14. [OK] をクリックします。

サイト コレクションを作成するには

  1. サーバーの全体管理のホーム ページの [アプリケーション構成の管理] セクションで、[サイト コレクションの作成] をクリックします。

  2. [Web アプリケーション] セクションで、表示されている名前が、前の手順で作成した Web アプリケーションの名前と同じであることを確認します。同じでない場合は、ドロップダウン リストの横の矢印をクリックし、表示されるメニューの [Web アプリケーションの変更] をクリックします。

  3. [Web アプリケーションの選択] ページで、作成した Web アプリケーションの名前をクリックし、[OK] をクリックします。

  4. [タイトルと説明] セクションで、サイト コレクションのタイトルと説明を入力します。

  5. [Web サイトのアドレス] セクションで、[URL] ドロップダウン リストにスラッシュ (/) を入力し、[/sites/] を選択します。

  6. [テンプレートの選択] セクションで、[グループ作業] タブをクリックし、[チーム サイト] をクリックします。

  7. [サイト コレクションの管理者] セクションに、ユーザー ログオンを DOMAIN\username の形式で入力します。

  8. [サイト コレクションの代理の管理者] セクションに、ユーザー ログオンを DOMAIN\username の形式で入力します。

  9. [クォータ テンプレート] セクションで、既定の設定を使用します。

  10. [OK] をクリックします。

サイト コレクションが作成されると、[トップレベル サイトが作成されました] ページが表示されます。新しいサイトへのリンクをクリックします。認証ダイアログ ボックスが表示される場合は、サイト管理者のログオンを DOMAIN\username の形式で入力します。

注意

この新しいサイトは、Web 層内のサーバーに自動的に展開されます。

コンテンツ ソースを追加し、検索クロールのスケジュールを構成する

最後の手順では、検索のコンテンツ ソースを指定し、最初のクロールおよび増分クロールのスケジュールを構成します。

次の手順を使用して、コンテンツ ソースを追加し、クロールのスケジュールを構成します。この手順ではクロールの構成に既定のコンテンツ ソースを使用しますが、各自の環境では別のコンテンツ ソースを選択することもできます。

コンテンツ ソースを追加してクロールのスケジュールを構成するには

  1. [サーバーの全体管理] ホーム ページで、[アプリケーション構成の管理] セクションの [サービス アプリケーションの管理] をクリックします。

  2. [サービス アプリケーション] タブで、[Search Service Application] をクリックします。

  3. [検索管理] ページの [クロール] セクションで、[コンテンツ ソース] をクリックします。

  4. [コンテンツ ソースの管理] ページで、使用可能なコンテンツ ソースとして、ローカルの SharePoint サイトが表示されています。既存のソースのクロールを構成するか、または [新しいコンテンツ ソース] をクリックしてコンテンツ ソースを追加します。

    注意

    この記事では、クロールの構成に既定のソースを使用します。

  5. [ローカルの SharePoint サイト] をクリックします。

  6. [コンテンツ ソースの編集] ページの [フル クロール] セクションで [スケジュールの作成] をクリックします。

    [スケジュールの管理] ページで、使用するスケジュールの種類とスケジュール設定を構成します。

  7. [コンテンツ ソースの編集] ページの [増分クロール] セクションで [スケジュールの作成] をクリックします。

    [スケジュールの管理] ページで、使用するスケジュールの種類とスケジュール設定を構成します。

  8. [このコンテンツ ソースのフル クロールを開始] をクリックします。

  9. [OK] をクリックします。

インストール後の手順

SharePoint Server 2010 のインストールが終了すると、ブラウザー ウィンドウに、新しい SharePoint サイトのサーバーの全体管理 Web サイトが開きます。ここでサイトへのコンテンツの追加またはカスタマイズを開始できますが、まず SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを使用して、次の管理タスクを実行することをお勧めします。

  • 送信メールを構成する 簡易メール転送プロトコル (SMTP) サーバーからサイト ユーザーに電子メールによる警告を送信し、サイト管理者に通知を送信するように送信電子メールを構成できます。送信する警告に表示される "差出人" アドレスと "返信" アドレスの両方を構成できます。詳細については、「送信メールを構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

    注意

    SharePoint サイトが受信メールを受信およびアーカイブできるように、受信メールを構成できます。ただしこの作業は、ファームの初期展開と構成が完了した後で開始することをお勧めします。詳細については、「受信メールを構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

  • モバイル アカウントを構成する   SharePoint から自分やサイト ユーザーの携帯電話にテキスト メッセージ (SMS) の警告が送信されるようにモバイル アカウントを構成できます。詳細については、「モバイル アカウントを構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。