ツールボックスIT プロのための新製品
Greg Steen
データを移動する
SQL Examiner Bundle
DBA、開発者、オペレーション スペシャリスト、あるいはさまざまな職務を兼ね備える人など、組織における役割は何であれ、SQL Server™ を扱うのであれば、おそらく環境間でデータを移動し、データの整合性とデータ構造が損なわれていないことを確認する必要があったことでしょう。もちろん、SQL Server には多くのレプリケーションと同期機能が組み込まれていますが、QA データベースが開発データベースと完全に一致するかどうかを確認するには、時間と手間を省く TulaSoft の SQL Examiner Bundle のようなツールが大きな効果を発揮します。
このアプリケーションでは、マウスを数回クリックするだけで、2 つのデータベース インスタンス間のデータベース構造またはデータ自体の不一致を検出します。ユーザーは、単にアプリケーションでチェックするデータベースを指定するだけです。名前から推測されるとおり、SQL Examiner Bundle には SQL Examiner および SQL Data Examiner という 2 つのアプリケーションがひとまとめになっています。SQL Examiner ではデータベースの構造を確認し、SQL Data Examiner ではすべてのデータを確認してあらゆる違いを表示します。
SQL Examiner では、テーブルや保存されているプロシージャからフルテキスト カタログや XML スキーマ コレクションに至るまで、データベース インスタンスのすべてを確認し、比較します。SQL Server 2005 を使用している場合は、共通言語ランタイム (CLR) アセンブリも比較できます。データベースの比較が終わると、同期するデータベース オブジェクトと同期方向を選択できます。
SQL Examiner でデータベースを確認し、比較する(画像を拡大するには、ここをクリックします)
アプリケーションの非常に優れた機能は、オブジェクトを作成する SQL スクリプトを生成し、その生成されたスクリプトにデータベース間の違いを表示することです。ターゲット データベースの構造の作成時に作成スクリプトまたは移行スクリプトが失敗した後にエラーを表示するには、優れた手段です。(「しまった、ここにクラスタ化インデックスが必要だったんだ。」) 生成されたスクリプトを個別に実行したり、後で実行するようにこれらのスクリプトを保存したりすることもできます。単純に同期ボタンをクリックすれば、アプリケーションがすべての作業を実行してくれます。
別の優れた機能として挙げられるのは、オブジェクトのコメント、トリガ、インデックス、拡張プロパティなど、比較対象に例外を追加するオプションです。構造の比較を確認した後は、SQL Data Examiner でデータを調べ、不一致を確認します。どのテーブルを比較するかだけでなく、指定されたテーブルのどの列を比較するかも選択できます。データ テーブルの比較が完了すると、どの行が一致し、どこに違いがあり、何が 1 つのデータベースに存在し、他にはないかを確認することができます。
SQL Examiner と同様、SQL Data Examiner でも、ボタンをクリックしてテーブルを同期するか、どのデータを転送するかと転送方向を選択することができます。2 つのアプリケーションでは、セットアップをプロジェクトとして保存できるため、毎回タスクを再作成する必要はありません。各アプリケーションは個別購入できますが、自分の経験からいって、両方とも手に入れたいものでしょう。
価格 : 299.95 ドル (1 ユーザー ライセンスごと)
重複ファイルを検索する
zsDuplicateHunter (Professional Edition)
デスクトップ管理を担当する人であれば、誰しもユーザーのマシンの「空き容量不足」に遭遇したことがあるでしょう。調査をしてみると、ユーザー ベースのファイル保存用のネットワーク接続ストレージ (NAS) システムにバックアップが行われていても、ユーザーは編集を行うたびに文書のコピーを保存していたことがわかります。または、ログ サーバーのバッチ プロセスで大きなログが複製され、割り当てられているすべてのサーバー容量を消費していることもあります。これらの問題は、Windows®、Linux、または Mac OS X で実行できる Java ベースの重複検出アプリケーション、zsDuplicateHunter Professional Edition で解決できる可能性があります。
このアプリケーションでは、ドライブ、ディレクトリ、またはネットワーク共有を簡単に検索して、重複の可能性を検出することができます。名前の比較だけに留まらないこのアプリケーションでは、ファイル サイズ、ファイル チェックサム、さらにはファイルのダイジェスト計算別にファイルをまとめて、クリーンアップするファイルが実際に異なることを確認できます。さらに、重複ファイルを永久的に削除する必要はありません。万が一のために、すべてのマークした重複ファイルを指定したフォルダに移動することができます。
別の優れた機能として挙げられるのは、"Keep Files in this Folder, Delete Duplicates Elsewhere" オプションにより、クリーンなソース ディレクトリを選択して、ディスク上に存在する可能性のある他のすべてのものを削除できることです。検索結果では、ファイルをダブルクリックして関連するファイル ビューアでファイルを開いたり、並べ替えを行ったり、ファイルを選択して望みどおりの結果を得ることもできます。IT プロのための優れた機能により、重複を検索しながら、アプリケーションが占めるメモリの量を調整することができます。追加保護機能として、隠れたファイルまたはシステム ファイルの検索を無効にして、削除すべきではないファイル、またはオペレーティング システムか別のアプリケーションにより管理されるファイルの削除を防ぐこともできます。
Professional Edition には、検索結果セットに対する詳細なフィルタも提供されており、正規表現を適用して削除するファイルを的確に検出できます。
価格 : 39.95 ドル (1 ユーザー ライセンスごと)
アプリケーションを携帯する
MojoPac
別の環境に移動したときに、お気に入りのアプリケーションとデスクトップ設定を利用したくてもできない場合、または誰かのデスクトップを使用するときに自分が使った形跡を残したくない場合には、RingCube Technologies の MojoPac を検討してみてはいかがでしょう。
変わった名前であることはさておき、MojoPac により、USB ハード ドライブ、Zune や iPod などの USB 2.0 でホスト システムに接続可能なパーソナル メディア デバイス、さらには十分な記憶領域を備えた携帯電話に設定とアプリケーションを携帯して、あらゆる Windows XP システム (Home、Professional、Media Center、または Tablet) で使用することができます。この記事の執筆時点では、Windows Vista™ と Windows 2000 ホストはサポートされていないものの、製品 Web サイトのドキュメントによれば、これらの OS に対応するためのアップグレードがまもなく利用できるようになるということです。
MojoPac で設定を携帯する(画像を拡大するには、ここをクリックします)
現在、MojoPac にはホスト システムの管理者権限が必要になるものの、開発中の 2.0 バージョンでは、一部のユーザー モードに対するサポートが追加されます。このツールは基本的に、ホスト OS と記憶装置の間で干渉を実行するもので、アプリケーションを携帯装置にインストールした後に初めて起動すると、初期 Windows アカウントのセットアップをトリガし、MojoPac ユーザーの個人設定を MojoPac 装置に設定します。
起動が完了すると、画面上部のツールバー (最小化可) をクリックするだけで簡単にホスト システムと Mojo システムを切り替えることができます。Mojo 装置へのアプリケーションのインストールは、MojoPac がアクティブな状態で通常通りに行います。既定のディレクトリへのインストールに関する Readme 文書の大きな警告に注意する限り、問題なく使用することができます。
全般的に見て、MojoPac は他の場所で自分の設定を使用することを願う IT プロにとって貴重な資産となる可能性を持っています。たとえば、MojoPac にすべてのシステム ユーティリティ、パケット スニッファ、トラフィック モニタを用意しておけば、組織のあらゆる PC からトラブルシューティングを行うことができ、使った形跡を残すこともありません。
価格 : 49.99 ドル (1 ユーザー ライセンスごと)
ブック レビュー
Administrator’s Guide to SQL Server 2005
IT 業界では、SQL Sever 2005 により提供される機能の潜在能力と幅を理解する人が益々増えています。広範な XML データ サポートから SQL Server Integration Services (SSIS)、SQL Server 2005 Service Broker にいたるまで、このアプリケーションにより多くの有益な機能強化が得られます。アップグレード パスの計画または SQL Server 2005 インスタンスの管理をサポートするために、Buck Woody は Administrator’s Guide to SQL Server 2005 (Addison-Wesley Professional、2006 年) という優れたリファレンス ガイドを執筆しました。
本書では、新しいサーバー プラットフォームに応用できる実用的な管理手順を、(発売されているその他の多くのリファレンスとは異なり) 簡潔に解説しています。本書は、アプリケーションのニーズに合わせてインフラストラクチャを適正なサイズにすることに関するセクションと、異なるシナリオに適した SQL Server のバージョンに関するガイドから始まっています。ここは、回避可能なシステムのパフォーマンス ボトルネックを引き起こさないようにインフラストラクチャを構築する方法に関する知識も得られます。
その後には、強化された SQL Server Profiler と新しい SQL Server Management Studio など、SQL Server により提供される各種ツールについて解説されています。さらに、メンテナンスと自動化タスクを詳しく調べ、サーバーのプロファイリングに基づいて成長計画を立てる方法と実装に適したメンテナンス計画を立てる方法についても確認することができます。
セキュリティに関する章では、OS と SQL Server インスタンスによりネットワークとハードウェアからシステムのセキュリティを保護する方法について検討しています。ここでは、新しいプラットフォームにより提供される追加暗号化、証明書、およびキー管理サービスについて確認することもできます。
別の章では、実装ニーズに応じてシステムの可用性を高めるためのメカニズムについて説明しています。稼働時間に対する要求に応えるための手段として、クラスタ化、データベース ミラーリング、レプリケーション、およびログ配布が検討されています。そして、物理的に性質が異なるインフラストラクチャのオーバーヘッドを起こすことなく、高可用性を提供するために、バーチャル化が優れた手段となっていますが、本書では、Microsoft Virtual Server を使用して 2 ノードのクラスタをセットアップする方法をステップごとに解説しています。
SSIS に関する章では、新しいツール (DTS よ、さようなら) を使用して、抽出、変換、および読み込み (ETL) 機能を開発および展開する方法についてだけでなく、サービスを使用して監視、電子メール通知、およびバックアップの各タスクを作成する方法についても解説しています。
最後のいくつかの章では、新しい SQL Server プラットフォームにより提供される Reporting Service と Analysis Service について詳しく説明しています。ここでは、レポートの設計と作成、レポート システムの管理、および分析サービスの展開の維持に必要な事項について触れています。
全般的に見て、Administrator’s Guide to SQL Server 2005 は、SQL Server 2005 の管理、監視、およびアップグレードについて素早く学ぶための優れた手段です。
価格: 49.99 ドル。
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