編集長から印刷物の消滅

Joshua Hoffman

印刷物は消滅しました。完全には消滅していないとしても、ほぼ消滅したと皆さんもお思いでしょう。現在は無限の情報があり、それらの情報はさまざまな形で、いつでもどこからでも、無数の優れたデバイス上で入手できます。このような時代に、のりでくっつけられた紙の束がどこに存在できるというのでしょう。そのような時代はもう終わったのではないでしょうか。雑誌や新聞はスミソニアンの機関にお任せしましょう。そうすれば、圧縮された木とインクを持ち歩かなくてはならなかった時代がどうだったかについて、いつの日か感傷に浸れるでしょうから。

少し芝居がかっているでしょうか。そうですね。でも、おわかりだと思いますが、私はこの考えとは正反対の意見を持っています (これは、マイクロソフトでの自分の職を確保するためだけではありません。マイクロソフトでは多くのことを実現できるのです)。私は、印刷物が簡素であるにもかかわらず (または、おそらく簡素であるために)、信じられないほど深みのある優れたエクスペリエンスを提供するという考えを固く信じています。長文の記事を読み始めるときは、コンピュータの画面を見るのではなく、必ず印刷物を手に取ります。私にとっては、単に印刷物の方が魅力的なのです。古臭い考え方でしょうか。そうかもしれませんが、読者調査によると 9 割の方が同じように感じています。

なにも現実から目を背けましょうと提案しているのではありません。私はかなりのオタクで、テクノロジが大好きです。でも、TechNet Magazine などの出版物は、オンライン、オフライン、紙そのものなど、さまざまな形式で総体的なエクスペリエンスを提供することが可能であり、またそうあるべきです。もちろん、Mark Russinovich の長くて難しい技術的な記事を読む場合は、印刷されたものを読みたいと考えます。ただし、Mark の講演を聞いたり、彼が説明する技術のデモンストレーションを見たりすることも有益だと考えています。

この考えは、TechNet Magazine の基本理念となっています。毎月雑誌を発行することにも誇りを持っていますが、これまでに発行した雑誌に記載されているコンテンツは、すべてインターネット上でも公開されています。そして近いうちに、インターネット上で提供されている独特なプラットフォームを利用してご覧いただけるコンテンツをさらに増やす予定です。たとえば、先月号の記事では、Don Jones の Windows PowerShell コラムでスクリーンキャスト シリーズをスタートしました。このスクリーンキャスト シリーズによって、Don がその月のコラムのトピックについて説明しているビデオを視聴できるようになりました。また、TechNet Magazine Web サイトでは、新たに持続可能なコンピューティングに関するコラムも公開されます。このコラムでは、IT が環境に与える影響や、IT プロフェッショナルが責任ある地球市民になるために何ができるかを専門に扱っています。

いつものお願いですが、これまでと同様に TechNet Magazine を優れたメディア エクスペリエンスとして提供していくためには、皆さんからのフィードバックが非常に重要です。ぜひ tnmag@microsoft.com (英語のみ) までご意見およびご感想をお寄せください。

—Joshua Hoffman

**次のマイクロソフト技術支援スタッフに心より感謝します。**Ed Banti、Avronil Bhattacharjee、Nino Bilic、Mai-lan Tomsen Bukovec、Eric Charran、Elden Christensen、Trina Gorman、Scott Landry、Michael Murgolo、Sanjeev Nair、Hugh Pyle、Amritansh Raghav、Jez Sadler、Jim Truher

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