Trend Micro の InterScan のスレッド数が少ない

[このトピックの目的は、Exchange Server アナライザ ツールが提起した特定の問題に取り組むことです。解決策を適用する対象は、Exchange Server アナライザ ツールを実行し、その特定の問題が発生しているシステムに限定する必要があります。無料でダウンロードして入手できる Exchange Server アナライザ ツールは、トポロジ内の各サーバーから構成データをリモートで収集し、データを自動的に分析します。生成されるレポートには、構成上の重要な問題点、潜在的な問題点、および製品の各種設定で既定値以外のものが、詳細に記載されます。これらの推奨事項に従うことにより、パフォーマンス、スケーラビリティ、信頼性、およびアップタイムの向上を達成できます。このツールの詳細、または最新バージョンのダウンロードについては、「Exchange Server ベスト プラクティス アナライザ ツール バージョン 2 のダウンロード」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=34707) を参照してください。]  

トピックの最終更新日: 2009-09-29

Microsoft® Exchange Server アナライザ ツールは、次のレジストリ エントリを読み取り、MaxScanningThreadCount の値を判断します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\TrendMicro\ScanMail for Exchange\RealTimeScan\ScanOption

MaxScanningThreadCount レジストリ値は、InterScan for Exchange がスキャンのために作成できるスレッドの最大数を表します。既定値は 12 です。

Exchange Server アナライザは次のレジストリ エントリを読み取り、Virus Scanning API (VSAPI) メッセージ スキャンが有効になっているかどうかも判断します。

HKLM\System\CurrentControlSet\Services\MSExchangeIS\VirusScan\Enabled

Enabled の値が 1 の場合は、VSAPI スキャンが有効になっていることを示します。値が 0 の場合は、VSAPI スキャンが有効になっていないことを示します。

さらに、Exchange Server アナライザは、Win32_ComputerSystem Microsoft WMI (Windows® Management Instrumentation) クラスに対してもクエリを実行し、次のことを判断します。

  • NumberOfLogicalProcessors プロパティが WMI に存在する場合、Exchange Server アナライザは NumberOfLogicalProcessors の現在の値を判断します。NumberOfLogicalProcessors は、コンピュータ内の論理プロセッサ数を返します。このプロパティは Windows Server 2008 で使用可能です。既定では、NumberOfLogicalProcessors は Windows Server 2003 では使用できません。Microsoft サポート技術情報の文書番号 932370「ハイパースレッディング対応の物理プロセッサの数または物理的なマルチコア プロセッサの数が誤ってでは、Windows Server 2003 で報告されます。」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=3052&kbid=932370) に記載されている修正プログラムを使用すると、NumberOfLogicalProcessors プロパティが Windows Server 2003 に追加されます。
  • NumberOfLogicalProcessors プロパティが存在しない場合、Exchange Server アナライザは NumberOfProcessors の現在の値を判断します。Windows Server 2008 では、NumberOfProcessors は物理プロセッサ数だけを返します。既定では、Windows Server 2003 では、NumberOfProcessors は論理プロセッサ数を返します。

戻り値は、コンピュータに搭載されているプロセッサの数を表し、物理プロセッサと論理プロセッサの両方を含んでいます。Intel のハイパースレッディング テクノロジを使用すると、物理プロセッサを 2 つの論理プロセッサに分割することができます。

また、Exchange Server アナライザは Active Directory® ディレクトリ サービスに対してクエリを実行し、オブジェクト クラスが msExchPrivateMDB であるオブジェクトの数も判断します。これらのオブジェクトの数は、この Exchange Server コンピュータに格納されているメールボックス ストアの数を表します。

MaxScanningThreadCount の値が、VSAPI スキャンが有効になっている Exchange Server コンピュータでの計算値 (2 x プロセッサ数 + 1) + 3 + (メールボックス ストアの数) より小さいことが検出されると、警告が表示されます。

note注 :
ハイパースレッディングが有効な場合、論理プロセッサ数の値は物理プロセッサの数の 2 倍になります。複数の物理プロセッサを持つシステムと、物理プロセッサと論理プロセッサの両方を持つシステムには、上の式を当てはめることをお勧めします。

この警告は、MaxScanningThreadCount レジストリ値が、使用中の環境に合わせて最適化されていない可能性があることを示します。この値は、少なくとも、使用する Exchange サーバーに設定した添付ファイル サイズの制限値と同等の値にする必要があります。関連するレジストリ値の詳細については、「Trend Micro の InterScan のスレッド プール数が少ない」を参照してください。

important重要 :
この文書には、レジストリの編集に関する情報が含まれています。レジストリを編集するには、問題発生時にレジストリを復元する方法を理解している必要があります。レジストリの復元方法の詳細については、Regedit.exe または Regedt32.exe のヘルプで、「レジストリを復元する」を参照してください。

この警告を修正するには

  1. Regedit.exe や Regedt32.exe などのレジストリ エディタを起動します。

  2. 次の場所に移動します。HKLM\Software\TrendMicro\ScanMail for Exchange\RealTimeScan\ScanOption

  3. 右側のペインで、[MaxScanningThreadCount] をダブルクリックします。

  4. Exchange Server アナライザによって推奨された値を入力します。

  5. レジストリ エディタを終了し、ScanMail_RealTimeScan サービスと Microsoft Exchange Information Store サービスを再開して、変更を有効にします。

レジストリを編集する場合、およびレジストリを編集する方法を詳しく知りたい場合は、Microsoft サポート技術情報の文書番号 256986「Microsoft Windows レジストリの説明」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=3052&kbid=256986) を参照してください。

ハイパー スレッディング テクノロジの詳細については、Intel の Web サイトを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

note注 :
Web アドレスは変更される場合があるため、ここで紹介した Web サイトに接続できないことがあります。