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外部コネクタについて

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2011-01-26

外部コネクタは、Exchange Server 2010 Microsoft が実行され、ハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピューターにのみインストールできます。外部コネクタは、主要なトランスポート メカニズムとして SMTP を使用しないローカルのメッセージング サーバーに対してメッセージを送信するために、ドロップ ディレクトリを使用します。

外部コネクタの概要

Exchange 2010 ハブ トランスポート サーバーでは、メッセージの送信に SMTP を使用しない外部ゲートウェイ サーバーにメッセージを配信するために、外部コネクタが必要です。外部ゲートウェイ サーバーの例としては、サード パーティの FAX ゲートウェイ サーバーがあります。外部コネクタは、ハブ トランスポート サーバーから外部ゲートウェイ サーバーへの送信接続を制御します。送信メッセージは、ハブ トランスポート サーバー上のドロップ ディレクトリ、またはリモート サーバー上のネットワークのファイル共有内のドロップ ディレクトリに格納されます。各外部コネクタは専用のドロップ ディレクトリを使用します。外部ゲートウェイ サーバーは、その外部コネクタ用に指定されているドロップ ディレクトリからメッセージを取得するように構成される必要があります。

ハブ トランスポート サーバー上で作成した外部コネクタは Active Directory 内に保存され、組織内のすべてのハブ トランスポート サーバーから利用できます。Active Directory では、外部コネクタは接続コンテナー内のオブジェクトとして作成されます。組織内のハブ トランスポート サーバーが外部コネクタ上に構成されたアドレス スペースにメッセージをルーティングすると、メッセージはその外部コネクタ用の送信元ハブ トランスポート サーバーに配信され、送信先ドメインに中継されます。外部コネクタには、送信元サーバーとして組織内の複数の異なるハブ トランスポート サーバーを指定できます。これにより、外部コネクタのフォールト トレランスを実現できます。外部コネクタが含まれているハブ トランスポート サーバーの 1 つが利用できなくなると、この外部コネクタが担当するアドレス スペースに発信されるメッセージは、他の定義済みハブ トランスポート サーバーの中で利用可能ないずれかを使用して中継されます。このフォールト トレランスを実現するには、その外部コネクタの送信元サーバーとして指定されたすべてのハブ トランスポート サーバーが外部コネクタによって指定されているドロップ ディレクトリを必ず利用できる必要があります。

外部ゲートウェイ サーバーは、ハブ トランスポート サーバー上の再生ディレクトリを使用して Exchange 2010 組織にメッセージを送信できます。正しい形式の電子メール メッセージ ファイルを再生ディレクトリにコピーすると、そのメッセージ ファイルが配信のために送信されます。

再生ディレクトリの詳細については、「ピックアップおよび再生ディレクトリについて」を参照してください。

アドレス スペースとコネクタのスコープの利用による外部コネクタ使用方法の定義

外部コネクタのアドレス スペースは、外部コネクタが電子メールをルーティングする受信者ドメインを指定します。SMTP アドレス スペースまたは SMTP 以外のアドレス スペースを指定できます。Exchange 2010 でアドレス スペースを指定するための完全な構文は、以下のとおりです。

<AddressSpaceType>:<AddressSpace>;<AddressSpaceCost>

外部コネクタのスコープを使用して Exchange 組織内の外部コネクタの可視性を制御できます。既定では、作成したすべての外部コネクタは、Exchange 組織のすべてのハブ トランスポート サーバーから使用できます。ただし、同じ Active Directory サイトに存在する他のハブ トランスポート サーバーのみが使用できるように外部コネクタのスコープを制限できます。

コネクタのスコープは、New-ForeignConnector コマンドレットまたは Set-ForeignConnector コマンドレットの IsScopedConnector パラメーターを使用して指定します。このパラメーターの値が $false である場合、Exchange 組織内のすべてのハブ トランスポート サーバーが該当コネクタを使用できます。このパラメーターの値が $true の場合、同じ Active Directory サイトのハブ トランスポート サーバーのみが該当コネクタを使用できます。

外部コネクタ DSN の処理

外部コネクタによって処理されるアドレスに対して送信されるメッセージに配信確認要求が付加されている場合、受信者のメッセージング サーバーで配信確認要求を正しく処理できないときに、送信者にその旨が通知される必要があります。中継配信状態通知 (DSN) は、受信者のメッセージング システムが配信確認要求を転送できないことを送信者に通知します。既定では、中継 DSN メッセージは、外部コネクタによって処理されているアドレス スペースに送信されるメッセージに対しては生成されません。DSN メッセージは RFC 1894 で定義されています。DSN メッセージの詳細については、「配信状態通知の管理」を参照してください。

配信エージェント コネクタ

Exchange 2010 には、配信エージェント コネクタと呼ばれる新機能が導入されています。これは、SMTP プロトコルを使用しない外部システム宛てのメッセージをルーティングするためにも使用されます。メッセージが配信エージェント コネクタにルーティングされると、関連する配信エージェントがコンテンツの変換とメッセージの配信を行います。配信エージェント コネクタでは外部コネクタのキュー管理が可能であるため、ファイル システムの Drop ディレクトリにメッセージを格納する必要はありません。これらによって、外部システムへのメッセージ配信に対する制御が強化されます。詳細については、「配信エージェントについて」を参照してください。

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