Outlook Web App の最大メッセージ サイズを構成する
適用先 : Exchange Server 2010
Outlook Web App を使用して大きなメッセージを送信できるように、クライアント アクセス サーバー上の Web.config ファイルを編集できます。Outlook Web App は ASP.NET を使用するアプリケーションであるため、ASP.NET の設定によって影響を受けます。
Web ブラウザーがクライアント アクセス サーバーに発信できる最大データ量を決定する ASP.NET の設定は、maxRequestLength です。maxRequestLength の設定は、Web.config ファイル内にあります。メールボックスの送信の最大メッセージ サイズの設定が maxRequestLength の設定よりも大きな値になっている場合、Outlook Web App から送信されるメッセージ サイズが maxRequestLength の値を超えると、ユーザーを混乱させるようなエラーが発生します。これを回避するには、組織内のメールボックスで最も大きな最大送信サイズ以上になるように、maxRequestLength を構成する必要があります。
状況とそれに関連する警告
ユーザーが最大メッセージ サイズまたは maxRequestLength を超えるメッセージを作成または送信しようとすると、Outlook Web App で警告が表示されます。警告に表示される内容は、警告が生成された状況によって異なります。
- ユーザーが最大メッセージ サイズを超える添付ファイルをアップロードしようとすると、アップロードのダイアログ ボックスに次のエラー メッセージが表示されます。"添付ファイルが添付ファイルの最大値を超えています。"
- ユーザーが ASP.NET の MaxRequestLength より大きな 1 つ以上の添付ファイルをアップロードしようとすると、メッセージ内の情報バーに次のエラー メッセージが表示されます。"添付できるサイズの最大値である <サイズ制限値> MB を超えているため、ファイル <ファイル名> は添付されませんでした。"
- ユーザーが複数のファイルを添付する場合、各ファイルは最大メッセージ サイズまたは maxRequestLength よりもサイズが小さいものの、すべてのファイルを合計すると最大メッセージ サイズ以上になるとき、[送信] をクリックすると、Outlook Web App でメッセージ フォームのバナーとして次のメッセージが表示されます。"このメッセージを送信することができませんでした。許可されている最大サイズを超えています。"
- 単一添付ファイルに対する既定の添付ファイルのサイズ制限は 10 MB です。
Outlook Web App からのファイルへのアクセスに関連する他の管理タスクについては、「Outlook Web App のファイルとデータへのアクセスの管理」を参照してください。
メモ帳を使用して maxRequestLength 値を変更する
この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「クライアント アクセス許可」の「テキスト エディター」。
- クライアント アクセス サーバー上で Outlook Web App の Web.config ファイルを見つけます。既定の場所は、<ドライブ>\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V14\ClientAccess\Owa です。
- ファイルのバックアップ コピーを作成します。
- メモ帳などのエディターを使用して元のファイルを開きます。インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャーを使用して Web.config ファイルを編集しないでください。
- maxRequestLength を検索し、目的の値に変更します。値は KB 単位で格納されます。既定の値は 30000 です。次の例では、Web.config ファイル内の maxRequestLength の値を示しています。
<httpRuntime maxRequestLength="30000" />
- ファイルを保存して閉じます。
注意 : |
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Web.config ファイルを変更する前に、ファイルのコピーを作成し、安全な場所に格納してください。 |
その他のタスク
メッセージの最大サイズを設定した後で、次の操作も実行できます。