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Exchange Server データベース ユーティリティ ガイド

 

データベースが破損または損傷している場合は、Eseutil を使用して、データをバックアップから復元したり修復したりすることができます。Eseutil は、特定のストレージ グループ内の、インフォメーション ストアに関連付けられた Extensible Storage Engine (ESE)、データベース (.edb) ファイル、ストリーミング (.stm) ファイル、およびログ (.log) ファイルを操作するコマンド ライン ユーティリティです。Eseutil は、Exchange Server 2000 および Exchange Server 2003 の C:\Program Files\Exchsrvr\Bin フォルダに格納されています。このツールは、コマンド ラインから一度に 1 つのデータベースに対して実行できます。また、Exchange Server 5.5、Exchange Server 2000、および Exchange Server 2003 で、修復、オフラインでの最適化、整合性チェックなどの各種のデータベース タスクを実行するために使用できます。最も一般的な Eseutil スイッチを次の表に示します。

note注 :
Microsoft Exchange Server データベース ユーティリティに関するガイド (英語ページの可能性があります)をダウンロードして、印刷するか、またはオフラインで参照してください。

Eseutil の修復モードを使用すると、破損または損傷したデータベースを修復できるのに対して、回復モードと復元モードではトランザクション ログ ファイルをデータベースに再生できます。ファイル ヘッダー ダンプ モードを使用すると、データベースとトランザクション ログを関連付け、これらのファイルに関するその他の情報を判断できます。チェックサム モードを使用すると、データベースのファイル整合性を検証できます。ファイル コピー モードは、大きなファイルを非常に高速にコピーする場合に有効です。最適化モードを使用すると、オフラインでデータベースを圧縮することができるため、空の領域の削除によってデータベースのサイズを減らすことができます。

このガイドのトピックでは、Eseutil 修復ツールの概要、このツールを使用できるシナリオ、各種のモードとこれらのモードで Eseutil を実行する方法について説明した後、一般的な Eseutil エラーのトラブルシューティングに役立つ情報を紹介します。一般的な Eseutil エラーの詳細については、「一般的な Eseutil エラーのリファレンス」を参照してください。

Eseutil のモード スイッチ 説明

最適化

/D

Eseutil は、データベース ファイルを最適化します。このモードは、空のページやアドホック インデックスのほとんどを破棄することにより、データベース ファイル (.edb) およびストリーミング ファイル (.stm) のディスク上の全体サイズを削減します。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

修復

/P

Eseutil は、オフライン データベース内の破損したデータベース ページを修復しますが、修復できないページはすべて破棄します。修復モードでは、Eseutil は個々のテーブルを修正しますが、テーブル間の関係の調整は行いません。テーブル間の論理的な関係をチェックするには、ISInteg を使用する必要があります。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

復元

/C

Eseutil は、オンライン バックアップから復元した後、Restore.env ファイルを表示し、ハード リカバリを制御します。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

回復

/R

Eseutil は、トランザクション ログ ファイルを再生またはロール フォワードしてデータベースの内部の整合性を復元するか、またはデータベースの古いコピーを最新の状態にします。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

整合性

/G

Eseutil は、データベースのページ レベルと Extensible Storage Engine (ESE) レベルの論理的な整合性を検証しますが、インフォメーション ストア レベルでのデータベースの整合性は検証しません。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

ファイル ダンプ

/M

Eseutil は、データベース ファイル、トランザクション ログ ファイル、およびチェックポイント ファイルのヘッダーを表示します。また、このモードでは、データベースの領域割り当てとメタデータも表示されます。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

チェックサム

/K

Eseutil は、データベース ファイルおよびストリーミング ファイル内のすべてのページでチェックサムを検証します。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

ファイル コピー

/Y

Eseutil は、非常に大きなファイルの高速なコピーを実行します。

詳細については、以下のトピックを参照してください。

ISInteg

ISInteg ユーティリティは、Eseutil による修復操作の後で最もよく使用されます。また、イベントやエラーによって必要になった場合にも使用できます。いくつかのマイクロソフト サポート技術情報の記事では、特定の問題を解決するために ISInteg の使用が推奨されています。

ISInteg は、データベースのアプリケーション レベルでデータベースの問題を修正します。Eseutil は、ESE レベルでデータベースの問題を修正します。ISInteg は、データベースをメールボックスおよびその中に含まれるアイテムの集合として認識し、メールボックス、フォルダ、アイテム、添付ファイルの間の情報および関係を関連付けたり、修正したりすることができます。

ISInteg は当初、Exchange 開発グループ内のテスタが内部で使用するためのユーティリティとして作成されましたが、その汎用的な有用性のために一般にリリースされました。データベースに対して、独立はしていても相互に関連した複数のテストを実行し、検出した不整合を修正することができます。ISInteg で、データベース内の可能性のある問題をすべて総合的に修正できるわけではありませんが、多くの場合は成功します。ISInteg は、堅牢性と有用性を向上させるために長期にわたって機能が強化されてきました。

詳細情報

データベース回復戦略の詳細については、「データベース回復戦略」を参照してください。

一般的な Eseutil エラーの詳細については、「一般的な Eseutil エラーのリファレンス」を参照してください。

ISInteg ユーティリティの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の文書番号 182081「[XADM] Isinteg ユーティリティの説明」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=3052&kbid=182081) を参照してください。

Exchange データベースの修復および障害回復の詳細については、Exchange Server 2003 の障害回復に関するガイド (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=47570) を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Extensible Storage Engine (ESE) のファイルの種類の詳細については、Extensible Storage Engine ファイルについてのページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=68167) を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。