Trend Micro InterScan の構成 : パフォーマンスが最適化されていない

[このトピックの目的は、Exchange Server アナライザ ツールが提起した特定の問題に取り組むことです。解決策を適用する対象は、Exchange Server アナライザ ツールを実行し、その特定の問題が発生しているシステムに限定する必要があります。無料でダウンロードして入手できる Exchange Server アナライザ ツールは、トポロジ内の各サーバーから構成データをリモートで収集し、データを自動的に分析します。生成されるレポートには、構成上の重要な問題点、潜在的な問題点、および製品の各種設定で既定値以外のものが、詳細に記載されます。これらの推奨事項に従うことにより、パフォーマンス、スケーラビリティ、信頼性、およびアップタイムの向上を達成できます。このツールの詳細、または最新バージョンのダウンロードについては、「Exchange Server ベスト プラクティス アナライザ ツール バージョン 2 のダウンロード」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=34707) を参照してください。]  

トピックの最終更新日: 2006-09-05

Microsoft® Exchange Server アナライザ ツールは、次のレジストリ エントリを読み取り、TempFileThreshold の値を判断します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\TrendMicro\ScanMail for Exchange\RealTimeScan\ScanOption

TempFileThreshold レジストリ値は、メッセージ本文および添付ファイルのスキャンに適用されます。メッセージ本文または添付ファイルのサイズが TempFileThreshold キーで指定した値よりも大きい場合、一時ファイルがディスク上に作成されます。それ以外の場合は、メモリ内に作成されます。TempFileThreshold の既定値は 3,072 KB (3 MB) です。

さらに、Exchange Server アナライザは、Win32_ComputerSystem Microsoft WMI (Windows® Management Instrumentation) クラスに対してもクエリを実行し、TotalPhysicalMemory キーに設定された値を判断します。この値は、コンピュータに実装されたランダム アクセス メモリ (RAM) のバイト数を表します。

また、Active Directory® ディレクトリ サービスに対してもクエリを実行し、次の場所にあるグローバル設定の delivContLength 属性の値を判断します。

CN=Configuration, CN=Services, CN=Microsoft Exchange, CN=<組織名>, CN=Global Settings, CN=Message Delivery

この属性は、受信する SMTP メッセージの最大サイズを表します。

TempFileThreshold の値が、1 GB 以上の RAM を実装した Exchange Server コンピュータで受信可能な最大受信メッセージ サイズの 70% 未満であることが検出されると、警告が表示されます。

この警告は、TempFileThreshold レジストリ値が環境に合わせて最適化されていない可能性があることを示します。この値は、少なくとも、使用する Exchange サーバーに設定した添付ファイル サイズの制限値と同等の値にする必要があります。

note注 :
この文書には、レジストリの編集に関する情報が含まれています。レジストリを編集するには、問題発生時にレジストリを復元する方法を理解している必要があります。レジストリの復元方法の詳細については、Regedit.exe または Regedt32.exe のヘルプで、「レジストリを復元する」を参照してください。

この警告を修正するには

  1. Regedit.exe や Regedt32.exe などのレジストリ エディタを起動します。

  2. 次の場所に移動します。HKLM\Software\TrendMicro\ScanMail for Exchange\RealTimeScan\ScanOption

  3. 右側のペインで、[TempFileThreshold] をダブルクリックします。

  4. 組織内のメッセージの平均サイズと同じ値を KB 単位で入力します。たとえば、メッセージの平均サイズが 10 MB の場合は、「10240」と入力します。

note注 :
この値を増やす場合は、追加のシステム メモリが必要になることがあります。たとえば、ScanningThreads の値を 8 に設定し、TempFileThreshold の値を 10240 に設定する場合、ウイルス スキャンに必要な最小メモリは 80 MB になります (ScanningThreads * TempFileThreshold)。
  1. レジストリ エディタを終了し、ScanMail_RealTimeScan サービスと Microsoft Exchange Information Store サービスを再開して変更を有効にします。

レジストリを編集する場合、およびレジストリを編集する方法を詳しく知りたい場合は、マイクロソフト サポート技術情報の文書番号 256986 の、Microsoft Windows レジストリの説明についてのページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=3052&kbid=256986) を参照してください。