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クラスタ連続レプリケーション用の Windows Server 2003 フェールオーバー クラスタを作成する方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2008-06-12

ここでは、新しいサーバー クラスタ ウィザードまたは Cluster.exe を使用して、クラスタ連続レプリケーション (CCR) 環境内で Microsoft Exchange Server 2007 クラスタ化メールボックス サーバー (CMS) の新しい Microsoft Windows Server 2003 クラスタを作成する方法について説明します。

CCR 環境で CMS が使用する Windows Server 2003 フェールオーバー クラスタを作成する場合、初期クラスタ構成情報をすべて指定する必要があります。ここでは、CCR 環境で Exchange 2007 を展開する前に実行する次の 2 つの手順を説明します。

  • 新しいフェールオーバー クラスタの作成
  • 新しいフェールオーバー クラスタへの 2 番目のノードの追加

開始する前に

以下の手順は、物理ノード上でローカルに実行することも、リモートで実行することもできます。ただし、この手順はクラスタで最初のノードとなるノードで実行することをお勧めします。

この手順を実行するには、使用するアカウントにローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

note注 :
Exchange のインストール中に使用するアカウントに十分な権限がある場合は、インストール完了後にアカウントを変更し忘れる可能性をなくすためにそのアカウントを使用することをお勧めします。

手順

新しいサーバー クラスタ ウィザードを使用して新しいフェールオーバー クラスタを作成するには、次の操作を行います。

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開いて、次のコマンドを実行します。

    Cluster /create /wizard
    
  2. 新しいサーバー クラスタ ウィザードが表示されます。構成を続行するために必要な情報があることを確認し、[次へ] をクリックします。

  3. [ドメイン] ボックスで、クラスタを作成するドメインの名前を選択します。"クラスタ名" フィールドで、クラスタ固有の名前を 15 文字以内の長さで入力し、[次へ] をクリックします。クラスタ名を入力するときはドメイン ネーム システム (DNS) 名前空間の規則に従うベスト プラクティスに従うことをお勧めします。DNS 名前空間の規則の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 254680「DNS 名前空間の計画」を参照してください。

    note注 :
    [ドメイン アクセスが拒否されました] ページが表示された場合は通常、ローカルの管理者アクセス許可を持つドメイン アカウントではないアカウントを使用してローカルにログオンしていることを示しています。この場合は、ウィザードによってアカウントを指定するように求められます。このアカウントは、クラスタ サービス アカウントではありません。適切な資格情報がある場合は、[ドメイン アクセスが拒否されました] ページは表示されません。
  4. [コンピュータの選択] ページで、使用を予定しているコンピュータの名前を確認するか、入力します。[詳細設定] をクリックし、[詳細 (最小限) 構成] を選択して [OK] をクリックします。[次へ] をクリックします。

    note注 :
    コンピュータ名の大文字と小文字は区別されません。
  5. [構成の分析中] ページで、ウィザードはノードを分析して、インストールの問題を引き起こす可能性のあるドメインおよびノードの問題がないかどうかを判断します。警告またはエラー メッセージが表示された場合は、それを確認します。[詳細] をクリックして、警告またはエラー メッセージの詳細を表示します。

    note注 :
    分析が完了すると、ページの最上部にある箇条書きの部分が状態情報のツリーになります。このツリーを展開すると、特定の状態を表示できます。チェック アイコンが付いた項目は無視してかまいません。黄色い三角形のアイコンが付いた項目は警告です。赤いアイコンが付いた項目はブロックの原因になっているエラーであり、修正する必要があります。
  6. すべての確認が正常に完了したら、[次へ] をクリックします。インストールを続行する前に、すべてのエラーを解決してください。

  7. [IP アドレス] ページで、一意の有効なクラスタ IP アドレスを入力し、[次へ] をクリックします。ウィザードは、サブネット マスクを使用して正しいネットワークを選択することにより、クラスタ IP アドレスをパブリック ネットワークに自動的に関連付けます。クラスタ IP アドレスは管理の目的にのみ使用し、クライアント接続には使用しないようにしてください。

  8. [クラスタ サービス アカウント] ページで、クラスタ サービス アカウントのユーザー名とパスワードを入力します。[ドメイン] ボックスでドメイン名を選択し、[次へ] をクリックします。ウィザードによってユーザー アカウントとパスワードが確認されます。

  9. [推奨するクラスタの構成] ページで、[クォーラム] をクリックします。ボックスの一覧から [マジョリティ ノード セット] を選択します。[OK] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  10. [クラスタを作成しています] ページで、クラスタの作成時に表示される警告やエラー メッセージがないかどうかを確認します。警告またはエラーの詳細については、各警告またはエラー メッセージをクリックして展開してください。続行するには [次へ] をクリックします。

  11. [終了] をクリックしてクラスタの形成を完了します。

    note注 :
    物理ディスク リソースが存在している場合は、2 番目のノードをクラスタに追加する前に、それらを手動で削除する必要があります。

サーバー クラスタ ウィザードを使用して 2 番目のノードをフェールオーバー クラスタに追加するには、次の操作を行います。

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開いて、次のコマンドを実行します。

    Cluster <ClusterName> /add /wizard
    
  2. ノードの追加ウィザードが表示されたら、[次へ] をクリックします。

  3. [ドメイン] ボックスの一覧で、サーバー クラスタが存在するドメインをクリックし、[クラスタ] ボックスでクラスタ名を確認します。次に、[次へ] をクリックします。

  4. [コンピュータの選択] ページで、クラスタに追加するコンピュータの名前を入力します。[詳細設定] をクリックし、[詳細 (最小限) 構成] を選択して [OK] をクリックします。[次へ] をクリックします。

  5. ウィザードによるクラスタ構成の分析が正常に終了したら、[次へ] をクリックします。

  6. [クラスタ サービス アカウント] ページの [パスワード] ボックスに、クラスタ サービス アカウントのパスワードを入力します。このアカウントの正しいドメインが [ドメイン] の一覧に表示されていることを確認し、[次へ] をクリックします。

  7. [推奨するクラスタの構成] ページで、構成の詳細を参照して、サーバー クラスタの IP アドレス、ネットワーク情報、サービス アカウント、クォーラム情報が正しいことを確認します。次に、[次へ] をクリックします。

  8. 2 番目のノードがクラスタに正しく追加されたら、[次へ] をクリックし、[終了] をクリックしてコマンド プロンプトに戻ります。

    2 番目のノードをクラスタに追加した後、ファイル共有監視を使用するようにマジョリティ ノード セット クォーラムを構成する必要があります。ファイル共有監視を構成する手順の詳細については、「ファイル共有監視を構成する方法」を参照してください。

Cluster.exe を使用して新しいフェールオーバー クラスを作成するには、次の操作を行います。

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開いて、次のコマンドを実行します。

    Cluster /cluster:<ClusterName> /create /node:"<ActiveNodeName>" /ipaddress:<ClusterIPAddress> /user:<ClusterServiceAccount> /password:<ClusterServiceAccountPassword> /unattend /min
    
    note注 :
    クラスタの形成後、物理ディスク リソースがクラスタ内に存在している場合は、次の手順に進む前に手動で削除する必要があります。
  2. 次のコマンドを実行することで、クラスタの形成プロセスにより構成されるクォーラムを、ローカル クォーラムからマジョリティ ノード セット クォーラムに変更します。

    Cluster <ClusterName> res "Majority Node Set" /create /group:"Cluster Group" /type:"Majority Node Set"
    
  3. マジョリティ ノード セット リソースの作成後、次のコマンドを実行してこれをオンラインにします。

    Cluster <ClusterName> res "Majority Node Set" /online
    
  4. マジョリティ ノード セット リソースをオンラインにしたら、次のコマンドを実行して、このリソースを使用するようにクラスタを構成します。

    Cluster <ClusterName> /quorum:"Majority Node Set"
    
  5. マジョリティ ノード セット クォーラムを使用するようにクラスタを変換したら、次のコマンドを実行して、既存のローカル クォーラムをオフラインにし、それらを削除します。

    Cluster <ClusterName> res "Local Quorum" /offline
    Cluster <ClusterName> res "Local Quorum" /delete
    
  6. 次のコマンドを実行して、2 番目のノードをクラスタに追加します。

    Cluster <ClusterName> /add:<PassiveNodeName> /password:<ClusterServiceAccountPassword> /unattend /min
    

    2 番目のノードをクラスタに追加した後、ファイル共有監視を使用するようにマジョリティ ノード セット クォーラムを構成する必要があります。ファイル共有監視を構成する手順の詳細については、「ファイル共有監視を構成する方法」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。