メールボックスをリンクされたメールボックスに変換する方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2009-04-09

ここでは、Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、ユーザー メールボックスをリンクされたメールボックスに変換する方法について説明します。

リンクされたメールボックスは、外部アカウントに関連付けられたメールボックスです。リソース フォレストのシナリオは、メールボックスを外部アカウントに関連付けることが必要になる場合の例です。リソース フォレストのシナリオでは、Exchange フォレスト内のユーザー オブジェクトにメールボックスが含まれていますが、そのユーザー オブジェクトはログオンが無効になっています。Exchange フォレスト内のこれらのメールボックス オブジェクトを、外部アカウント フォレスト内で有効になっているユーザー オブジェクトに関連付ける必要があります。

Set-Mailbox コマンドを使用すると、共有メールボックス、通常のメールボックス、および備品用メールボックスに対し、メールボックス クラスの変換を実行することもできます。しかし、リンクされたメールボックスにはこのオプションを使用できません。同一フォレスト内で Exchange 2000 または Exchange 2003 から Exchange 2007 に移行した際に、関連付けられた外部アカウントが不適切に SELF アカウントにリンクされた場合や、関連付けられた外部アカウントが不適切に構成された場合にも、リンクされたメールボックスが作成される可能性があります。

関連付けられた外部アカウントの設定は変更しないでください。代わりに、まず、Exchange 2000 または Exchange 2003 から Exchange 2007 にメールボックスを移動する必要があります。この場合には、リンクされたメールボックスが作成されます。「手順」セクションの手順に従って、この問題を解決する必要があります。

Microsoft Exchange Server 2007 をリソース フォレストのトポロジで展開する方法の詳細については、「Exchange リソース フォレスト トポロジに Exchange 2007 を展開する方法」を参照してください。

開始する前に

次の手順を実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。

  • Exchange 受信者管理者の役割

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

手順

Exchange 管理コンソールを使用してユーザー メールボックスをリンクされたメールボックスに変換するには、次の操作を行います。

  1. Exchange ストアのメールボックス オブジェクトとユーザー オブジェクトの接続が解除されるように、ユーザー メールボックスを無効にします。詳細については、「メールボックスを無効にする方法」を参照してください。

  2. Active Directory ユーザーとコンピュータを起動します。

  3. ドメイン コンテナを展開し、[Users] をクリックします。

  4. メールボックスをリンクされたメールボックスに変換する対象のユーザーの名前を右クリックし、[アカウントを無効にする] をクリックします。

  5. そのメールボックスをリンクされたメールボックスとして接続します。詳細については、「メールボックスを接続する方法」を参照してください。

Exchange 管理シェルを使用してユーザー メールボックスをリンクされたメールボックスに変換するには、次の操作を行います。

  1. Exchange 管理シェルを起動します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    Disable-Mailbox -Identity "<MailboxIDParameter>" 
    

    このコマンドは、Exchange ストアのメールボックス オブジェクトと Active Directory ディレクトリ サービスのユーザー オブジェクトの接続を解除します。

  3. 資格情報オブジェクトを作成するには、次のコマンドを実行します。

    $c = Get-Credential
    

    資格情報の入力を求められます。ユーザー アカウントが存在するフォレスト内のドメイン コントローラにアクセスするためのアクセス許可を持つアカウントを指定します。ドメイン コントローラを指定するには LinkedDomainController パラメータを使用します。このドメイン コントローラは、メールボックス オブジェクトとリンクするアカウントのセキュリティ情報を取得するために使用されます。

  4. Active Directory ユーザーとコンピュータを起動します。

  5. ドメイン コンテナを展開し、[Users] をクリックします。

  6. メールボックスをリンクされたメールボックスに変換する対象のユーザーの名前を右クリックし、[アカウントを無効にする] をクリックします。

  7. Exchange ストアのメールボックス オブジェクトを外部ユーザー オブジェクトに再接続するには、次のコマンドを実行します。

    Connect-Mailbox -Identity "<MailboxIDParameter>" -User "<UserIdParameter>" -Database "<DatabaseIdParameter>" -LinkedDomainController "<Fqdn>" -LinkedMasterAccount "<UserIdParameter>" -LinkedCredential "<PSCredential>"
    

Exchange 管理シェルを使用して、リンクされたメールボックスをユーザー メールボックスに変換するには、次の操作を行います。

  1. Exchange 管理シェルを起動します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    Disable-Mailbox -Identity "<MailboxIDParameter>" 
    
    note注 :
    これにより、Active Directory 内のユーザー アカウントに対するすべての Exchange プロパティが削除されます。この場合、メールボックスは削除されません。アカウントとメールボックスの間の接続のみが削除されます。
  3. メールボックスをアカウントに再接続するには、次の操作を行います。

    Connect-Mailbox -Identity "<MailboxIDParameter>" -Database "<DatabaseIdParameter>" -User "<UserIdParameter>"
    
  4. Exchange 管理コンソールでメールボックスの各プロパティを表示し、そのメールボックスがユーザー メールボックスになっていることを確認します。

Exchange 管理シェルを使用して、リンクされたメールボックスを会議室メールボックスに変換するには、次の操作を行います。

  1. Exchange 管理シェルを起動します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    Disable-Mailbox -Identity "<MailboxIDParameter>" 
    
    note注 :
    これにより、Active Directory 内のユーザー アカウントに対するすべての Exchange プロパティが削除されます。この場合、メールボックスは削除されません。アカウントとメールボックスの間の接続のみが削除されます。
  3. メールボックスをアカウントに再接続するには、次の操作を行います。

    Connect-Mailbox -Identity "<MailboxIDParameter>" -Database "<DatabaseIdParameter>" -Room "<UserIdParameter>"
    
  4. Exchange 管理コンソールでメールボックスの各プロパティを表示し、そのメールボックスが会議室メールボックスになっていることを確認します。

構文およびパラメータ情報の詳細については、関連トピック「Disable-Mailbox」と「Connect-Mailbox」を参照してください。

詳細情報

他の種類のメールボックスを変換する方法の詳細については、「メールボックスを変換する方法」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。