Outlook で Exchange 2007 メールボックスを使用すると、Exchange 2007 に接続できずエラー メッセージが表示される。
適用先: Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2007-08-31
ここでは、Microsoft Office Outlook 2007 を起動し、Microsoft Exchange Server 2007 メールボックスのプロファイルにアクセスしようとしたときに表示される、特定のエラー メッセージを解決する方法について説明します。ある状況で Outlook 2007 または Microsoft Entourage for Mac を起動して Exchange 2007 メールボックスのプロファイルにアクセスしようとすると、次のいずれかのエラー メッセージが表示されます。
- Exchange サーバー管理者が、使用しているバージョンの Outlook をブロックしています。管理者に問い合わせてください。
- Entourage が Exchange サーバーに接続できません。パスワードが正しく入力されていることを確認し、もう一度やり直してください(エラー: 64927)。
これらのエラー メッセージは、以下の条件のいずれかが当てはまる場合に表示されます。
- 既存のパブリック フォルダ ツリーがない。
- メールボックスの MAPI が無効になっている。
- Exchange 接続に暗号化が必要である。
- メールボックスに Exchange キャッシュ モードが必要である。
- メールボックスの Outlook Anywhere (RPC over HTTP) が無効になっている。
- 使用しているバージョンの Outlook が Exchange 2007 によって特にブロックされている。
このエラーを解決するには、上記のどの条件が当てはまるかに応じて、このトピックで適切な手順を選択します。選択対象となる手順は、以下のとおりです。
- Exchange 2007 パブリック フォルダ ツリーを作成します。
- メールボックスの MAPI を有効にするか、別の方法を使用して Exchange 2007 に接続します。
- Exchange 2007 接続の暗号化を有効にします。
- メールボックスの Exchange キャッシュ モードを有効にするか、メールボックスの要件を無効にして Exchange キャッシュ モードを使用します。
- メールボックスの Outlook Anywhere (RPC over HTTP) を有効にします。
- Exchange 2007 で使用しているバージョンの Outlook のブロックを解除します。
開始する前に
次の手順を実行するには、使用するアカウントに以下の権限が委任されている必要があります。
- Exchange 受信者管理者のアクセス許可
- ローカル管理者のアクセス許可
Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
手順
パブリック フォルダ ツリーを作成するには、次の操作を行います。
- 既存のパブリック フォルダ ツリーがない場合、Office Outlook 2003 または以前のクライアントに接続しているときは、Exchange 2007 メールボックスにアクセスできません。パブリック フォルダ ツリーの作成方法については、「新しいパブリック フォルダ データベースを作成する方法」を参照してください。
Exchange 管理シェルからメールボックスの MAPI を有効にするには、次の操作を行います。
メールボックスの MAPI が有効になっているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
Get-CASMailbox MailboxName | FL mapienabled
$false
が返された場合は、メールボックスの MAPI を有効にするか、別の接続方法を選択する必要があります。メールボックスの MAPI を有効にするには、次のコマンドを実行します。Set-CASMailbox MailboxName -mapienabled:$true
Exchange 2007 接続の暗号化を有効にするには、次の操作を行います。
Exchange 2007 接続の暗号化が有効になっているかどうかを確認するには、Exchange 管理シェルから次のコマンドを実行します。
Get-MailboxServer ServerName | FL MAPIEncryptionRequired
$true
が返された場合は、Outlook 内の Exchange 2007 接続の暗号化を有効にする必要があります。詳細については、Outlook のドキュメントを参照してください。
管理シェルを使用して、メールボックスの Exchange キャッシュ モードを有効にするには、または Exchange キャッシュ モードの要件を無効にするには、次の操作を行います。
メールボックスの Exchange キャッシュ モードが必要かどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
Get-CASMailbox MailboxName | FL MAPIBlockOutlookNonCachedMode
$true
が返された場合は、Exchange キャッシュ モードを使用して Exchange 2007 に接続するか、Exchange キャッシュ モードの要件を無効にする必要があります。Outlook を構成して Exchange キャッシュ モードを使用する方法については、Outlook のドキュメントを参照してください。Exchange キャッシュ モードの要件を無効にするには、次のコマンドを実行します。
Set-CASMailbox MailboxName -MAPIBlockOutlookNonCachedMode:$false
Exchange 管理シェルを使用してメールボックスの Outlook Anywhere を有効にするには、次の操作を行います。
Exchange 2007 メールボックスの Outlook Anywhere が有効になっているかどうかを確認するには、Exchange 管理シェルから次のコマンドを実行します。
Get-CASMailbox MailboxName | FL MAPIBlockOutlookRpcHTTP
$true
が返された場合は、次のコマンドを使用して、Exchange 2007 メールボックスの Outlook Anywhere を有効にする必要があります。Set-CASMailbox MailboxName -MAPIBlockOutlookRpcHTTP:$false
Exchange 管理シェルを使用してすべてのバージョンの Outlook のブロックを解除するには、次の操作を行います。
すべてのバージョンの Outlook のブロックを解除するには、次のコマンドを実行します。
Set-CASMailbox MailboxName -MAPIBlockOutlookVersions:$null
詳細情報
このトピックで説明した手順の詳細については、以下のトピックを参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。