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アプリケーション ビジネス オブジェクトの計画

更新 : 2009-07-23

PerformancePoint Planning アプリケーションは、一連のビジネス オブジェクトで構成されます。Planning のモデル管理者は、Planning Business Modeler を使用し、これらの Planning ビジネス オブジェクトを使用してビジネスをモデル化します。いくつかのビジネス オブジェクトは Planning Server にあらかじめ定義されており、ユーザーがカスタマイズできます。その他のビジネス オブジェクトは、ユーザーが定義します。これらの Planning ビジネス オブジェクトを使用すると、複雑な計画、予算、予測、および統合を実行する強力なアプリケーションを構築できます。

Planning アプリケーションのビジネス オブジェクトは、次の種類のオブジェクトで構成されます。

モデリング :

  • アプリケーション

  • ルート モデル サイト

  • モデル サブサイト

  • モデル

  • ディメンション

  • 階層 (メンバ セットおよびメンバ ビュー)

  • ビジネス ルール

  • 関連付け

  • アプリケーション カレンダー

ビジネス プロセス:

  • サイクル

  • ジョブ

  • 割り当て

  • レポートおよびフォーム

セキュリティ :

  • ユーザー

  • 管理者ロール

  • ビジネス ロール

モデリング

モデリング カテゴリには、いくつかのビジネス オブジェクトがあります。ビジネス モデル管理者は、Planning のモデリング ビジネス オブジェクトを使用して、ビジネスをモデル化します。次の図は、Planning アプリケーション領域内のすべてのビジネス オブジェクトを示したものです。

ドメイン オブジェクトの図

アプリケーション

アプリケーションは、すべての Planning Server コンポーネントに対する最上位のコンテナです。アプリケーションは、計画、予算、予測、およびパフォーマンス管理の複雑な機能を実行するように設計されています。アプリケーションを作成するため、ビジネス アナリストは、モデル、ディメンション、割り当て、サイクル、および関連ビジネス プロセスを定義します。また、アプリケーションには、共有ライブラリも含まれます。各アプリケーションは、専用の Microsoft SQL Server データベースに格納されます。

たとえば、Planning Server アプリケーションは次のデータのコンテナとなります。

  • 会社の Planning Server ベースのビジネス モデル定義

  • 定義済みディメンションおよびユーザー定義ディメンション

  • ビジネス モデル定義を会社のデータ ソースに接続するマッピング

  • ビュー、アクセス許可、ワークフロー情報などの Planning Server メタデータ

ルート モデル サイト

モデル サイトは、アプリケーションおよびデータを編成するために使用します。各アプリケーションには、定義済みディメンションおよびグローバル前提データ モデルを格納するルート モデル サイトが 1 つ含まれます。アプリケーション内のそれ以外のモデル サイトはモデル サブサイトと呼ばれます。各モデル サイトを、SQL Server 2005 Analysis Services データベースに展開します。

モデル サブサイト

モデル サブサイトは、会社の事業構造を表します。会社の報告構造、財務プロセス、オペレーション プロセスなどに基づいています。たとえば、プロセスや機能を分ける必要がある部門、部署、またはセキュリティのアクセス制限に基づいてサブサイトを構築できます。

モデル サブサイトは、各親モデル サイトに関連付けられている共有メタデータの一部を継承します。この中には、前提データ モデル、ディメンション、およびディメンション メンバが含まれています。さらに、モデル サブサイトは、モデル、ディメンション、またはそのモデル サブサイトに一意なディメンション メンバを含む場合があります。

Planning アプリケーション内のモデル サイトの階層構造を次の図に示します。

モデル サイトの図

ディメンション

ディメンションは、オンライン分析処理 (OLAP) キューブの構造上の属性で、ファクト テーブル内のデータを説明するカテゴリを階層状に編成したものです。カテゴリには、共通性のある要素が集められています。たとえば、地理ディメンションには、国、地域、都道府県、市などのメンバが含まれます。

Planning Server では、ディメンションのカテゴリとして、定義済みとユーザー定義の 2 つが提供されています。アプリケーションを作成すると、Planning Server によって定義済みディメンションが自動的に生成されます。

Planning Server には次の定義済みディメンションが用意されています。

  • 勘定

  • ビジネス プロセス

  • 連結方式

  • 通貨

  • 会計主体

  • 為替レート

  • フロー

  • 会社間

  • シナリオ

  • 時間

  • 時刻データ ビュー

定義済みディメンションをそのまま使用することも、現在のデータ構造や名前付け規則に合わせて定義済みディメンションを変更または拡張することもできます。

モデル

通常は、モデル サイトごとに 1 つ以上のモデルが含まれます。モデルには、ユーザーが定義したメンバの集まりであるディメンション メンバ セットと、ファクト データが含まれます。

各モデルは、モデル サイトの Analysis Services データベースのキューブに対応します。

各モデルは、特定のモデル タイプに属します。Planning Server には 5 つのモデル タイプがあります。

モデル タイプ 説明

ジェネリック

会計論理用の定義済みのルールは含まれていません。

グローバル前提データ

すべてのモデル サイトで使用できます。前提データ モデルは、ビジネス全体または財務モデルに適用する基本データを格納します。

為替レート

特定の期間、為替の種類、およびシステム内のすべての通貨について、さまざまな外国為替の値を追跡します。

株式計算を使用する財務モデル

株式計算を使用する法的連結を実行できます。

株式計算を使用しない財務モデル

株式計算を使用しない法的連結を実行するための組み込みロジックを備えます。

モデルのディメンションは、モデルの作成時に選択したディメンションです。一部のディメンションは、モデル タイプに基づいて自動的に選択されます。

階層 (メンバ セットおよびメンバ ビュー)

Planning Business Modeler では、ディメンション メンバをメンバ セットに編成することによって、ディメンションを簡単に管理できます。ディメンション メンバは、複数のメンバ セットに属すことができます。その後、メンバ セットを使用してモデルを作成し、そのモデルにアプリケーションで使用するデータを含めることができます。

メンバ セットをフラットにして、ディメンション メンバをすべて兄弟として編成することも、階層的に編成することもできます。

ディメンション メンバは、メンバ プロパティに従ってグループ化されたディメンション メンバの階層である、メンバ ビューを使用して整理できます。メンバ ビューは、モデルの作成には使用されません。メンバ ビューは、ディメンション メンバのプロパティを使用して関連のあるメンバのグループを分析することで、ディメンションのメンバについてのレポートを作成するための、もう 1 つの手段を提供します。メンバ ビューを作成した後は、それを使用して、特定のプロパティの値が同じすべてのディメンション メンバの合計を計算できます。

メンバ セットとメンバ ビューは、どちらも階層形式です。

ビジネス ルール

ビジネス ルールは、ビジネス タスクを実行する実行可能プログラムです。Planning Business Modeler では、ビジネス ルールはモデル内の多次元データに作用します。たとえば、ルールを使用すると、リソースの割り当て、予測計算、差異の確認、および主要業績評価指標 (KPI) の識別を行うことができます。ルールは、クエリの実行、Microsoft Office Excel フォームでのデータのシード処理、ある期間から別の期間への残高の振り替えを行う場合にも有用です。

ユーザーが直接実行できるルールもありますが、それ以外のルールは特定の種類のジョブの一部としてのみ実行できます。ルールが実行されると、ルール ステートメントに記述されているアクションが適用されます。

関連付け

関連付けとは、Planning Business Modeler の 2 つのモデル間の論理的な関係のことです。この 2 つのモデルは、ソース モデルとターゲット モデルと呼ばれます。関連付けを作成および実行するときに、ソース モデルからターゲット モデルにファクト データを移動し、必要に応じて移動時にファクト データを集計できます。

データを移動する関連付けは、さまざまなシナリオで役立ちます。

アプリケーション カレンダー

アプリケーション カレンダーを使用すると、会社で採用している基準に合わせて期間の概念を設定できます。正確なアプリケーション カレンダーを作成すると、過去のデータ、現在のデータ、今後の予測データに基づいて、財務状況の追跡およびベンチマークを効果的に実施できます。アプリケーション カレンダーはアプリケーションの作成過程で作成し、この手順は必須です。

Planning Server は、会計年度カレンダーとグレゴリオ暦カレンダーの両方をサポートします。

ビジネス プロセス

PerformancePoint Planning では、ユーザーに対するデータ送信の割り当て、および自動化されたシステム操作用のジョブを作成および追跡できます。次の表では、ビジネス プロセス管理の各要素について説明します。

プロセスの要素 説明

割り当て

ユーザーに割り当てられている、データ入力などのプロセス関連のタスク。他のユーザーによるレビューまたは承認を含めるように割り当てを定義できます。

ジョブ

データの読み込み、ルール セットの実行、通知の送信などのシステム タスク。サイクルの一部として、または単独で定義および実行できます。

サイクル

ジョブが発生する日付、または割り当て期限の日付を定義します。サイクルは、1 回限りの場合と、一定の期間内または指定した回数で繰り返すようにスケジュールされる場合があります。

フォーム

データ入力に使用されます。これに対し、レポートはデータを表示するために使用されます。フォームとレポートは、Excel 用 PerformancePoint アドインでワークシートとして作成されます。

セキュリティ

Planning Server のセキュリティ モデルはロールに基づいています。ユーザーはロールに割り当てられます。Planning Server システムにおけるユーザーのアクセス許可レベルは、ユーザーが属しているロールによって決定します。管理者ロールとビジネス ロールという 2 種類のロールがあります。

  • 管理者ロールは、アプリケーションを構築するため、または組織内の主要スタッフに適切なアクセス許可を付与するために使用されます。

  • ビジネス ロールは、Excel 用 PerformancePoint アドイン ユーザーのビジネス データへのアクセスを制御するために使用されます。ロールは、それが作成されたモデル サイトにのみ適用されます。

ユーザーは、1 つまたは複数のタスクを実行する Planning システム内の利用者です。たとえば、共同作成者、レビュー担当者、承認者などのユーザーが存在します。