Exchange 2007 データベースの名前付きプロパティとレプリカ識別子の制限を構成する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1
トピックの最終更新日: 2009-04-10
ここでは、レジストリ エディタを使用して Microsoft Exchange Server 2007 データベースの名前付きプロパティとレプリカ識別子の制限を構成する方法について説明します。名前付きプロパティとレプリカ識別子の詳細、およびそれらの制限値が Exchange 2007 データベースに与える影響の詳細については、「Exchange データベースに対する名前付きプロパティとレプリカ識別子の制限値の影響について」を参照してください。
開始する前に
この手順を実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。
- Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカルの Administrators グループ
Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
注意 : |
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レジストリに対して誤った編集を行うと、重大な問題が発生する可能性があり、オペレーティング システムの再インストールが必要になる場合があります。 誤ったレジストリ編集に起因する問題は、解決できない場合もあります。 レジストリを編集する前に、重要なデータをバックアップしてください。 |
手順
Exchange 管理シェルを使用して、構成するデータベースの GUID を確認するには
次のコマンドを実行し、構成するメールボックス データベースの GUID を確認します。この例では、サーバー Server01 上のメールボックス データベース MBX1 の GUID が返されます。
Get-MailboxDatabase -Identity "Server01\MBX1" | Format-List GUID
次のコマンドを実行し、構成するパブリック フォルダ データベースの GUID を確認します。この例では、サーバー Server02 上のパブリック フォルダ データベース PF1 の GUID が返されます。
Get-PublicFolderDatabase -Identity "Server02\PF1" | Format-List GUID
注 : 各サーバーに配置できるパブリック フォルダ データベースは 1 つだけなので、パブリック フォルダ データベースの GUID を確認する必要はありません。データベースの種類が Public のエントリは、サーバーのレジストリ内に 1 つだけになります。
レジストリ エディタを使用して、Exchange 2007 データベースの名前付きプロパティとレプリカ識別子の制限を構成するには
レジストリ エディタを起動し、構成するデータベースが配置されているサーバーのレジストリに接続します。
次のレジストリ サブキーを見つけます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\MSExchangeIS\<サーバー名>\<データベースの種類-GUID>
データベースの種類は、メールボックス データベースの場合は Private、パブリック フォルダ データベースの場合は Public になります。たとえば、Exchange サーバー Server01 上に、GUID が 00000000-0000-0000-0000-00000000 で、名前が Mailbox Database 1 であるメールボックス データベースがあるとします。このメールボックス データベースの制限を構成するには、次のレジストリ キーを見つけます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\MSExchangeIS\Server01\Private-00000000-0000-0000-0000-00000000
名前付きプロパティの制限を構成します。そのためには、以下の手順を実行します。
- <データベースの種類-GUID> を右クリックし、[新規]、[DWORD 値] の順に選択します。
- 新しい DWORD 値に Named Props Quota という名前を付けます。
- [Named Props Quota] を右クリックし、[修正] をクリックします。
- [値のデータ] ボックスで、1 ~ 0x7FFF の正の整数を入力し、[OK] をクリックします。
注 : また、[値のデータ] テキスト ボックスに 10 進数の値を入力することもできます。10 進数の値を入力するには、まず、[表記] オプションで [10 進] を選択する必要があります。有効な 10 進数の値は、1 ~ 32767 です。
MAPI 以外の名前付きプロパティの制限を構成します。そのためには、以下の手順を実行します。
- <データベースの種類-GUID> を右クリックし、[新規]、[DWORD 値] の順に選択します。
- 新しい DWORD 値に NonMAPI Named Props Quota という名前を付けます。
- [NonMAPI Named Props Quota] を右クリックし、[修正] をクリックします。
- [値のデータ] ボックスで、1 ~ 0x7FFF の正の整数を入力し、[OK] をクリックします。
注 : また、[値のデータ] テキスト ボックスに 10 進数の値を入力することもできます。10 進数の値を入力するには、まず、[表記] オプションで [10 進] を選択する必要があります。有効な 10 進数の値は、1 ~ 32767 です。
レプリカ識別子の制限を構成します。そのためには、以下の手順を実行します。
- <データベースの種類-GUID> を右クリックし、[新規]、[DWORD 値] の順に選択します。
- 新しい DWORD 値に Replids Quota という名前を付けます。
- [Replids Quota] を右クリックし、[修正] をクリックします。
- [値のデータ] ボックスで、1 ~ 0x7FFF の正の整数を入力し、[OK] をクリックします。
注 : また、[値のデータ] テキスト ボックスに 10 進数の値を入力することもできます。10 進数の値を入力するには、まず、[表記] オプションで [10 進] を選択する必要があります。有効な 10 進数の値は、1 ~ 32767 です。
名前付きプロパティとレプリカ識別子の制限を構成したデータベースをマウント解除します。データベースをマウント解除する手順の詳細については、「データベースのマウントを解除する方法」を参照してください。
データベースを再マウントします。データベースをマウントする手順の詳細については、「データベースをマウントする方法」を参照してください。
注 : |
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この手順をすべて完了して、名前付きプロパティを構成する必要があります。名前付きプロパティの制限、MAPI 以外の名前付きプロパティの制限、およびレプリカ識別子の制限を構成したことを確認します。 |
注 : |
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クォータ制限に対する Exchange 2007 の既定値の詳細については、このトピックの「詳細情報」のセクションを参照してください。 |
詳細情報
[Named Props Quota]、[NonMAPI Named Props Quota]、および [Replids Quota] のレジストリ値は Exchange 2003 で有効です。
データベースを管理する方法の詳細については、「ストレージ グループとデータベースの管理」を参照してください。
Exchange 2007 のセキュリティ機能と保護機能の詳細については、「セキュリティと保護」を参照してください。
クォータ制限に関する Exchange 2007 の既定値
レジストリ名 | 既定のクォータ制限値 |
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Named Props Quota |
16K |
NonMAPI Named Props Quota |
8K |
Replids Quota |
8K |
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。