フィールド ノートフリー フードとトレーニングのヒント

Michael Dragone

私は、従業員数が 約 150 人の権限保険会社に勤務しています。当社の主な基幹業務アプリケーションは Web ベースであるため、コンピューティング要件は、非常に単純です。そのため、主に Internet Explorer® と、そして、言うまでもありませんが Microsoft® Office を使用しています。

このように比較的単純なアプリケーション展開では、ユーザーがこれらのアプリケーションを使用して日常的に問題が発生することは、あるとしても非常に少ないと思うでしょう。その予測は大筋では間違っていません。発生する問題の大半は、TechNet Magazine の平均的な読者なら数秒で解決できる類のものです。**

私は、経験から、このような問題を最小限に抑えるには、適切なユーザー教育が不可欠であることを学びました。読者の皆さんがユーザーに同様の対策を講じられること願い、当社がユーザーに対して実践していることを 2 つご紹介します。

1 つ目は、トレーニング クラスの開催です。当社では、導入した新しいシステム、展開予定の新しいアプリケーション、および設定された新しいポリシーについて紹介する講習会を頻繁に行っています。同様に、大幅なシステムの変更を導入する場合は、その変更内容を紹介して質問に答えることを目的とした、特別な講習会を行います。この講習会は、ユーザーが変更に対応できるように、変更を導入する前に行います。

たとえば、当社で電話システムの大規模なアップグレード展開を計画しているとします。ユーザーは、今後も現在と同じように Outlook® からボイスメールにアクセスできますが、それを行うために使用するソフトウェアが変更されます。実際に展開を行う時期よりもかなり前に、電話システムのベンダがユーザーに新しいインターフェイスのデモンストレーションを行い、質問を受け付ける、トレーニング セッションの開催を計画します。

また、ユーザーが抱えている既知の問題についての講習会も行います。トラブル チケット システムを操作した経験があれば、既知の問題がどのようなものかわかるでしょう。たとえば、あるユーザーが、2 つのシステムでは別のパスワードを使用する必要がある理由を理解していないことがありました。このことについて、いくら口頭で説明しても理解してもらうことはできませんでしたが、PowerPoint® のスライドの描写を見せたら納得してもらえました。

私は、経験から、トピックに関係なく、ミーティングを成功させるには、フリー フードと気楽な雰囲気が重要であることを学びました。たとえ "くだらない" 質問でも、ユーザーが何でも質問しやすいようにします。

2 つ目は、社内を歩き回ることです。私は、毎日 10 ~ 15 分間はユーザーとの交流の機会を持つようにしています。おかしな方法で操作を実行しているユーザーを見かけたら、立ち止まって、何を実行しているのかと、その理由について、数分間話をします。多くの場合、そのユーザーには、はるかに簡単な別の方法を提示することができます。たとえば、あるユーザーは、誤って Outlook ツール バーの配置を頻繁に変更していましたが、問題を修正する方法がわかりませんでした。ある日私がこのことに気づくまで、彼は密かに苦しんでいました。また誤ってツール バーの配置を変更したときに好きな配置に戻すことができるように、ツール バーに変更を加える方法を彼に伝授しました。

他のユーザーも、さまざまな理由で、ヘルプ デスクや技術サポート グループに問い合わせたくない問題を抱えている可能性があります。あるユーザーは、自分の質問は低レベルだから IT 部門の手を借りるには値しないと考えて、恥ずかしがっているかもしれません。IT 部門では、キーボードやマウスの交換が必要な場合に備えて代用品を用意していますが、ユーザーは、そのことを知らずに、性能の悪いキーボードやマウスを使い続けていることがあります。ユーザーとの対話に数分間の時間を割くことによって、ここで紹介したような問題の多くを解決し、次回のトレーニング クラスの題材を見つけることができます (トレーニングの開催時にはフリー フードもお忘れなく)。

業務におけるすべての側面で、ユーザーのことを念頭に置いておくことが重要です。すべてではないにしろ、システム、ポリシー、および手順に加えた変更の大半は、なんらかの影響をユーザーに与えます。ユーザーにはそれぞれ個性があるので、このような変更に対して異なる反応を示します。

多くの場合、テクノロジの才能があると自負する IT プロフェッショナルにとって、テクノロジの知識が少ないユーザーの手助けをするのは厄介な作業です。少しの辛抱とユーザー トレーニングによって、ユーザーが、私たち IT プロフェッショナルと同じくらいコンピュータを好きになってもらうようにすることができます。もちろん、少しずつですが。

Michael Dragone は、ニューヨークの権限保険会社に勤めるシステム エンジニアです。また、MCDST と MCSE メッセージングの認定資格を持っています。余暇には、海岸で愛犬と戯れながら長い距離を散歩したり、修正プログラムが完全に適用されたサーバーを整備したりしています。

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