フィールド ノート助けを求める方法を学ぶ

Edward Dake

多すぎるデスクトップ 管理者は、援助など必要ないと考えています。それぞれが独立し、何でも知っています。コンピュータはユーザーの希望どおりに実行し、ユーザーが指示したことしか実行しません。ソフトウェアは単に設計されたとおりに動作します。なぜ助けを求めたり、管理者どうしで協力し合う必要があるのでしょうか。

組織内で何人の管理者が働いているかなど、だれも気にしません。全員にそれぞれ割り当てられた仕事があり、全員がその仕事を把握しているので、設定やインフラストラクチャの変更についてお互いの領域に踏み込みません。企業内に接続できないサーバーがありますか。あれば、そのサーバーでは定期的なメンテナンス作業が行われていないことは明らかで、オンラインになることはありません。すぐに取り除いてください。だれかにたずねて実際の状況を確認してはいけません。電子メールを送信したり、技術情報インフラストラクチャ ライブラリ (ITIL) や Microsoft® Operations Framework (MOF) によって推奨されている変更管理ドキュメントを参照しないでください。新しい製品や手順を試す必要がありますか。実際に使用できるコンピュータがあるのにバーチャル マシンなんて必要ありません。

このような例を聞いてぞっとしたでしょうか。このような状況はありえないことのように感じるかもしれませんが、サポート エンジニアとして働いているときに、これらすべての状況に遭遇しました。ある程度の計画とチーム間のコミュニケーションがあれば、その多くは回避できたかもしれません。

実のところ、本当に効果的に対処するには、管理者は IT グループ内外のスタッフのチーム全体に頼る必要があります。今日のような異種混在の企業環境の管理において、そのすべてを知ることはできません。必要なときに頼れる専門家が見つかるように、優れた関係を築き上げる必要があります。私のインスタント メッセンジャーの一覧は、尊敬し、信頼できる他のグループの管理者であふれかえっています。

これまで経験したことのない問題の解決や、複数のテクノロジにかかわる複雑な問題への対処には、協力し合えるユーザーのネットワーク (ワイヤード、ワイヤレスといった類のものではありません) の構築が非常に役立つことがわかりました。 たとえば、Active Directory® のレプリケーションのトラブルシューティングを行っているとします。問題は、レプリケーションの問題でしょうか。それとも DNS の問題でしょうか。"forestprep" という用語は Exchange Server および Active Directory に適用されるようになりました。どちらの forestprep に対処を試みればよいでしょうか。Exchange と Active Directory のどちらの管理者に協力を求める必要があるでしょうか。

Microsoft Office Communicator と Windows Live™ Messenger (新リリース) のグループごとに分類された連絡先を使用します。エンジニア仲間からの支援を受けて、複雑な問題を何度解決したかわかりません。同じような立場の管理者と知り合いになり、サポートの一定の境界を越える問題に直面した場合には、彼らに支援を求めてください。ほとんどの管理者はとても喜んで支援してくれます。また、現在の問題をよりタイムリーな方法で解決し、問題が大きくなるのを防ぐことにもなるかもしれません。

  

私のコラボレーションのツールボックスには、他にも、マイクロソフト テクニカルコミュニティ、Support Webcast、製品別サポート ページなどのツールがあります。これらはすべて、マイクロソフト サポート オンライン ページのサポート オプションの下のメニュー オプションとして使用できるようになっています。同様の問題を経験した管理者や、自身の環境と同じ環境を持つ管理者からの情報やアドバイスを得るには、(コミュニティ セクションの) ニュースグループが非常に便利です。

特定のテクノロジのニュースレターの配布リストに、自身を追加しておくことも役立ちます。このような資料には、ヒントやテクニック、ベスト プラクティス、今後のリリースに関するニュース、問題の解決に役立った情報や進行中の機能について知っておくべき情報などが含まれています。

仮想環境でのテストは、スキーマ更新、グループ ポリシー、環境の変化などの多くの製品やプロセスを試用するのに安全な方法です。Microsoft Virtual Server 2005 R2 (登録後に無料ダウンロード) を使用して、ラボを構築し、運用環境に展開する前に更新プログラムをテストできます。このように、運用環境以外で潜在的な問題を発見して解決し、全社に展開するときに予想外の問題が発生するのを回避できます。仮想テスト環境の計画および設計時には、Windows Server System™ Reference Architecture (WSSRA) の次のリソースが非常に便利です。特に、「WSSRA Virtual Environments for Development and Test」(英語) というタイトルのドキュメントを参照してください。「Planning」、「Testing」、「Piloting Deployment Projects」に関する章は特に役立ちます。

また、デモや製品の試用には TechNet バーチャル ラボを強くお勧めします。このラボは定期的に更新されていて、環境を構築する手間や時間をかけずに、製品とテクノロジの概要を知るのに最適な場所です。

また、多くの製品の最新リリースのサポート機能は非常に役立ちます。これは、時間の経過と共に改善されていて、最新のテクノロジと最新のコンテンツのヘルプを検索するのに非常に貴重なツールです。オンライン ドキュメントと、クイック検索やアシスタントのためのオンライン書籍も忘れないでください。優れた管理者になることは、すべてを知っていなければならないということではありません。おそらく最も重要なことは、どこに助けを求めればよいかを知っていることです。同じような立場の管理者や他のグループの管理者と協力して、境界を越える問題や新しい問題を解決することで、より優れた管理者になれるでしょう。この業界の利点は、全員がコミュニティのメンバであることです。それぞれが、相互に関係を築き上げるように努める必要があります。問題を解決するために、他の管理者の援助に頼ることは一般的です。最終的には、満足できる解決策を得られます。私の管理スキルは、他の管理者の協力により強化されます。

Edward Dake は、テクニカル アカウント マネージャおよびサポート エンジニアとして 1997 年からマイクロソフトで勤務しています。現在の担当は、Customer Service and Support 部門の Directory Services チームのテクニカル リードです。

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