Word 2007 なしで Outlook 2007 を展開する影響

更新日: 2008年11月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2012-01-03

この記事の内容 :

  • Word 2007 がない場合には使用できない機能

  • Word 2007 の新機能

2007 Microsoft Office system を Microsoft Office Word 2007 と共にインストールした場合、Outlook で、以前のバージョンの Outlook よりも編集や参照のコマンドが豊富ないくつかの機能を利用できます。Office Outlook 2007 を Office Word 2007 と別にインストールした場合、電子メール メッセージの作成や参照はできますが、一部の機能は使用できません。

この記事では、Office Outlook 2007 を Office Word 2007 なしでインストールする場合に制限または削除される機能の一覧を示します。

また、電子メール、予定表アイテム、連絡先などを作成したり参照したりする場合には、Office Outlook 2007 の強化されたユーザー エクスペリエンスの詳細を説明したホワイト ペーパーを参照できます。詳細については、「Microsoft Office Outlook 2007 e-mail editor white paper (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=100175\&clcid=0x411) を参照してください。

Word 2007 がない場合には使用できない機能

Office Word 2007 がインストールされていないコンピュータで Office Outlook 2007 を実行する場合は、次の機能領域に影響があります。

添付ファイルのプレビュー

Office Outlook 2007 での添付ファイルのプレビューは、Microsoft Office 2003 およびそれ以前のファイル形式に対してはサポートされません。Office Outlook 2007 で添付ファイルをプレビューするには、そのファイル形式をプレビューでき、Office Outlook 2007 および Windows Vista で導入された IPreviewHandler インターフェイスを使用するアプリケーションがインストールされている必要があります。たとえば、Office Outlook 2007 で Word ファイルをプレビューするには、Office Word 2007 がインストールされている必要があります。このことは、インストールされている Office 互換機能パックやビューアにかかわらず、他の Office ファイル形式にも当てはまります。

オートフォーマット

ハイパーリンクを除き、オートフォーマットのすべての動作が無効になります。これには、タブの自動インデント、箇条書きと段落番号のオートフォーマットなどが含まれます。

ハイパーリンク付きインターネット パスとネットワーク パスは、引き続きハイパーリンクとして自動的に書式設定されます。

定型句

定型句機能および新しい文書パーツ機能 (クイック パーツ) が無効になり、ユーザー インターフェイス (UI) から削除されます。

バックグラウンドのスペル チェック

スペル チェックで F7 キーを使用するオプションは有効ですが、バックグラウンド スペル チェックは行われません (スペル ミスの単語の下に赤い波線は表示されません)。

類義語検索

右クリック メニューから [検索] オプションが削除されるため、単語を右クリックして類義語を検索することはできません。[メッセージ] タブの [スペル チェック] ボックスの一覧から [リサーチ] を選択する標準的な検索は引き続き使用できます。

オンオブジェクト UI

スマート ペースト機能を含む、オンオブジェクト UI (OOUI) が無効になります。

データ バインドとプレースホルダ

データ バインドとプレースホルダを使用することによって有効になるソリューションが機能しません。たとえば、名刺として扱うことができる連絡先情報を含む署名は作成できません。Outlook の "名刺の挿入" 機能は引き続き使用できます。

文章校正

文章校正は無効になります。

スマート タグ

スマート タグの認識および動作が無効になります。セキュリティ上の理由により、プレビュー ウィンドウではスマート タグが既定で無効になりますが、Outlook のメモは読み込まれます。

表のサポートが制限されます。Outlook では表を作成できませんが、別のアプリケーションから表をコピーして電子メール メッセージに貼り付けることができます。次の表機能が提供されます。

  • 表、行、または列を選択できます。

  • 表を選択して Delete キーを押すか、表のアンカーを選択してメニューの [表] コマンドを使用することで表を削除できます。行と列も同様に削除できます。

  • ユーザーは表内で行または列をドラッグできるだけでなく、表全体を移動することもできます。

ユーザーが行、列、セル、または表のサイズを調整することはできません。

名前を付けて保存

Word がインストールされていない場合、[名前を付けて保存] をクリックすると、[ファイルの種類] ドロップダウン リストには次の形式のみが表示されます。

  • Web ページ (.htm) : メッセージの形式が HTML の場合

  • RTF (.rtf) : メッセージの形式が RTF の場合

  • プレーンテキスト (.txt)

電子メール メッセージで [保存] をクリックすると、メッセージは [下書き] フォルダに保存されます。

Outlook が Word と共にインストールされている場合は、次のファイルの種類を選択できます。

テキスト (.txt)

Outlook テンプレート (.oft)

Outlook メッセージ形式 (.msg)

Outlook メッセージ形式 – Unicode (.msg)

HTML (.htm) : メッセージの形式が html の場合

RTF (.rtf) : メッセージの形式が rtf の場合

[!メモ] Office 2003 で Word を電子メール エディタとして使用する場合は、Word のすべてのファイルの種類を使用できます。Outlook 電子メール エディタを使用する場合は、使用可能なファイルの種類は少なくなります。

[検索/置換] の [移動] タブ

[検索/置換] ダイアログ ボックスの [移動] タブが無効になります。

引用文と引用文献一覧

[参照] タブは無効になります。たとえば、引用文または引用文献一覧を挿入できません。

ヘッダーとフッター

ヘッダーやフッターは挿入できません。

チェック/コメント

[チェック/コメント] タブは無効になります。

キャプション

キャプションは無効になります。表、画像、その他の機能でキャプションを挿入できません。

オブジェクト モデル

Word オブジェクト モデル (OM) にアクセスできません。つまり、既存のソリューションが正しく機能しない可能性があります。Office Word 2007 がインストールされている場合でも、以前のバージョンで動作していた既存のソリューションは、機能しない可能性があります。

Word 2007 の新機能

Office Word 2007 には、電子メールの表示操作の改善を目的とする新しい機能が組み込まれており、これらの機能は Word 2007 がインストールされていない場合は使用できません。これらの機能には以下のものがあります。

  • 電子メール スレッド経由のナビゲーション

  • パン

  • 検索語句の強調表示

  • 電子名刺

Word 2007 がインストールされていない場合に使用できない Office Word 2007 のその他の新機能には、以下のものがあります。

  • クイック フォーマット

    すべてのクイック フォーマット機能が無効になります。

  • Office スタイル シート

    Office スタイル シートは使用できません。

  • 描画ツール

    描画ツールへのエントリ ポイントはありません。

  • グラフ

    グラフ UI は使用できません。

  • 図表

  • 数式 (画像としてのみ表示されます)

    数式 UI は無効になります。数式をファイルに貼り付けることはできますが、編集または挿入はできません。