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プレゼンスの統合を計画する (Office SharePoint Server)

この記事の内容 :

  • オンライン プレゼンスについて

  • オンライン プレゼンスを組み込む利点

  • 組織に関する考慮事項

  • ソフトウェア要件

  • 電子メール アカウントの要件

オンライン プレゼンスを使用すると、サイトにアクセスしたユーザーはだれがオンラインになっているかわかり、他のユーザーにメッセージを送信することができます。オンライン プレゼンスは、サイト メンバが質問に回答できるユーザーをすばやく探すために役立つ強力なグループ作業ツールです。

この記事は、オンライン プレゼンスとは何か、組織内でどのように使用するか、およびオンライン プレゼンスを有効にするために必要なソフトウェアについて説明します。

オンライン プレゼンスについて

オンライン プレゼンスがあると、ユーザーはいつでもだれがオンラインになっており、通信可能かを確認できます。オンライン プレゼンスを有効にする (および必要なソフトウェアをインストールする) と、サイト コレクション内のどこであっても、個々のユーザーの名前の横にオンライン状態表示マークが表示されます。オンライン状態表示マークには、ユーザーがオフラインかオンラインか、またインスタント メッセージング クライアントを使用してクエリに応答できるかどうかが示されます。特定のユーザーがオンラインである場合、オンライン状態表示マークをクリックし、そのユーザーにインスタント メッセージを送信できます。このように情報を直接共有できるようになると、チーム メンバの作業効率は高まります。

メンバ名がサイトに表示される場合は、常にオンライン状態表示マーク メニューが使用できます。オンライン状態表示マークは、オフィス所在地または空き時間状態などの情報を提供する Active Directory ディレクトリ サービス、Microsoft Exchange Server、および MSN Messenger と統合されるので、個々のユーザーがオフラインであっても、会議をスケジュールし、電子メールを送信するための便利なツールとして活用できます。

オンライン状態は、Microsoft Office と共にインストールされる ActiveX コントロールによって表示されます。この ActiveX コントロールにより、オンライン状態を表示できます。このコントロールは、記録されたユーザーの電子メール アドレスを検証し、そのクライアントのプレゼンス サーバーにクエリを送ってユーザーがオンラインであるかどうかを調べます。ActiveX コントロールでは、オンライン情報や電子メール アドレスを保存しません。サイトから電子メール アドレスへのクエリを送信し、該当する状態を表示するだけです。

オンライン プレゼンスは既定で有効ですが、エンド ユーザーが機能を利用するには、ソフトウェアと電子メール アカウントの要件がどちらも満たされている必要があります。

オンライン プレゼンスを組み込む利点

Microsoft Office SharePoint Server 2007 でプレゼンスを有効にする利点は、グループ メンバ間のグループ作業を強化し、ビジネス プロセスの効率を上げるために活用できることです。インスタント メッセージングとプレゼンス情報を SharePoint サイトに統合することで、グループ メンバはだれがオンラインになっているかわかり、他のユーザーが簡単な質問に答えたり短い会議に参加できるかすぐに確認できます。個々のユーザーが、ドキュメントやタイムラインの変更を直ちにチーム メンバに通知して作業プロセスを合理化することや、インスタント メッセージングを使用してグループ作業セッションを確立することができます。

組織に関する考慮事項

オンライン プレゼンスは Web アプリケーション レベルで有効になるため、その仮想サーバーのすべてのサイトとサブサイトに対して有効になります。したがって、仮想サーバー内のすべてのサイト コレクションが、このレベルの透明性を共有しようと望んでいるかどうかを確認することがきわめて重要です。

オンライン プレゼンスを有効にすることは、グループ作業が不可欠な多くの環境で利点がありますが、グループ メンバ間の共同作業が増加する利点と、セキュリティと規制遵守 (特にインスタント メッセージング クライアントの展開の点で) の必要性とのバランスをとることが重要です。プレゼンスの計画では、インスタント メッセージング クライアントと社内外との通信が、セキュリティおよび規制や社内取り決めの遵守に関する会社全体のポリシーに従っていることを確認する必要があります。

たとえば、規制が多い業界では、電子通信の記録保持規定に従って、インスタント メッセージングの会話を保存する必要があります。SOX 法 (米国企業改革法) の対象となる企業は、記録保持規定に従ってインスタント メッセージングの会話を長期保存する必要があります。

ソフトウェア要件

オンライン状態は Office によって提供されるので、すべてのクライアント コンピュータに Office 2003 以降がインストールされている必要があります。また、リアルタイム通信を有効にするため、以下のインスタント メッセージング クライアントの 1 つをクライアント コンピュータにインストールする必要があります。

  • Microsoft Windows Messenger Version 4.6

  • MSN Messenger Version 4.6 以降

  • Microsoft Office Communicator 2005 以降

MSN Messenger または Windows Messenger がクライアント コンピュータにインストールされている場合、既定ではエンド ユーザーには Messenger の連絡先のオンライン状態しか表示されません。Office Communicator がインストールされている場合、エンド ユーザーはサイト コレクションへのアクセス権を持つすべてのユーザーのオンライン状態を知ることができます。

電子メール アカウントの要件

オンライン状態を表示するために、プレゼンス機能では SIP (Session Initiation Protocol) アドレスを使用してインスタント メッセージング クライアントと通信します。SIP アドレスが使用できない場合, .NET アドレス (MSN Messenger) または Exchange Instant Messaging アドレス (Windows Messenger) を個別に構成できます。ただし、電子メールの送受信、オンライン状態表示マークからの空き時間情報の表示など、その他のプレゼンス機能を利用できるのは、SIP アドレスだけです。

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