DPM を使用してファームをバックアップおよび復元する (Office SharePoint Server 2007)

Microsoft System Center Data Protection Manager 2007 (DPM) は、Microsoft のアプリケーション サーバーおよびファイル サーバー上のデータを継続的に保護し、信頼性の高い復旧を行うことを目的としています。DPM によって、Active Directory ドメイン内とそれらのドメイン間のサーバーに対して、ディスク ベースおよびテープ ベースのデータ保護と復旧ができるようになります。DPM がレプリケーション、同期、および復旧ポイントの作成を実行することで、システム管理者とエンド ユーザーの両者がデータを確実に保護し、迅速に復旧できます。
SharePoint 製品とテクノロジの組み込みツールの代わりに DPM を使用する場合、次のような利点があります。

  • ユーザー インターフェイス内でのスケジュールされたバックアップ機能。

  • 古いバックアップ ファイルの自動削除。

  • 完全にサポートされている、SharePoint 構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースのバックアップおよび回復。

System Center Data Protection Manager と他のツールのデータ保護機能の比較については、「バックアップと復元ツールを選択する (Office SharePoint Server)」を参照してください。

DPM を使用すると、バックアップの範囲と頻度を定義する個別の保護グループを設定して、保護プロセスを簡素化できます。DPM 保護グループには、次のデータ ソースの一部または全体を含めることができます。

  • SQL Server データベースに格納されたコンテンツ

  • 外部ストレージ デバイスに格納されたコンテンツ

  • 共有サービス (検索サービスのデータベースおよびインデックス、シングル サインオンなど)

  • インターネット インフォメーション サービス (IIS) および構成データベースに格納されている Microsoft Office SharePoint Server 2007 の構成設定

  • カスタマイズ

  • オペレーティング システムおよび Office SharePoint Server 2007 の両方のバイナリ ファイル

Data Protection Manager を使用してファームをバックアップする

SharePoint 製品とテクノロジのすべてのファームを保護する DPM 保護グループを作成できます。ファームのバックアップからは、個別のサイト、データベース、およびアイテムを回復できます。サーバーの管理のコンテンツ データベースおよび SharePoint ファームの構成データベースは DPM によって回復できます。ただし、完全ファーム回復の一部としてのみ回復できます。

保護グループには、SharePoint ファーム、任意の外部 SQL Server データベース、およびファームのカスタマイズを収めたフォルダを含めることができます。

SharePoint 製品とテクノロジの DPM によるバックアップは、多くの手順を含む複数段階のプロセスなので、このトピックでは詳しく説明しません。DPM を構成して SharePoint ファームをバックアップする方法の詳細については、「Configuring DPM 2007 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=123464&clcid=0x411) を参照してください。追加のスクリプトを書かなくても、System Center Data Protection Manager Service Pack 1 (SP1) を使用して、検索インデックスをバックアップできるようになりました。検索の保護の詳細については、「Protecting MOSS 2007 Indexes (英語)」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=155921&clcid=0x411) を参照してください。

Data Protection Manager を使用してファームを復元する

SharePoint 製品とテクノロジのサーバー ファームを回復するには、回復先が次の要件を満たしている必要があります。

  • Web サーバーの構成が、回復ポイントの作成時点と同じ構成であること。

  • ファーム構造が回復サーバーに作成されていること。ファームのデータは既存の構造を使用して回復されます。

  • 回復ポイントの作成時点と同じ名前で SQL Server のインスタンスが構成されていること。

  • 回復ポイントの作成時点と同じドライブ構成で SQL Server のインスタンスが構成されていること。

機能しているファームにファームのデータを回復するには

  1. DPM 管理者コンソールで、ナビゲーション バーの [回復] をクリックします。

  2. [保護されるデータ] ウィンドウで、復元するファームを含むサーバーを展開し、[保護されるすべての SharePoint データ] をクリックします。

    [回復可能な項目] ウィンドウに、ファームが "サーバー名\ファーム名" の形で表示されます。

  3. [カレンダ] および [回復時間] メニューを使用して、回復ポイントを選択します。

  4. [回復可能な項目] ウィンドウで、ファームのアイテムをクリックします。

  5. [操作] ウィンドウの [回復] をクリックし、ウィザードを完了します。

保護されているファームが使用できないときにファームのデータを回復するには

  1. 保護されている元のファームと同じ SQL Server インスタンスおよび Web サーバーを使用する新しいファームを作成します。

  2. 元のファームを保護するために DPM で使用していた Web サーバーの、SharePoint 製品とテクノロジがインストールされているドライブで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin ディレクトリに移動します。

  3. コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押して、Windows SharePoint Services VSS Writer (SPWriter) サービスを登録します。 stsadm -o registerwsswriter

  4. DPM 管理者コンソールで、ナビゲーション バーの [回復] をクリックします。

  5. [保護されるデータ] ウィンドウで、復元するファームを含むサーバーを展開し、[保護されるすべての SharePoint データ] をクリックします。

    ファームは server name\farm name として [回復可能な項目] ウィンドウに表示されます。

  6. [カレンダ] および [回復時間] メニューを使用して、回復ポイントを選択します。

  7. [回復可能な項目] ウィンドウで、ファームのアイテムをクリックします。

  8. [操作] ウィンドウの [回復] をクリックし、ウィザードを完了します。

  9. サーバー ファームのサーバーの全体管理を実行している Web サーバーで、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行し、Web サーバーをファームから切断します。

    注意

    サーバー ファームのメイン Web サーバーが、ファームを保護するために DPM で使用している Web サーバーではない場合は、ファームを保護するために DPM で使用している Web サーバーも切断する必要があります。

  10. インターネット インフォメーション サービス (IIS) を開き、ファームに関係する Web サイトおよびアプリケーション プール エントリをすべて削除します。

  11. SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行し、[はい、既存のサーバー ファームに接続します] を選択し、手順 1. で作成したファームのサーバー名とデータベース名を指定します。

    注意

    サーバー ファームのすべての Web サーバーに対して手順 11. を実行します。

  12. [SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードの終了] ページで [詳細設定] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  13. [詳細設定] ページで、[このコンピュータで Web サイトをホストする] オプションを選択し、ウィザードを終了します。

関連項目

その他のリソース

Protecting MOSS 2007 Indexes (英語)
Recovering Indexes in MOSS 2007 (英語)