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サイトの情報アーキテクチャを決定する

この記事の内容 :

  • 情報アーキテクチャとは

  • 一般的な計画の推奨事項

  • 情報アーキテクチャを使用してサイトの構造を計画する

  • 情報アーキテクチャを使用してユーザーと個人用設定を計画する

  • 情報アーキテクチャを使用してビジネス データを計画する

  • 情報アーキテクチャを使用して検索を計画する

情報アーキテクチャとは

Web サイトの情報アーキテクチャは、どのようにサイト (その Web ページ、ドキュメント、リスト、およびデータ) で情報をまとめ、どのようにサイトのユーザーに情報を表示するかを決定します。情報アーキテクチャは、多くの場合、サイト コンテンツの階層リスト、検索キーワード、データ タイプ、およびその他の概念として記録されます。

インターネットまたはイントラネットの Web サイトで提供される情報の分析は、サイト計画プロセスにおいて重要な初期手順であり、以下の計画に対する基礎を提供します。

  • サイトを構成し、サブサイトのセットに分割する方法。

  • サイトでデータを提供する方法。

  • サイトのユーザーがサイト内を移動する方法。

  • 特定のユーザーを情報の対象にする方法。

  • 検索を構成して最適化する方法。

この記事ではインターネットまたはイントラネットのサイトの情報要件を分析する方法についてのガイダンスをいくつか説明しますが、サイトの計画に情報アーキテクトまたはアナリストを加えたり、Web サイトを計画するうえで組織が必要とする情報アーキテクチャを十分に取り込んでいるかを確認するチームを形成することもできます。

一般的な計画の推奨事項

Web サイトの計画に対する情報分析は、以下のステージに分割すると実行しやすくなります。

  • 既存のコンテンツと Web サイト構造を調査する   現在のインターネット サイトまたはイントラネット サイトは、現在の情報アーキテクチャを反映しています。現在のサイトとサブサイトに情報やコンテンツがどのように分散されているかを分析して記録します。ログまたは他の分析ツールを調べて、アクセス頻度の高いコンテンツと低いコンテンツを確認します。

  • ユーザーの要件を調査する   現在のサイト ユーザーおよび予想されるサイト ユーザーを調査し、ユーザーが作成または使用する情報の種類を記録します。日常の作業ではどのような情報が必要ですか。必要な情報を簡単に発見できますか。現在の Web サイトの構造は、サイトに含まれるさまざまな情報どうしのつながりをユーザーが理解するのに役立ちますか。足りない情報がありますか。サイトの現在のアーキテクチャで情報の発見または使用についてユーザーが抱えている問題を記録します。

  • ビジネス要件を調査する   Web サイトを設計するにあたり対象となる業務単位または組織の管理者を調査します。サイトにはどのようなビジネス ニーズがありますか。業務の単位または部門を、サイトの情報アーキテクチャに反映する必要がありますか。情報は、どのように業務単位間で共有されますか、または 1 つの業務単位に分離されますか。顧客を対象とするサイトの場合、顧客は最初にどのような情報を目にする必要がありますか。製品またはサービスに関する情報を、顧客はどのようにして探しますか。

分析結果を使用して、組織のコンテンツ ニーズの概要を作成します。

情報アーキテクチャを使用してサイトの構造を計画する

情報アーキテクチャの分析により、インターネットまたはイントラネットのサイトの構造が決まります。情報アーキテクチャを、ビジネス プロセス、プロジェクト、または大きいコンテンツ グループに分割し、これらの分割を使用して各サイト内のサブサイトとコンテンツの階層の概略を示すことで、その階層内のどこに情報が属するのかを計画できます。Microsoft Office SharePoint Server 2007 に基づくインターネット サイトおよびイントラネット サイトの構造の計画の詳細については、「サイトおよびサブサイトを決定する」を参照してください。

情報アーキテクチャを使用してユーザーと個人用設定を計画する

情報アーキテクチャには、ユーザーに関する情報が含まれている必要があります。この情報は、Microsoft® Exchange、Active Directory® ディレクトリ サービス、Microsoft SQL Server™ などの Microsoft 製品および技術からもたらされる可能性があります。また、LDAP (ライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル)、基幹業務アプリケーションなどユーザーを追跡する業界標準ディレクトリから得られる場合もあります。

ユーザー情報を収集することにより、組織全体で統合された一貫性のあるユーザー プロファイルを作成できます。これにより、ユーザーごとに個人用設定された特殊な SharePoint® サイトである個人用サイトの計画に役立ちます。

情報アーキテクチャで記録されたユーザーに関する概念は、サイト ユーザーが参加するビジネス プロセスに基づいてユーザーをグループ化する方法、ユーザーが属する配布リストとソーシャル ネットワーク、ユーザーが作成または表示する可能性のあるコンテンツ、あるいはユーザーが作業する組織構造を決定するのにも役立ちます。ユーザーと個人用設定の計画の詳細については、「個人用に設定されたコンテンツおよびサイトを計画する」を参照してください。

情報アーキテクチャを使用してビジネス データを計画する

情報アーキテクチャには、ユーザーの企業が使用するビジネス データが含まれます。Office SharePoint Server 2007 を使用すると、サイト構造のコンテキストでビジネス データを表示でき、これにより、ビジネス データを必要とする対象ユーザーがデータを使用できます。たとえば、企業のイントラネット ポータル ソリューションでは、従業員の給与データは、企業の部門の境界を越えて利用できる必要があり、企業の中心ポータル サイトで提供できます。

使用する対象ユーザーが限られているデータは、サブサイトまたは特定の対象ユーザーが使用するポータルで表示できます。たとえば、カスタマ サポート チームは、そのチームだけが使用するポータル サイト内でカスタマ サポートのインシデントを閲覧したり操作することができ、営業チームは、カスタマ リレーションシップ管理専用のポータルで顧客データを見ることができます。

情報分析の調査を参考にして、既存のビジネス アプリケーションのデータを企業ポータルおよびインターネット サイト内のどこで公開するべきなのかを決定し、サイト ユーザーが必要なデータを利用できるようになります。ビジネス データの計画の詳細については、「ビジネス データおよびビジネス インテリジェンス ニーズを決定する」を参照してください。

情報アーキテクチャを使用して検索を計画する

情報アーキテクチャを計画するときは、サイトのユーザーがサイト上の情報を検索するときに使用する概念、検索条件、およびプロパティを記録します。サイトの検索スキーマを作成するときに、このデータが必要になります。

ユーザーは広範な概念的条件を使用して必要なものを記述することでコンテンツを検索する可能性があることに留意してください。情報アーキテクチャの調査は、ユーザーが使用する用語と概念を、ユーザーが検索している基盤情報にマップするためのツールとして役に立ちます。検索の計画の詳細については、「検索を計画する (Office SharePoint Server)」を参照してください。

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このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なブックに収められています。

入手できるすべてのブックの一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。

関連項目

概念

サイトおよびサブサイトを決定する
個人用に設定されたコンテンツおよびサイトを計画する
ビジネス データおよびビジネス インテリジェンス ニーズを決定する
検索を計画する (Office SharePoint Server)