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フォーム テンプレートを管理する (Office SharePoint Server)

この記事の内容 :

  • 管理者承認済みフォーム テンプレートを管理する

  • ユーザー フォーム テンプレートを管理する

InfoPath Forms Services には多数のフォーム テンプレートが展開される可能性があるため、フォーム テンプレートの展開、使用可能性、セキュリティ、およびライフサイクルを効率よく管理できることが重要です。InfoPath Forms Services では、ファーム、サイト コレクション、および個別のフォーム テンプレートのレベルで、管理者承認済みフォーム テンプレートを管理できます。特定の管理タスクは、管理者承認済みフォーム テンプレートとユーザー フォーム テンプレートで同じですが、これら 2 種類のフォーム テンプレートの全体的な管理方法には大きな違いがあります。ユーザー フォーム テンプレートはファーム レベルでは管理できません。

用語に関するメモ : フォーム テンプレートは、InfoPath プログラムのデザイン モードで作成される .xsn ファイルです。これらのフォーム テンプレートは、SharePoint ドキュメント ライブラリ、ネットワークの場所、または Outlook フォーム メールに展開されます。フォーム テンプレートが InfoPath または Outlook によってフォーム入力セッションで開かれるか、Web ブラウザで .xml ファイルとして表示される場合、フォーム テンプレートのインスタンスをフォームと呼びます。フォーム テンプレートは管理者が管理できますが、使用時にクライアントでインスタンス化されるフォームは、管理者が管理することはできません。

管理者承認済みフォーム テンプレートを管理する

マネージ コードに基づくビジネス ロジックを含む、外部リソースからデータにアクセスするために完全な信頼を必要とする、あるいは管理者によって管理されるデータ接続を使用するフォーム テンプレートを、"管理者承認済みフォーム テンプレート" と呼びます。このようなフォーム テンプレートには、フォームが管理者レベルの権限を使用してアカウントを偽装できるようにするコードが含まれているので、セキュリティを維持する必要があります。この要件を満たすため、InfoPath Forms Services は、Office 管理者だけがアクセスできる特別なドキュメント ライブラリに管理者承認用フォームを格納します。

管理者承認済みフォーム テンプレートを管理するには、さまざまな方法があります。ファーム全体の SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトの [フォーム テンプレートの管理] ページやサーバーのコマンド プロンプトから管理できます。さらに、サイト コレクションでアクティブ化されたフォーム テンプレートのインスタンスは、サイト コレクションの設定ページおよびそれらが格納されているドキュメント ライブラリから管理できます。

注意

パフォーマンスの低下を防ぐため、1 つのテンプレートに入力して送信する回数が合計で 2,000 回を超える場合は、Web サービスを使用してデータベースに送信するようフォーム テンプレートをプログラムするか、またはフォームを複数のライブラリに格納する独自の送信関数を作成する必要があります。詳細については、「InfoPath Forms Services のベスト プラクティス」の「Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリにおける 2,000 のドキュメント制限」のセクションを参照してください。

このセクションの内容 :

  • サーバーの全体管理の [フォーム テンプレートの管理] ページ

  • コマンド プロンプトでの Forms Services の管理操作

  • フォーム テンプレートの Category プロパティ

サーバーの全体管理の [フォーム テンプレートの管理] ページ

[フォーム テンプレートの管理] ページは、ファーム全体に対する管理者承認済みフォーム テンプレートを管理者が一元的に管理できる場所であり、以下の機能を実行できます。

  • 既存の管理者承認済みフォーム テンプレートを表示する

  • 新しい管理者承認済みフォーム テンプレートをアップロードし、アップグレードする

  • 管理者承認済みフォーム テンプレートをサイト コレクションに対してアクティブ化する

  • 管理者承認済みフォーム テンプレートをサイト コレクションから非アクティブ化する

  • 管理者承認済みフォーム テンプレートを休止する

  • 管理者承認済みフォーム テンプレートを削除する

  • 既存の管理者承認済みフォーム テンプレートのプロパティを表示する

    注意

    ユーザー フォーム テンプレートは、サーバーの全体管理では管理できません。ユーザー フォーム テンプレートの管理の詳細については、後の「ユーザー フォーム テンプレートを管理する」を参照してください。

既存の管理者承認済みフォーム テンプレートを表示する

ファーム全体で、既存のすべての管理者承認済みフォーム テンプレートの一覧を表示できます。この一覧には、ユーザー フォーム テンプレートは含まれません。ユーザー フォーム テンプレートはサイトまたはサイト コレクション内のドキュメント ライブラリに直接発行されるため、グローバルには管理できません。

管理者承認済みフォーム テンプレートの既存の一覧を表示する

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[フォーム テンプレートの管理] をクリックします。

    [フォーム テンプレートの管理] ページに、そのファームに対する既存の管理者承認済みフォーム テンプレートの一覧が表示されます。

    左のナビゲーション バーでいずれかのビューをクリックすると、一覧のビューを変更できます。

新しい管理者承認済みフォーム テンプレートをアップロードし、アップグレードする

新しい管理者承認済みフォーム テンプレートをアップロードしてアップグレードする手順の詳細については、「管理者承認済みフォーム テンプレートを展開する (Office SharePoint Server)」の「管理者承認用フォームを展開する」のセクションを参照してください。

管理者承認済みフォーム テンプレートをサイト コレクションに対してアクティブ化する

管理者承認済みフォーム テンプレートをユーザーが利用できるようにするには、サイト コレクションに対してフォーム テンプレートをアクティブ化する必要があります。管理者承認済みフォーム テンプレートをサイト コレクションに対してアクティブ化する手順の詳細については、「管理者承認済みフォーム テンプレートを展開する (Office SharePoint Server)」の「管理者承認用フォームをアクティブ化する」のセクションを参照してください。

管理者承認済みフォーム テンプレートをサイト コレクションから非アクティブ化する

管理者承認済みフォーム テンプレートをサイト コレクションから非アクティブ化することができます。非アクティブ化したフォーム テンプレートは、そのサイト コレクションのドキュメント ライブラリから削除されます。既存のフォーム入力セッションは終了し、そのフォーム テンプレートから作成され、開いているフォームに現在入力中のすべてのデータは失われます。フォーム テンプレートを非アクティブ化する前に既存のセッションを終了できるようにする場合は、フォーム テンプレートを休止します。詳細については、後の「管理者承認済みフォーム テンプレートを休止する」を参照してください。

管理者承認済みフォーム テンプレートをサイト コレクションに対して非アクティブ化する

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[フォーム テンプレートの管理] をクリックします。

  4. [フォーム テンプレートの管理] ページで、非アクティブ化するフォーム テンプレートをポイントし、表示される矢印をクリックして、[サイト コレクションからの非アクティブ化] をクリックします。

  5. 現在のサイト コレクションに対してフォーム テンプレートを非アクティブ化するには、[非アクティブ化] をクリックします。フォーム テンプレートはユーザーが利用できないようになります。

  6. 別のサイト コレクションを選択するには、[非アクティブ化する場所] セクションでサイト コレクションのボックスをクリックし、[サイト コレクションの変更] をクリックします。[サイト コレクションの選択] Web ページのダイアログ ボックスが表示されます。

  7. フォーム テンプレートを非アクティブ化するサイト コレクションの URL をクリックし、[OK] をクリックします。目的のサイト コレクションが別の Web アプリケーションにある場合は、[Web アプリケーション] ボックスをクリックし、[Web アプリケーションの変更] をクリックして、Web アプリケーションの名前をクリックします。適切なサイト コレクションをクリックした後、[OK] をクリックします。

管理者承認済みフォーム テンプレートを休止する

運用環境では、管理者承認済みフォーム テンプレートの更新は、単に古いテンプレートを新しいテンプレートに置き換えるだけでは済みません。ユーザーがアクティブなフォーム入力セッションを開いている可能性があります。フォーム テンプレートが利用できなくなる前にアクティブなセッションを終了できるよう、アップグレード プロセスを制御する必要があります。休止機能を使用することで、フォーム テンプレートをオフラインにし、非アクティブの間にフォーム テンプレートを管理することができます。

管理者承認済みフォーム テンプレートを休止する

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[フォーム テンプレートの管理] をクリックします。

    注意

    [フォーム テンプレートの管理] ページで、[状態] 列を確認します。ユーザーが使用できるフォーム テンプレートは、[準備完了] と示されています。

  4. 更新するファイルをポイントし、表示される矢印をクリックして、[フォーム テンプレートの休止] をクリックします。

  5. 休止プロセスの時間 (分) を入力します。運用システムでは、少なくともサーバーに対して構成されているセッション状態の時間だけフォームを休止する必要があります。既定では、構成されているセッション状態は 240 分です。

  6. [休止処理の開始] をクリックします。[休止] セクションで、状態が [休止処理中] に変わります。

  7. トップ ナビゲーション バーで [アプリケーション構成の管理] タブをクリックし、フォームが正常に休止したかどうかを確認します。

  8. [アプリケーション構成の管理] ページの [Forms Services] で、[フォーム テンプレートの管理] をクリックします。

    注意

    [フォーム テンプレートの管理] ページの [状態] 列で、休止したフォーム テンプレートは [休止] と表示されます。

  9. フォーム テンプレートが休止した後は、新しいバージョンのフォームを展開できます。

管理者承認済みフォーム テンプレートを削除する

管理者承認済みフォーム テンプレートをファーム全体から削除することができます。フォームの管理ページからフォーム テンプレートを削除すると、そのテンプレートはどのサイト コレクションでも使用できなくなります。

管理者承認済みフォーム テンプレートを削除する

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[フォーム テンプレートの管理] をクリックします。

  4. [フォーム テンプレートの管理] ページで、更新するファイルをポイントし、表示される矢印をクリックして、[フォームの削除] をクリックします。

  5. [削除] をクリックします。

    フォーム テンプレートはファームから削除されました。

既存の管理者承認済みフォーム テンプレートのプロパティを表示する

現在、ファームに存在する管理者承認済みフォーム テンプレートのプロパティを表示できます。ただし、編集できるのは Category プロパティのみです。これは、カテゴリ別にフォーム テンプレートを表示する場合に役立つメタデータです。

既存の管理者承認済みフォーム テンプレートのプロパティを表示する

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[フォーム テンプレートの管理] をクリックします。

  4. [フォーム テンプレートの管理] ページでファイルをポイントし、表示される矢印をクリックして、[プロパティの表示] をクリックします。

    [フォーム テンプレートのプロパティ] ページで、フォーム テンプレートのプロパティを表示できるようになります。

  5. フォーム テンプレートにカテゴリを割り当てるには、[全般プロパティ] セクションで、カテゴリの名前を入力した後、ページの下部にある [OK] をクリックします。[フォーム テンプレートの管理] ページでカテゴリ別にフォーム テンプレートを表示すると、フォーム テンプレートは割り当てたカテゴリで表示されるようになります。カテゴリの詳細については、後の「フォーム テンプレートの Category プロパティ」を参照してください。

コマンド プロンプトでの Forms Services の管理操作

Stsadm.exe ツールを使用すると、Forms Services の多くの管理操作をコマンド プロンプトで実行できます。この方法の利点の 1 つは、一般的なタスクの多くをスクリプトにできることであり、スクリプトを使わない場合はユーザー インターフェイスを使用して各タスクを個別に実行する必要がある操作を自動化できます。Stsadm.exe は、C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\BIN ディレクトリにあります。

stsadm コマンドの使用方法は以下のとおりです。

stsadm –o command –namedparameter1 <パラメータ> -namedparameter2 <パラメータ>

利用できるコマンドとパラメータの一覧を表示するには、「stsadm -help」と入力します。

stsadm -o -help <コマンド>」と入力すると、stsadm.exe はコマンド固有のヘルプ テキストを表示します。次に示すのは、createsite コマンドの例です。

stsadm -o -help createsite
stsadm.exe -o createsite
           -url <url>
           -ownerlogin <DOMAIN\name>
           -owneremail <someone@example.com>
           [-ownername <display name>]
           [-lcid <language>]
           [-sitetemplate <site template>]
           [-title <site title>]
           [-description <site description>]
           [-hostheaderwebapplicationurl <web application url>]
           [-quota <quota template>]

詳細については、「Stsadm コマンド ライン ツール (Office SharePoint Server)」を参照してください。

フォーム テンプレートの Category プロパティ

アップロードしたのが管理者かユーザーかにかかわらず、サーバーにアップロードされたすべてのフォーム テンプレートには、Category プロパティがあります。このオプションのプロパティは、ユーザーが定義した値に従って、フォーム テンプレートを論理的にグループ化します。ライブラリのフォーム テンプレートに対してカテゴリが定義されているときは、[カテゴリ別] リスト ビューを使用して、Category プロパティの値に従ってグループ化されたライブラリの内容を表示できます。このプロパティは、以下の各場所に存在するテンプレートについて編集できます。

  • サーバーの全体管理の [アプリケーション構成の管理] ページにある [フォーム テンプレートの管理] リンクからアクセスする、管理者承認済みフォーム テンプレートのメイン ライブラリ

  • フォーム テンプレートのアクティブ化または発行の対象となったドキュメント ライブラリ

    注意

    Category などのプロパティの値や、管理者承認済みフォーム テンプレートのコンテンツ タイプをフォーム テンプレートのメイン ライブラリで変更する場合、操作はその特定のフォーム テンプレートと、値が設定された後にサイト コレクションに対してアクティブ化されたフォーム テンプレートに制限されます。サイト コレクションに対して既にアクティブ化されたフォーム テンプレートは、元のフォーム テンプレートで実行されたプロパティの変更によって影響を受けません。同様に、サイト コレクション フォーム ライブラリに存在するフォーム テンプレートでプロパティの値を変更しても、メイン管理者承認済みフォーム テンプレート ライブラリの元のフォーム テンプレートには影響ありません。さらに、フォーム テンプレートが管理者によってアップグレードされ、アップグレードされたバージョンがサイト コレクションに対してアクティブ化された場合、既存のサイト コレクションのフォーム テンプレートで以前に行われたプロパティの変更は、新しいバージョンの現在のプロパティ値によって上書きされます。

ユーザー フォーム テンプレートを管理する

既定では、フォーム テンプレートにビジネス ロジックが含まれず、フォーム テンプレートが完全な信頼を必要とせず、管理者によって管理されるデータ接続をフォーム テンプレートが使用しない場合には、ユーザーは、InfoPath Forms Services で、フォーム テンプレートをサイト コレクションのドキュメント ライブラリに展開できます。ユーザー フォーム テンプレートは多くのユーザーが展開する場合があるので、サーバーは何千ものユーザー フォーム テンプレートをホストする可能性があります。ほとんどの場合、ユーザー フォーム テンプレートはあまり使用されることがなく、比較的少数のユーザーによって使用されます。ただし、ビジネス ロジックを含まないフォーム テンプレートであっても、作り方によっては、大きな負荷がサーバーに累積される可能性があります。

注意

ビジネス ロジックを含むフォーム テンプレート、完全な信頼を必要とするフォーム テンプレート、または管理者が管理するデータ接続を使用するフォーム テンプレートは、管理者が展開する必要があります。詳細については、「管理者承認済みフォーム テンプレートを展開する (Office SharePoint Server)」を参照してください。

Office 管理者は、以下の方法でユーザー フォーム テンプレートを管理できます。

  • ブラウザ互換ユーザー フォーム テンプレートの展開を有効または無効にする

  • ユーザー フォーム テンプレートのブラウザ表示を有効または無効にする

  • データ ソースへの認証を有効または無効にする

  • ユーザー フォーム テンプレートでドメインを越えたアクセスを有効または無効にする

  • ユーザー フォーム テンプレートによる Web サービス プロキシの使用を有効または無効にする

  • フォーム ライブラリから個別のフォーム テンプレートを削除する

特定のタスクを実行する方法の詳細については、リンクをクリックしてください。

ブラウザ互換ユーザー フォーム テンプレートの展開を有効または無効にする

InfoPath Forms Services を実行するサーバーにフォーム テンプレートを保存または公開するとき、テンプレートの設計者は、フォーム テンプレートをブラウザと互換性があるようにするかどうかを選択できます。フォーム テンプレートのブラウザ互換性は、ファーム全体に対して有効または無効にできます。無効にすると、ユーザー フォーム テンプレートはサーバーに対して発行できますが、フォーム テンプレートのすべてのブラウザ互換機能は無効になります。

ファーム全体に対してブラウザ互換ユーザー フォーム テンプレートの発行を無効にする

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[InfoPath Forms Services の構成] をクリックします。

  4. [InfoPath Forms Services の構成] ページの [ブラウザ対応のユーザー フォーム テンプレート] セクションで、[フォーム テンプレートのブラウザ対応化をユーザーに許可する] チェック ボックスをオフにします。

  5. [保存] をクリックします。

ユーザー フォーム テンプレートのブラウザ表示を有効または無効にする

既定では、ユーザーは InfoPath Forms Services を実行しているサーバーにブラウザ互換フォーム テンプレートを発行できます。ブラウザ互換のフォーム テンプレートは Web ブラウザで開くことができ、多くのフォーム テンプレートがブラウザ フォームとして表示されると、サーバーにかなりの負荷がかかる可能性があります。既定では、ユーザー フォーム テンプレートのブラウザ表示は有効ですが、サーバーへの負荷を減らすため、管理者はファーム全体でブラウザ表示を無効にする選択ができます。

ファーム全体に対してユーザー フォーム テンプレートのブラウザ表示を無効にする

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[InfoPath Forms Services の構成] をクリックします。

  4. [InfoPath Forms Services の構成] ページの [ブラウザ対応のユーザー フォーム テンプレート] セクションで、[ユーザーがブラウザ対応化したフォーム テンプレートをレンダリングする] チェック ボックスをオフにします。

  5. [保存] をクリックします。

データ ソースへの認証を有効または無効にする

ユニバーサル データ接続ファイルは、明示的なユーザー名とパスワード、シングル サインオン (SSO) アプリケーション ID など、代替の認証情報を含むことができます。ユーザー フォーム テンプレートがユニバーサル データ接続ファイルのこの代替認証情報を使用できるようにすることができます。既定では、この動作は無効になっています。この機能は、ファーム全体に対して有効または無効にできます。

ユーザー フォーム テンプレートからデータ ソースへの認証を有効にする

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[InfoPath Forms Services の構成] をクリックします。

  4. [InfoPath Forms Services の構成] ページの [データ ソースに対する認証 (ユーザー フォーム テンプレート)] セクションで、[ユーザー フォーム テンプレートで、データ接続ファイルに含まれる認証情報を使用可能にする] チェック ボックスをオンにします。

  5. [保存] をクリックします。

ユーザー フォーム テンプレートでドメインを越えたアクセスを有効または無効にする

ユーザー フォーム テンプレートは、別のドメインのデータにアクセスするデータ接続を含むことができます。ユーザー フォーム テンプレートでは、ドメインを越えたデータ アクセスの実行をユーザーに許可することができます。既定では、この動作は無効になっています。この機能は、ファーム全体に対して有効または無効にできます。

ユーザー フォーム テンプレートでドメインを越えたアクセスを有効にする

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[InfoPath Forms Services の構成] をクリックします。

  4. [InfoPath Forms Services の構成] ページの [ユーザー フォーム テンプレートのクロス ドメイン アクセス] セクションで、[データ接続ファイルの接続設定を使用するユーザー フォーム テンプレートで、ドメインを越えたデータ アクセスを可能にする] チェック ボックスをオンにします。

  5. [保存] をクリックします。

ユーザー フォーム テンプレートによる Web サービス プロキシの使用を有効または無効にする

InfoPath フォーム テンプレートから Web サービスなどのデータ ソースへの接続を実装する場合の最大の課題は、認証に関するものです。認証のセットアップには、主に 3 つのシナリオがあります。

  1. 匿名接続   匿名の要求を受け付けるように設定された Web サービスには認証要件がなく、簡単に接続することができます。匿名要求を受け付ける Web サービスは、通常、電話帳や天気予報やニュースなどのように、だれでもアクセスできるデータに接続します。これは最も簡単なシナリオです。

  2. ドメイン内の接続   このシナリオでは、Web サービスとそれに接続する InfoPath フォームが、同じドメイン内に存在します。これは、中心となる認証システムが存在することを意味し、InfoPath プログラムと Web サービスの両方が、それを信頼して使用します。中心的な認証機関 (たとえば、Active Directory) が存在するので、Web サービスと InfoPath はどちらも同じ資格情報のセットを理解して使用します。これは、3 つの中で最も一般的なシナリオです。

  3. 異なるドメイン間の接続   このシナリオでは、Web サービスはデータ接続を確立する前に認証と承認が必要です。ただし、Web サービスとクライアントは異なるドメインに存在します。両者は異なる資格情報のセットを使用しているので、ドメインの間に信頼できるブリッジが確立されていない場合、クライアントによって受け付けられた資格情報は Web サービスには意味がありません。

InfoPath クライアントのユーザー認証は、オペレーティング システムの認証メカニズムの上に完全に実装されます。Microsoft Windows を実行しているコンピュータにユーザーがログオンするときに、ユーザーはそのコンピュータのプライマリ セキュリティ トークンを受け取ります。InfoPath は、すべての認証にそのプライマリ セキュリティ トークンを使用します。InfoPath プログラムは、上の 3 つすべての領域で Web サービスへの接続をサポートします。匿名接続では特別な認証は必要ないので、InfoPath は資格情報を渡すことなく接続します。InfoPath プログラムと同じドメイン内に存在する Web サービスの場合は、InfoPath はユーザーのプライマリ セキュリティ トークンを使用して Web サービスへの認証を行います。InfoPath プログラムとは異なるドメインに存在する Web サービスの場合は、Web サービスがサポートしている限り、InfoPath は基本認証をサポートします。

InfoPath Forms Services は、統合 Windows 認証およびフォーム ベースの認証をサポートします。統合 Windows 認証の場合、ブラウザに表示されたフォームは、ユーザーのプライマリ セキュリティ トークン (Web サービスへの認証のためにクライアントが使用するのと同じトークン) を使用して InfoPath Forms Services によって認証されます。InfoPath Forms Services がユーザーを認証すると、制限付きのセキュリティ トークンが発行されます。この制限付きのセキュリティ トークンは、第 3 のエンティティに対してユーザーを認証するために使用することはできません。これにより、上の 2 番目および 3 番目のシナリオで、Web サービスに接続するときに問題が発生します。同じドメイン内の Web サービスについては、InfoPath Forms Services は制限付きセキュリティ トークンを使用して、これらの Web サービスに対してユーザーを認証することができません。異なるドメイン内の Web サービスの場合は、InfoPath Forms Services が基本認証をサポートしていないため、サーバーはユーザーを認証できません。

Web サービス プロキシが有効になっていると、認証と承認は、InfoPath Forms Services 内に組み込まれているプロキシに委任されます。ブラウザおよびクライアント フォーム テンプレートは、どちらもすべての Web サービス要求をそのプロキシに転送します。Web サービスは、プロキシが実行されているサービス アカウントを認証するように設定されています。フォームのユーザーの ID に基づいて認証を有効にするため、プロキシはユーザーの Windows ログオン ID を WS-Security UserNameTokenUserName 要素で送信します。Web サービスの接続情報を含むデータ接続ファイルに認証情報も含まれる場合、プロキシはその認証情報を使用して Web サービスに接続します。たとえば、認証方法がシングル サインオン (SSO) で、credentialType が NTLM である場合、プロキシは、SSO で指定されている Windows ログオン アカウントを偽装し、その資格情報を使用して Web サービスを呼び出します。

既定では、Web サービス プロキシは無効になっています。プロキシ サービスは、ファーム全体に対して有効または無効にできます。

ユーザー フォーム テンプレートに対して Web サービス プロキシを有効にする

  1. タスク バーの [スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. トップ ナビゲーション バーの [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [InfoPath Forms Services] で、[Web サービス プロキシの管理] をクリックします。

  4. [Web サービス プロキシの管理] ページの [Web サービス プロキシの有効化] セクションで、[有効にする] ボックスがオンになっていることを確認します。

  5. [Web サービス プロキシの管理] ページの [ユーザー フォームに対する Web サービス プロキシの有効化] セクションで、[有効にする] チェック ボックスをオンにします。

  6. [OK] をクリックします。

フォーム ライブラリから個別のフォーム テンプレートを削除する

Office 管理者は、フォーム ライブラリから個別のフォーム テンプレートを削除できます。

個別のフォーム テンプレートをサイト コレクションから削除する

  1. Web ブラウザで、削除するフォーム テンプレートが含まれているサイトのホーム ページを開きます。

  2. 左のナビゲーション バーの [すべてのサイト コンテンツの表示] をクリックします。

  3. 左のナビゲーション バーで、削除するフォーム テンプレートが含まれているフォーム ライブラリの名前をクリックします。

  4. [<フォーム ライブラリ名>] ページで、削除するフォーム テンプレートをポイントし、表示される矢印をクリックして、[プロパティの表示] をクリックします。

  5. トップ ナビゲーション バーで、[アイテムの削除] ボタンをクリックします。

  6. 表示されるダイアログ ボックスで、[OK] をクリックしてライブラリからフォーム テンプレートを削除します。

関連項目

概念

InfoPath Forms Services のベスト プラクティス