アプリケーション定義を管理する
ビジネス データ カタログでは、アプリケーション定義を使用して基幹業務アプリケーションのデータに接続し、SharePoint サイト、リスト、および Web パーツでそのデータを使用できるようにします。アプリケーション定義は XML ファイルで、アプリケーションにアクセスするために使用されるセキュリティ設定、およびアプリケーションにインポートするためのエンティティとメソッドについて記述したものです。ビジネス データ カタログ内の各データベースや Web サービスは、1 つのアプリケーション定義 XML ファイルで表されます。
設計者と開発者は、XML 編集ツールを使用して、アプリケーション定義を作成できます。ビジネス データ カタログの管理者は、展開内で SharePoint サイトとカスタム アプリケーションの統合されたデータを提供する各基幹業務アプリケーションに対するアプリケーション定義をインポートします。管理者は、[共有サービス管理] ページのビジネス データ カタログの管理ページを使用して、アプリケーションの権限の設定、ビジネス データ カタログの任意のエンティティまたはメソッドの変更を行うこともできます。アプリケーション定義に対するその他の変更を行うには、設計者や開発者が XML 編集ツールを使用して XML を変更する必要があります。その後で、管理者が変更前のアプリケーション定義を削除して、変更済みのアプリケーション定義をインポートすることが必要です。
アプリケーション定義 XML ファイルは、エクスポートして変更し、組織全体で再利用することができます。
ビジネス データ カタログのメタデータ モデル、およびサンプルのアプリケーション定義の詳細については、「ビジネス データ カタログ : メタデータ モデル」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=124629&clcid=0x411) を参照してください。
アプリケーション定義を作成する
開発者や設計者は、XML 編集ツールを使用してアプリケーション定義 XML ファイルを作成できます。アプリケーション定義には、以下のプロパティを含めることが必要です。
LOBSystemInstance オブジェクト内 :
データベースまたは Web サービスへのアクセスに使用する認証モード。
シングル サインオン (SSO) プロバイダ (SSO 認証を使用している場合)。
基幹業務アプリケーションへのアクセスに使用する ID に対するエンタープライズ アプリケーション定義の名前 (SSO 認証を使用している場合)。
アプリケーション レベルの認証を使用する場合、セカンダリ SSO アプリケーション用のプロパティを含めることが必要です。
インポートするデータを含むエンティティ。
インポートされる各エンティティのメソッド。
管理ページを使用して、アプリケーション、エンティティ、またはメソッドに関連付けられた権限の設定を変更すると、アプリケーションのアクセス制御リスト (ACL)、アプリケーション用の特定のエンティティやメソッドが自動的に追加されます。この情報はアプリケーション定義を作成するときに追加できますが、必須ではありません。
Business Data Catalog Definition Editor を使用して、アプリケーション定義を作成できます。Business Data Catalog Definition Editor ツールのインストール方法の詳細については、「Business Data Catalog Definition Editor ツールをインストールする」を参照してください。
アプリケーション定義ファイルの例については、 「サンプル : AdventureWorks2000 パススルー メタデータ (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=124631&clcid=0x411) を参照してください。
Business Data Catalog Definition Editor を使用してアプリケーション定義を変更する
Business Data Catalog Definition Editor ツールを使用して、アプリケーション定義 XML ファイルを作成または変更できます。Business Data Catalog Definition Editor ツールは、「SharePoint Server 2007 SDK: ソフトウェア開発キットおよびエンタープライズ コンテンツ管理スタータ キット」のダウンロードの一部として提供されています。
Business Data Catalog Definition Editor ツールのインストール方法の詳細については、「Business Data Catalog Definition Editor ツールをインストールする」を参照してください。
Business Data Catalog Definition Editor ツールを使用して、データベース用のアプリケーション定義 XML ファイルを変更する方法の詳細については、「Business Data Catalog Definition Editor を使用してデータベース接続を作成する」を参照してください。
Business Data Catalog Definition Editor ツールを使用して、Web サービス用のアプリケーション定義 XML ファイルを変更する方法の詳細については、「Business Data Catalog Definition Editor を使用して Web サービス接続を作成する」を参照してください。
アプリケーション定義をインポートする
アプリケーションで、SharePoint サイトとカスタムアプリケーション内のデータにアクセスできるようにするには、事前に、BDC 管理者がアプリケーション定義をビジネス データ カタログにインポートする必要があります。開発者や設計者がアプリケーション定義を変更するたびに、管理者が既存のバージョンを削除して更新されたバージョンをインポートすることが必要です。
アプリケーション定義を編集する
アプリケーション定義は、XML エディタを使用していつでも変更できます。変更したアプリケーション定義を使用するには、元のアプリケーション定義を削除して変更済みのバージョンをインポートする必要があります。アプリケーション定義ファイルは、次のような場合に変更します。
別の認証モードを使用することを決定したとき
別の SSO プロバイダに切り替えたとき。
エンタープライズ アプリケーション定義の ID が変更されたとき。
アプリケーション用の追加のエンティティやメソッドからのデータをインポートするとき。
以前に組み込み済みのエンティティやメソッドからのデータを含めないようにするとき。
アプリケーション定義の一部を再利用して、組織で使用される別のアプリケーション用に新しいアプリケーション定義を作成するとき。
注意
基幹業務アプリケーション用のアプリケーション定義 XML ファイルを作成する前に、バックエンド サーバーの 1 つ以上の資格情報に対する承認権限を構成しておきます。SSO を使用している場合は、エンタープライズ アプリケーション定義も構成します。
Business Data Catalog Definition Editor ツールを使用して、アプリケーション定義を編集できます。
サンプル XML ファイルを含む、アプリケーション定義ファイルの作成および変更方法については、「ビジネス データ カタログ : メタデータ モデル」を参照してください。
アプリケーション定義をエクスポートする
ビジネス データ カタログを使用する利点の 1 つは、開発者や設計者がアプリケーション定義ファイルを一度作成すると、そのアプリケーション定義を組織内の複数の場所で再利用して、同じ情報を再構成する必要がなくなることです。1 つのアプリケーション定義で、同じ共有サービス プロバイダ (SSP) を使用するすべての Web アプリケーションとサイト間でインポートしたエンティティとメソッドに対するデータ統合が可能になります。複数の SSP を使用する組織の場合、またはあるアプリケーション用のアプリケーション定義を再利用して別のアプリケーションの作成に役立てる場合、ビジネス データ カタログまたは特定のアプリケーションの管理者は、アプリケーション定義ファイルをエクスポートして、同じようなアプリケーション定義を作成している設計者や開発者、または別の SSP のビジネス データ カタログのアプリケーション管理者が使用できるようにすることができます。
タスクの要件
このタスクの手順を実行するには、次の権限が必要です。
アプリケーション定義 XML ファイルを作成するには、アプリケーション定義 XML ファイルへのアクセス権限が必要です。
ビジネス データ カタログにアプリケーション定義をインポートまたはエクスポートするには、ビジネス データ カタログ内のアプリケーションに対する編集権限が必要です。
[共有サービス管理] ページからアプリケーション定義を変更するには、追加、変更、または削除を行うアプリケーション、エンティティ、またはメソッドに対するビジネス データ カタログの権限の設定の権限が必要です。
アプリケーション定義を管理するには、以下の手順を実行します。